第39話
魔法世界に冒険者として生きる孤児であり主人公スタンリー・ケンプ。
そこに生きる人々の様々な些細な行動がまるでバタフライ・イフェクトのように世界を変えていく。
この物語のテーマとなる『ストレンジアトラクター』とは、難しくいうと・・・
カオス理論の研究の中で発見された奇妙な挙動を示す微分方程式の状態の総称のこと。
つまり動的システムが時間とともに発展する際に、予測不可能 で複雑なパターンを形成する現象を指すのです。
そんな泡沫の世界で生きるスタンリー・ケンプ
彼の目を通してその冒険譚を進めていきたいと思います。
また本編である『光と陰ー織りなす夢の形』のスピン・オフとして、本編シーズン4の最後と繋がる物語となりますのでお楽しみに!
「へえー すごく立派な大学なのね!」
「私とスタン、ダミアン、ヘンドリックは2年生で、アデリナ姫は3年生なんです。」
「ここが講堂で、向こうが魔法実験棟、あっちに見えるのが実技場です。今の時間なら学食が開いているのでランチは学食で食べますか?」
「学食!? いいわね!私達そういう経験がないから学生気分で楽しそうね!」とソフィアがノリノリである。
学生食堂は歴史が刻まれた大きなテーブルが沢山並んでおり天井が高い広い空間であった。
現在戦時中のため、授業は行われていないのだが自主研究やグループワークが学生主体で行われているためすでに半分が埋まっていた。
「制服があるのね!?」とこちらもソフィアが反応している。
「3人はカフェテリアにてステーキを選んでチップスと一緒にコーヒーを取った。
「やっぱり、肉料理ですね!?」
「もちろんよ!! なかなか食べられないから。」とジュリアが喜んでいる。
そして、3人は学生たちを見渡せるテーブルに座った。
「私、思うんですねど・・・ソフィアさんとジュリアさんはこれからその悪党を探すことになると思いますが時間がかかると思うんです。お二人とはまだ少ししかお話していないので、例えばの話しかできませんが・・・」
「何?言ってみて!」
「この国に滞在中はお金もいることですし、魔法も習得したいと言うご希望もあるので・・・」
「あっ、もしかして、ここの学生になればってこと??」とジュリアが反応した。
「エー、面白そうではあるけど・・・でもあの子たちより私達は絶対年上に見えるわよ!」とソフィアが学生たちを指さした。
「いえいえ、先生です! 例えば、ジュリアさんは剣技 、ソフィアさんは錬金術の分野の科学とか?」
「錬金術!?? そんなものがあるの??」
「はい、私達が乗っていた魔動機という乗り物も撃墜した宇宙海賊たちのロボットを分析して錬金術師らが開発したんですよ。」
「へえー それにはすっごく興味あるわね!!」とソフィアは錬金術に対して言ったのであるが、
「わかりました!! では、アデリナ姫に私から提案してみます!」と勝手に納得し嬉しそうである。
「その前に私達も多少魔法を使えるようになりたんだけど、ねえ、フリーダちゃん、この後、少し教えてもらえるかしら??」とソフィアがお願いした。
「わかりました! では、実技場でやってみましょうか。」
学生達を眺めながら、久々にゆっくりとコーヒーを飲んだ3人は実技場に向かっていった。
「実技場って広いのね!」
「はい、ここは結界と防御魔法が張られているんです。」
「では、通常火水風土の4元素からなる魔法を操っていろいろと攻撃するんですが、あそこにあるテスターでどの魔法が向いているかテストすることができます。やってみますか?」
「あ、これね!? じゃ、私から」とジュリアがシートに座って測定し始めた。
「多分、私、風魔法が使えていたから風だと思うわ。」
「そうよね!魔素がなくてもできたわけだからね。」
「結果が出ましたよ! そうですね!風と火 それと強化魔法にアクセラレートも含まれていますね! 私がイメージした通りです! 次はソフィアさんです!」
「こうかしら?私なんか魔法に向いているのかしらね??」次はソフィアが不安そうに座った。
「あっソフィアさんは、土と水ですね。それと防御魔法と治癒魔法 それにやはり錬金術にも向いていると出ていますよ。」
「へえー すっごいわね!! 土と水ね!なんとなくイメージ湧くわ! クリエイティブなことができそうね!それに守りと開発の魔法は私にピッタリよね! ねえ、ジュリア??」
「そうね!これが本当ならば、私は攻撃でソフィアは守備になるから、さらに強化されていいコンビになるわね!!それに錬金術にも興味持ってるんでしょ!?」
その後、フリーダはまるでベテランの先生のように、初歩的な魔法の編み出し方を教え始めた。
2人は飲み込みがよく、ジュリアは風魔法がすぐに使えるようになり、火魔法のファイアーボールも早速できるようになってしまった。そして、戦闘時の自身と武器に対する強化魔法も瞬発性をさらに高め3倍速になるアクセラレートもできるようになったのであった。
ソフィアの方は、水魔法でアイススピアを飛ばしたり、土魔法でゴーレムを作ったりとわずかな時間であるが目覚ましい発展であった。それにプラスし防御魔法でシールドを作ったり、治癒もできるようになったのであった。
「お2人は本当にすごいですね!! 私達が何年もかけて修行した魔法をほんの一瞬で習得しちゃうなんて・・・」と教えた張本人のフリーダさえも驚いている。
「いえいえ、あなたの教え方がいいんですよ!」とソフィアが感謝しているようだ。
そして「私、是非その錬金術の研究をやってみたいわ!!」と言い子供のように目が輝いていいた。
「これで基礎はできましたので、後は訓練していけば、それぞれの魔法の精度を上げていけますよ。」
ジュリアも「フリーダ、本当にありがとう!! これで私達2人のスキルが上がったからこの世界でも役に立てそうだよ。」と感謝している。
その後、今日の報告も兼ねて、フリーダがアデリナにツインズの教員採用案の話をすると、
「それはいいアイデアね!! そうすれば正式に大学であの2人からいろいろと学べるからもってこいじゃない!!」とフリーダの奇策をとても評価し自分が学べることも思い浮かべたのか?即採用になったのであった。
「早速、学長に王家からの依頼ということで提案してみるわね!」
うまく話が進んでいきそうである。




