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第83話 ボルック国の冒険者ギルドでできあがった肉を回収するとき、スキルも作っちゃった

 明日は、移動日になる。午後からは落ち着けると思うが、朝九時には出発するぞ、と伝えた。


 武器をいろいろ見始めたバウが選んだのは二本の魔剣だった。それらはダンジョンのもの。なかなかいい剣を選んだな、と感心する。ブン! と振って何度も確かめていた。

 メインはどっちだ? と問えば、こちらでと差し出した。うん、その通りだな。

 腰に下げるアイテムボックスもあるといえば、指輪でいいって。盗まれると大変だといってた。



 明日の早朝、俺たちはアレックスに乗ってボルック国に向けて出かける。

 ハクは、パトリオットの連れている文官をダンジョン都市に連れて行って、パトリオットを乗せてボルック国に戻ってくる。とりあえず、ハクとパトリオット、文官たちは馬車に乗り込んで馬ごと転移で。


 ボルック国に到着したら、ギルドで魔物の解体を依頼し、できてるものを引き取る。それから、フィーリアの従魔登録、そして依頼を受けるなら、二人は受けてもいい。

 あと、いろいろ行くところがあるから、用事を済ませる。

 そう、明日の予定を話した。

 

 

 旨い夕食を食べ、俺の料理を研究するんだと、ラスが頑張るといってくれた。

 今日から、ドンドラスは『ラス』と改名するから、と伝えた。呼びにくいからと言えば、皆同じだったらしい。改めて、ラスによろしくと伝えていた。

 こういうときですら、ナナは何もいわない。笑顔ではあるが。


 まあ、うちのメンバーにくっついてても、あいつの欲は満たされないだろうから、それでいい。


 


 翌朝、セバスが声をかけてくれる。

 いつものように洗面してから着替えをして、ニジを連れて部屋を出た。

 順番に皆がやってくる。

 フィーリア、バウ、アレックス、ハク。ラスは、セバスとキッチンにいた。

 あれ? ナナは?

  セバスが行こうとしたけど、バウが行ったな。


「ナナ! 起きろ。今日の予定は聞いてるだろ! メシを食う暇がないぞ!」

「はい!」と聞こえて、ドタバタやってる。本当に、呆れてものが言えない。


 フィーリア、アレックス、ハクを浄化して、食卓に着く。

 

 いただきます!

 たくさん並ぶ朝食に大満足だ。

 今朝は、ラスが作ってくれた朝食だ。山盛りの野菜サラダ。作り置きのマカロニサラダ。そして、大量のスクランブルエッグと厚切りベーコン。それぞれ特盛りだ。

 あと、パンは二種類。オーブントースターで焼いた食パンとロールパンだ。

 食パンにはたっぷりのバターが塗ってある。途中で足りなくなれば、セバスがトースターに入れてくれる。

 これ、焼けたらぴょんと出てくるトースターの方がいいかな。後で見てみようか。


 九時前にはパトリオットたちがやってきた。

 二番の空間に入って、馬の世話をしている。向こうでは、他の人間が馬車を操れるので問題ないそうだ。

 

 やっと食事を終えたナナも、準備万端だ。

 バウとラスに頼んで、フィーリアとニジもお留守番だ。


 先に出発したのはハク。

 パトリオットが操る馬車に全員が乗って転移して行った。


 次は俺とアレックスだ。「頼むな、アレックス」と首元を撫でた。


 空に上がって結界を張れば、ビュンビュン進む。

 今日は、森を越えて移動することにしたから、とんでもなく早いぞ。

 十三分くらいでギルドの馬場に降り立った。自然に身体を小さくしてゆくので、俺は途中で飛翔で飛び、アレックスも小さなドラゴンになって降り立ち、俺の肩にまたがり、頭をがしっとつかんだ。


 空間を開けば、バウとナナ、ラス、フィーリアが降り立つ。フィーリアの背にはニジが乗っている。パタパタと飛んだアレックスは、より小さくなってニジと一緒にフィーリアの背に乗った。


 ラスが微笑みながらフィーリアの隣を歩く。バウも楽しそうだな。


 とりあえず、ギルドにいってみようか。

 あ、やっぱりとんでもなく混み合ってる。建物に入るやいなや、ナナが依頼を見てきていいかというので、行かせた。

 じゃあ、俺は解体の方を覗いてみるか。バウは俺の持つ魔物に興味があるようだ。


「場長、いる~タケルだよ!」

 

 一瞬置いて、場長が顔を出す。


「やっと戻ったか! いろいろできてるぞ。持って帰るんだろ? で、当然、持って来たんだろうな、いろいろと」

「ああ、かなりあるよ。とりあえず、受け取ろうか。何があったっけ」

 

 オーク、ワイバーン、サーペント、レッドボア、マナバイソンだった。それはラスに指輪のアイテムボックスを渡してあるので、入れておくようにいった。


「こいつは、最高ランクの文官で、うちの料理番でもあるんだ。だから、肉はこっちに入れる。素材は俺だな」

「ヨッシャ。じゃあ、ええと名前は?」

「ラスです」

「おう、じゃあ、ラス。ここに出すから入れて行けよ」

 

 ドンドン出てくる肉をラスが慌てて入れてゆく。それぞれ、紙でくるんで、部位を書いてくれているので、問題ない。アイテムボックスはもちろん、容量無制限の時間停止型だ。


 その間に、俺は素材を見る。バウがそれぞれ確認してるな。


 とりあえず、ダイヤウルフの毛皮は確保だ。あと、レッドバードの羽毛、サーペントの皮、ワイバーンとオークの皮だな。あと、レッドボアの牙、毛皮、ダイヤウルフの角、あとは錬金用の素材か。


