表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

66/103

第66話 ナナの飯と防具などをみつくろった

「悪いが箸はつくってないんだ。フォークだが食え。食い物は遠慮するな。うちはしっかり食ってしっかり働く。あいつらも俺の眷属だが、欲しいものはほしいと言うぞ。いいな、しっかり食えよ。戦いの練習が始まる。食ってないとやってられんぞ」

「はい! いただきます、ご主人様!」


 嬉しそうに食い始めたナナをみて、安堵した。

 ナナは俺より二歳年下の十四歳だ。だが、もともと背が低いのか、身体も細い。動きはシャープに見えるが。訓練をしてみないとな。


「パトリオット、悪いが、今どこだ?」

『宿ですが、どうされましたか?』

「明日、忙しいか?」

『いえ。明後日からの討伐ですよね。私の時間は大丈夫ですが』

「それなら訓練を頼みたい。レベル1の素人だが、杖道という武道はやってた。あと、斥候のスキルがある。お前に頼みたいんだが」

『承知しました。今日の午後からのご予定は?』

「今、昼飯食ってるんだが、その後は、そいつを風呂に入れる。それから服を買いにいくかな。その後ならいいぞ」

『では、適当な時間にギルドでお会いしましょう。そして本人の動きだけでも見れるでしょうから』

「わかった。じゃあ、とりあえず用事を終わらせたらギルドにいく。あ、そうだ。奴隷は冒険者登録できないのか?」

『基本的には問題はありませんが、Fランクからになりますよ』

「それは問題ない。だから頼む」


 受け入れてくれてよかった。

 明日は訓練の様子を見てみたい。とりあえず、俺もメシを食おう。


 何を食うかとストレージを探す。そう、ナナにトンカツを出したから、俺のはなくなったから。それなら、とスーパーの惣菜でいいか。


 牡蠣フライ再びだ。

 それとイカリング、あとは、卵焼きだな。

 海苔も取り出して、中ボウルに白米を山盛りにした。ハグハグ食う俺は、眷属たちにも気づかれずに食ってる。あはは、みんな必死だからね。

 イカリング、旨いな。久しぶりだぞ。

 味付け海苔は、いつでも大歓迎だ。卵焼きは甘めのものだった。あっという間に中ボウルを食い尽くした俺は、お代わりをして、鮭茶漬けを取り出す。熱々ご飯にお茶漬けを入れ、水をかけて魔法で熱する。これ、いいなぁ。


 ズルズルと音を立てながらスプーンですする。

 顔を上げたのは、ナナだけだ。

 それも無視して俺は食いまくった。


 そのあとは、デザートを用意して、皆を待つ。


 やっとメシが終わったようなので、ナナに風呂に入れと命令した。

 タオルとボディーソープ、シャンプーなどを渡して、俺たちのテントの奥にある風呂に連れて行く。そこは土壁があるので、外からは見えない。水とお湯を出す方法を教えて、湯を張る。

 綺麗に洗えよ、と伝えて元の場所に戻った。


 メシが終わった皆はデザートに移行してた。保存容器の中は空っぽだ。うん、よく食べました。


 それらを浄化して、ストレージに入れる。

 そして、今日買った雷魔法の初級から中級、上級を出してやる。ニジが読むだろうし。

 そうだ、これコピーできないか?


<コピー>


 鑑定して見れば、雷魔法初級(写し)と出てる。これでも魔法は習得できるらしい。

 じゃあ、全てをコピーしておこう。奥伝も当然コピーしたぞ。


 じゃあ、と本物をニジの前に置いてやる。

 あとは、いろいろあるけど、ゴーレムを起動したいな。

 普通、ゴーレムは、魔核を使ってその魔力で動くらしいが、これは違う。魔力は充填するタイプだ。おそらくそれをためておく場所、魔核のようなものがあるのだろう。

 

 だが、ゆっくりと検証したいので、夜だな。


 ふぅ、と息を吐き皆をみていれば、美味しそうに食べてるな。

 食べながら報告してくれるんだが。

 東の辺境あたりが一番多かったらしい。つぎは西の辺境。そして街道近くの森だそうだ。

 それなら、どちらかでやれるかと言う話になる。

 西はハクとニジとアレックスなら大丈夫らしい。じゃあ、東は俺がやる。あと、倒した魔物は、アレックスのストレージに預かってほしいと伝えて、設定の仕方を教えた。

 その通りにやって、なんとか設定できた。これで本人の分はもちろん、ハクとニジが倒した魔物もアレックスのストレージに自動的に収納されることになる。容量は無制限で時間が止まるからこそ、できることだ。

 昼は時間があれば弁当を作るけど、そうでないときには、できあいの弁当にしてもらう。もちろん、ゴミは全てニジに頼んだ。


「じゃあ、俺はナナの服を買ってからギルドにいく。こいつの訓練をパトリオットに頼んだから。お前たちはどうする?」

「ニジ、まほの、ほんよむぅ~」

「私は少し休むか」

「おれも、やしゅむ~」


「わかった。なにかあったら念話な」


 

