第71話 半日で終わってしまった魔物討伐だが、うちにとっては普通だけど?
さて、探索するかな。
ええと、BランクとAランクを探索。
うん、まあ、そこそこいるな。
じゃあ、行きますか。
BランクとAランク魔物のみ凍結する。
魔力を伸ばして~。ええと、その辺りまででいいかな。
<凍結!>
バキバキペキペキ……
あはは、すごいな。じゃあ、移動しようか。
再び魔力を伸ばして伸ばして~
<凍結!>
バキバキベキバキ……
じゃあ、次、移動しよう。
ええと、この辺りまで伸ばしたから。
この先に魔力を伸ばしましょう~
あ、そろそろ端っこまで行きそうだね。
うちの子たちはいないか。
<凍結!>
バキバキバキボキボキ……
ふう、終わったね。
とりあえず、街道あたりを探索してみるけど、あ、漏れてるなぁ。
これは皆に頼んでもいいけど。
でも、これはちょっとどうかな。
まあいいか。
残りに氷の弾丸を。
<氷弾>
ドシュッ! バシュッ! ……
ふん、終わりだ~
じゃあ、どうしようか。午前中に終わっちゃったね。
木はどうするかなぁ。全部見てたら大変だし。
一度森に入ってみたいけど、確認してから切るかな。
明日、全員で行ってみようか。
『そっちはどうだ?』
『主、今終わりました。どうしますか?』
『じゃあ、合流しようか。どこにいる?』
『そちらに向かっております。辺境を出る手前ですね』
『わかった。じゃあ、とりあえず、空間に入るから。そっちはそっちで入るか?』
『なるほど、そう致しましょう。では、主はそこで入られますか?』
『うん。最終探索だけして戻るから先に戻ってて。浄化できないから、とりあえず風呂に入れよ。メシ食ったら森に入る。頼んだ』
『了解です。では、空間にもどって風呂で汚れを流しますので』
おう、と念話を終えて、その場で東を探索する。うん、大丈夫だな。AとBランクはいない。じゃあ、西はどうだろうか。
あ、俺の足下に数体いるな。それ以外はいないか。
<凍結>
はい、おわりました。
とりあえず、森をみてみるか。
なにか利用できないかなぁ。
どの木を切ったらいいか、わからないかなぁ。
探索はダメだけど、世界眼でできないか?
森の木に関して、間引きした方がいい木を確認したい。できれば、何かマークとか色を木につけたい。
<世界眼!>
おっと? 赤いポイントがついたけど、これ、かなりの数だぞ?
どうやって印をつけるかな。切り込みを入れるか。スタンプみたいに色をつければいいか?
色をつけるならペンキがいるか。
ストレージ内のペンキを使って赤いポイントの木にチェックをつけたい。できるかなぁ。
世界眼の応用だろうよ、これ。
<世界眼応用!>
おおお? 刷毛で塗ったように、斜めに赤が入って入るけど? あ、これ、ポイントのままだ。
世界眼はどこまでみてくれたんだろうか。
西の辺境も赤いチェックがついてるな。
街道沿いもドンドン赤いチェックが広がってる。そして東はどうだ?
高く上がってみれば、赤いペンキがドンドン増えている。あはは、これはすごいな。
それなら、とりあえず昼飯だな。
オープン!
空間に戻る前に結界の中で浄化する。そして中に入った。
当然自動ロックが発動する。
『オカエリナサイマセ、ゴシュジンサマ』
「ただいま、セバス。おお、洗濯してくれたんだな。ありがとう」
『ドウイタシマシテ。オショクジ、サレマスカ?』
「うん、腹が減った。皆は風呂?」
『ハイ。デハ、ジュンビイタシマス』
「頼むね~」
「もどったぞ。そろそろメシ食うから」
「あるじぃ~、おちかり~ごあん、たびりゅ~」
「ああ。綺麗になったか? ならドライを発動するから出ておいで。タオル、置いとくよ」
「あ~い」
二人も上がるつもりのようだ。
ダイニングで腰を下ろし、水を出してゴクゴク飲む。
うん、旨いな。喉が渇いてたんだな、気づいてなかったけど。次に果実水を飲んで、最後にミルクをゴクゴク飲む。
俺の前には、今日の昼飯、クリームシチューとパン、サラダが置かれる。そして肉煮込みもね。
ピョンピョン跳んで椅子に座ったのはニジだ。
頭を撫でておく。
すぐにニジの前にも、同じものが並んだ。飲み物は果実水と水ですよ。昼食、夕食の飲み水は、ニジ、アレックス、俺はペットボトルからマグカップに注いで飲む。その方がいいから。ハクの水は魔道具で沸いてくるので問題ない。
いただきます! と俺とニジは先に食べ始める。
ハクの尻尾などの毛は、セバスがタオルで拭いてくれてる。小さくなって鬣も拭いてもらってた。足下も綺麗になったね。
ドライに吹かれて気持ち良さそうだ。
アレックスは、数回身体をふるってからドライの前で立ってる。今は人と同じくらいの大きさだね。
食事の時には椅子に座れるくらいになるけど、それでもスプーンは特注の特大だ。ハクは直接ボウルでバクバクだね。
やっと二人も落ち着いた頃、セバスがシチューを運んでくれる。大きな容器も慎重においてそつがない。ハクのはもっと大きいけど、同じだ。こぼさないように置いてくれた。当然パンは追加してる。ハクには別に籠に入れておいた。
うん、完璧だよね。
シチューのお代わりを頼んだ間に、パトリオットに連絡する。
「お疲れ。今、いいか?」