「とんでもないですね、この量は」

「まあ、いつもこんなもんだぞ。場長、素材の明細ちょうだい」

「おう。解体料は冒険者になったからいらないしな」

「うん。じゃあ、精算カウンターに行ってくる。ラスが終わったら、呼んで」


 どうやら、フィーリアたちが護衛に残ってくれるらしい。光る従魔の印がかっこいいね。


 じゃあ、と俺とバウは横の扉から中に入る。精算カウンターは朝、暇だから助かるんだ。


「おかえりなさい、タケルさん。引き取りに来たのですか?」

「ああ。とりあえず確保するものはするが、それ以外は売りたい。これ、明細だ。ここに出してもいいか?」


 どうぞ、と言われたので、角や牙、臓物系や睾丸、目玉などの素材を出す。あとは、レッドボアの毛皮だな。

 途中からカウンターに乗らなくなったので、裏から錬金素材を冷蔵庫に引き取っていった。


「サーペントの皮とかダイヤウルフの毛皮などは売ってもらえないんですね」

「まあ、今の所な。知り合いの商会があるからそこに聞いて残ったら考えてもいい。少し待ってくれ」

「仕方ないですね。今日も珍しいものを出すんですか?」

「まあ、いろいろだよ。デカい討伐をしたから、何が入ってるかわからないんだ。お楽しみにってところだよ。Bランク以上だから、いろいろあると思う。Sランクが一体いるけど」

「なんですか?」

「ええと魔猿まえんだっけ? あれ。頭はダメだと思う。吹っ飛ばしたから」

「残念ですね。でも、錬金素材がいろいろとれるのでありがたいです」

「そうなんだ、知らなかった。あ、それと、少しの間滞在するけど、こいつはバウ。うちのメンバーでSランク冒険者だ。少しずつ依頼を受けると思うから、また頼むな」

「そうですか。それは心強いですね。従魔の方も一緒に狩るんですか?」

「まあ、それは対象によるな。こいつは強いから、ソロでもかなり行ける。よろしくな」


 こちらこそ、と計算しますのでと言われた。

 じゃあ、と場長の所へ戻った。

 ふうふういいながらラスが入れてるけど、これ、とんでもない量だな。


「ラス、どいてろ。ええとここにあるものを片付けないとな」


 カウンターの上の魔物肉をラスのアイテムボックスに入れる。


<回収>


 ふっと消えた肉の塊。

 え? とラスがこちらを見た。

 ここに触って、と明細の見方を教えれば、あ、なるほど! 

 今日の日付とこのギルドのファイルをタップしろといえば、なんの肉がどれくらいと出てきた。


「これ、すごいですね。こんな風に確認できるって知りませんでした。魔法で入れたんですか?」


 魔法が使えるというので教えてやることにした。「大魔法は使えませんよ」と聞いて俺とバウは吹き出した。


 まだあるのか? と問えば、同じくらいあるらしい。じゃあ、出してくれと伝える。

 

 目の前の荷物、例えば肉、もの、押収品などを一気に魔法行使者のアイテムボックスに入れる魔法を作る。名前は『回収』


<スキル作成!>


 ふっと光ったので、確認すれば、<回収>というスキルができていた。当然魔法で行使する必要がある。


 その旨、ラスとバウに伝えれば、すごいといってる。やってみろ、とラスにいえば、さっそく試してみるらしい。<回収>と呟けば、目の前にあった肉が消えた。


「主、俺も使えるんですか?」

「主はよせ。タケルでいい」

「でも、SSSランクですし」

「お前を仲間にはしたが、眷属とは違う名前で呼べ」

「じゃあ、タケル様。俺も同じ事ができますか?」


 できるといえば、ラスにやらせてくれといってる。じゃあ、と<回収>と呟いたバウのアイテムボックスに肉が入った。


「すごい! タケル様。魔法が得意じゃなかったんですが、使えました!」


 感激した後、すぐに肉を出してたけど。笑っちゃうぞ。

 バウって魔法が得意じゃなかったのか? そこそこ魔力はあるけどな。まあ使い方を覚えたら大丈夫だろう。あ、あの本、読ませるか? いや、無理だろうな。そのうちにイメージ発動をさせてみよう。


「失礼します。タケルさん、ギルマスが会いたいと」

「わかった、二階だろ? 行くよ」


 お願いします、と受付嬢は戻って行った。

 そろそろラスも終わりそうだ。

 

 じゃあ、魔物を出すかな。

 場長に相談して、肉はたくさんあるから意識しないでいいから、と何から出すかと見ていれば、やはり魔猿だったね。それを置いて、あとは高ランクばかりをどれでもというので、面倒だから、場長のアイテムボックスに一割くらい移動した。五千頭くらいかな。

 その明細はあとでもらうことにして、ギルマスの部屋に向かおう。あ、でも、明細って手書きだよなぁ。じゃあ、今日場長のアイテムボックスに送った魔物の明細を作って、俺のストレージに入れて欲しい。


<イメージ明細作成>


 できるかなぁ、と思いながらやってみたら……

 できた! あはは、これは便利だよね。じゃあ、とりあえず二階に上がりましょう。



********************

【あとがき】

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

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