 さて。

 どこに出るかだけど、やっぱりギルドの裏か。

 馬もいないし、厩舎で大丈夫か。


 空間から出てナナを連れて歩く。

 どこかにいい店はないかな。まあ、冒険者の服でいいか。あとは、防具がいるな。俺の持ってるのは全て男性用。それに、こいつは身体が小さい。なら、買うしかないだろう。


 それならギルドの近くにあるか。

 ええと、あっちは武器屋か。ドワーフの店だな。ちょっと覗いてみるか。


「邪魔するぞ」

「らっしゃい!」

 

 おお、やっぱりドワーフだ。

「こいつの防具が欲しいんだが、服が先だな。どこに行けばある?」

「うちにもあるぞ。小さいな、それならうちみたいな店の方がいい。うちで作ってるから、すぐに調整できるぞ」

「そうか。じゃあ、こいつのを見繕ってくれ。動きやすい方がいいが、ナナ、どんなのがいい? 以前杖道の練習の時はどんな服着てた」

「短パンとTシャツでした。寒い時には上着とブーツです」

「じゃあ、短パンがいいな。あとは、上には柔らかめの生地でぴったりしたものがいい。その上に革鎧か。肩当てと胸当てくらいで、あとは剣を入れるベルトだな」

「ヨッシャ! 剣は何を?」

「斥候だから、短剣かショートソードかと思ってる。だが、本人は棒術みたいなのを身につけてるから、短めの槍でもいいかと思ってるんだが」

「なるほどな。槍はどうする?」

「これは、どうだろうか」

 

 古道具屋で買った槍を取り出すと、ひと目見てオヤジが跳び上がった。


「これ、お前。ミスリルに見えるが中身はオリハルコンだぞ。これはすごいな。どこで買った!」

「内緒だ。だが、初心者には使いにくいな。それなら、短い槍も見せてくれ。短剣とかショートソードなら何本か持ってる」


 わかった、とまずは服を決める。

 短パンにもいろいろあるけど、ナナに好きに選べと命令して、数枚確保した。さすがにTシャツはないので、似たような感じの木綿の服。それも裾をウエストで縛るやつだが、それが逆に邪魔になる。それなら伸び縮みするゴムみたいなのが入ってるんだろう、それを選んだ。とりあえず、短槍と短剣が装備できるベルド。まあ、槍は背負うんだけど。それなら、短剣を二本かショートソードと短剣をつけられる方がいいだろうと思ったが……

 古道具屋で買った小さな腰鞄をつけさせようと考えた。なら、それでいいか。


 ショートパンツをはき、脚首まであるショートブーツを履いたナナ。だが、ここには下着はないか?


「あるぞ。動きやすくて、こういう短いのでも見えないやつが。それも買うか?」

「ああ。とりあえず、女の子だしな。下着は上下あるなら十セットにしてくれ」

「わかった。じゃあ、服は五セットでいいか? 靴は種類の違うのを五セットにした」

「それでいい。あと、寝間着代わりになるような服はあるか。部屋着だな」

「こんなのならあるぞ」


 これすっぽりかぶるやつだな。

 それでいいから、と一緒に入れてもらう。

 最後に革鎧を見繕ってくれる。肩当てはミスリル。胸当てはワイバーンの革に薄いクッションを入れて内張はオークらしい。背当てもセットになってた。


 杖を持たせて振ってみろと言えば、少し違和感はあるけど、使いやすいそうだ。今の所、鉄と魔鉄の合金だ。これなら魔力も通る。


 きちんと調整できた革鎧も心地良さそうだ。

 

「悪いな、これ、金だ」

「おう、毎度あり! お前、この街の人間じゃないだろ?」

「ああ、ちがう。魔物討伐で雇われた。一週間ほどはうるさくなるが、許してくれ」

「そりゃ、ありがたい話だ。嬢ちゃんの調整もいつでもきな。ところで、お前の武器は?」

「なんだ、みたいのか?」

「そりゃそうだろうよ。奴隷にこれほどの装備をさせるんだぜ。それにさっきのオリハルコンの槍。そうしたら気になるだろうよ、鍛冶師としては」

「まあ、気持ちはわかる。お前ならいいだろう、オリハルコンも一目でみぬいたしな」


 蒼竜刀をストレージから出して見せた。


「こ、これは……ぬいてもいいか?」

「ああ、短時間ならな」


 すらりと引き抜かれた刀をじっと見ていたオヤジは、案外早く返してきた。


「どうした、もういいのか?」

「ああ、お手上げだ。これは人間の打てる刃物じゃねえ」

「ふふふ、すごいな、オヤジ。腕は確かだな。その通りだ、これは古竜からもらったものだ。古竜自ら作った刀だから、素材も不明だし、俺にもよくわからん。ただ、所有者が俺になってるのは確かだな。託されたんだがな、俺は」

「おっそろしいなお前。ランクは?」

「冒険者ランクか? はぁ、何だかしらないけど、SSSランクになるらしいぞ」


 はあ!?


 あはは、オヤジが固まったぞ。

 そりゃ驚くよな。だが、俺にとっては利用するだけのものだが。


「まあ、そういうことだ。ちょっとギルドに顔出してくる。助かったよ、オヤジ」

「お、おう……」


 無言のオヤジを残してその場を後にする。 

 荷物は俺のストレージに入れた。

 


 がらんとしたギルドに入って行けば、パトリオットが待っていた。



********************

【あとがき】

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

面白いと思ったら、★評価やフォローで応援お願いします。 皆さんの評価とフォローが、タケルの魔力になります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