『タケルさん、お疲れ様です。いいですよ、丁度昼食中です。美味しそうなお弁当にビックリですよ』
「あはは、そうか。それでな。討伐はとりあえず終わったが、明日くらいまでは結界はそのままにする。今の所、B、Aランクは一頭もいない。だが、明日までは様子をみる。確認するならしてくれ。とりあえず、明日で終わりだな。で、国王と話したいが、時間を段取りしてくれるか?」
『……はい? あ、あの。終わったというのは……東も西も、街道も、ですか?』
「そうだぞ。それとは別に話したいことがある。確認するなら、狩った魔物は見せる。それとSランクを一頭狩った。まあ、いろいろあったが、それについても話がある。聞いといた方がいいぞ、この話は。そうでないと、この国の生態系が変わる。だから段取りしてくれ」
『タ、タケルさん……普通、それだけの範囲なら、冒険者ギルドが総出でも数ヶ月かかります……それを半日で?』
「まあ、俺たちは普通じゃないからな」とだけ返しておいたよ。
それを聞いたあと、少し呆然としているので、頼んだぞと伝えれば、『しょ、承知、しました。では、すぐに連絡を致します』
あはは、慌てて切ったな。まあ、頑張るだろうよ。
「アレックス。全部お前のストレージの中に魔物は入ったか?」
「はい。全て回収されてます。どうしますか?」
「とりあえず、国王の出方だな。確認だけでもすればいいけど。あと、ドラゴンに会った」
「いましたか。それで何かありましたか?」
「ああ、この国の森を守るためにいるらしいが、あまりに森を放りっぱなしだと嘆いていた。このまま変わらないなら、いずれは当地を離れるかもって言ってた。まあ、それはそれでいいと思うんだけどな。森が死にかけてるって。で、木を間引いてくれないかと言われた。俺もそれは気になった。それくらい森は暗かったからな。で、俺には知識がない。それもドラゴンに言った。それでも、頼むって。少々歪でもかまわないってさ」
「なるほど。それでは木を切りますか?」
それから、俺は世界眼をつかって、塗料で切るべき木に印をつけている。終わってるかどうかは後でみるけど。
赤い線が入った木を根本から切って回収する。
風刃でも水刃でもいい。引き抜くのは力がいるから、切っていいんだけど、それを切り倒してくれたら、あとで回収する。途中で回収した方が良ければ、俺のストレージに入るようにする。とてもじゃないけど、カットして入れて、とかやってると、時間がかかりすぎるから。遠巻きにみて、他の木も一緒に切り飛ばしてもいい。何とか簡単にできるように考えてみるから、と伝えた。
「なるほど。では、最低でも赤いラインの木、もしくはそれを巻き込む木を切ればよいのですね。それなら、距離を取らないと危険です。どうしますか?」
「それなんだよ。とりあえず、国王と話せるなら、話す。ドラゴンの言葉を伝えたい」
「あるじぃ~、あのね、きをきるのね、かぜはを、あらちにしゅればいいの~」
嵐? どういうことだ?
「こうやってくりくり~って、きれば、しゅぐにおわり~しゅこし、くりくりしちゃらぁ、しょこにちゅんろけばいいしゅよ~」
なるほどな、トルネードか。それなら倒れないな。
「面白い考えだな。トルネード間引きだな。トルネードのまま、移動して積み重ねるのか?」
「う~ん、しょらよ~」
「あはは、すごいな、ニジ。やれそうか、ハク、アレックス」
「トルネートの刃で木を切って、トルネードのまま持ち上げて、そのまま移動し積み上げるということでしょ?」
「そうらよ~」
「じゃあ、その一連の動きを魔法に設定して、赤いマークの木だけと指示すればいいのですね」
「そう。それなら面白いと思う。その流れで魔法を作ってもいいけど?」
「それは良いと思います。主が作ってくれたなら、三人が使えますので」
「でも、最初はいくつかやって、木材を積む場所を作ってから、誘導した方がいいな。そのあと、作った魔法を発動して、置き場所まで誘導する。それができれば、あとは放っておいてもできると思う。まあ、試してからだけどな」
なるほど、と皆納得顔だ。
それなら、最初は一緒に行って欲しいと言われたので引き受けた。
それなら、今のうちに魔物を引き取ろう。
ストレージのファイルにアクセスして、移動をタップ。俺のストレージの今日の討伐ファイルに移動する。そう、転送だ。
はい、終了。
俺のストレージに入ってるね。
じゃあ、あとは。
残りのメシを平らげるか。だが、ニジの移動が困るな。俺も単体で動いた方がいい。だからどうするか。
ナナを連れていくか。
パトリオットに頼むわけにはいかない。うちのメンバーだけでやらないとな。だが、Cランクの魔物はいる。やはり無理だな。
じゃあ、俺とニジにするか。
それがいいかもしれないな。
『タケルさん、パトリオットです。今よろしいですか?』
「ああ。どうだった?」
『あの、明日の昼過ぎくらいに来て欲しいそうです。いかがですか?』
「今日は無理だったか。わかった、じゃあ、明日の午後、そっちに向かう。連絡ありがとう、じゃあ」
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【あとがき】
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