第63話 買い物でいろいろお得にゲットしたぞ!
じゃあ、行こうか。
いつものバッグに入ったニジは、顔だけ出してるね。
空の出口に結界を張り、オープン!
おお、外だ。
寒いなぁ、とローブをはおって首元を止める。そして結界を張った。
そのまま外にでれば、自動的に入り口が閉まった。
そのまま飛翔で空に浮かんで、脳内マップで商人ギルドを探す。一度行ったからちゃんとわかるだろう。
あ、ありましたよ、商人ギルド。
でも、どこに降りるかなぁ。
商人ギルドの馬場に降りると決めて、ゆっくりと下降した。もちろん透明の不可視結界を纏ってね。
静かに着地して、大通りに向かってあるく。
「いらっしゃいませ。本日はどのようなご用件で?」
「買い物にきました~」
商人ギルドの会員カードを渡した。
「いつもありがとうございます、タケル・ヤマト様。何をお探しでしょうか」
「食材をいくつかですね」
自由に見ますと目視できたパンを目指す。
今朝納品されたものだね。
普通の食パンだ。でもかなりもちもちしてて柔らかい。じゃあ、これを十本だね、と入れ物を探していれば男性が来てくれた。
「お手伝いいたします。こちらを何本でしょうか」
「十本、お願いします。あと、これも」
大袋に入ったロールパンとホットドック用ではないけど、コッペパンがあったので、それも。どちらも五十ずつ入っていたので、二袋ずつ買う。でも、一番使うのは食パンだなぁ。
全てが今朝の納品だったので、残り八本の食パンも買うことにした。バゲットも二十本買います。
それ以外になにかないかな、とみてみれば、ありましたよ、菓子パンが。これは何が入ってるのかな? 杏の甘煮だって。美味しそうだなぁ。あとは、イチジクの実が入ってるもの、柿みたいなのもあったので、とりあえず、全種類を二十個ずつ買うことにした。毎日定番として朝入ってくるらしい。いいこと聞いた、と嬉しくなる。
他には、とみていればニジが言う。
「あるじぃ~、あっち、ちぇーち、あるしゅ~」
「ケーキ? じゃあ、みてみようかな」
生クリームみたいなケーキがある。ホールのまま売ってるね。これにもフルーツが載っているんだけど、今朝入荷されたらしい。ももみたいななのが半分切りで乗っかってる。旨そうだね。
どうぞ、と試食をもらい、ニジと一緒に食べてみたが、これは旨すぎるね。
じゃあ、とココアクリームみたいな色のもあったので、それぞれ十個ずつ買うことにした。なくなれば買いに来ればいいし。
他には? といえば、ソース類がないね。
じゃあ、屋台のタレと焼き肉のタレを箱で買う。それ以外は問題ない。スパイスはスーパーにあるから。
他にはなにかあるかなぁ、とみてみれば野菜が丁度入荷してきたようだ。馬車が横付けされてるので、男性に問えば、好きなのを買って良いらしい。
じゃあ、と見に行った。
いろいろあるね、と鑑定で確認する。うん、いい野菜だね。じゃあ、いろいろ買おうかな。
長ネギみたいなものはかなり太い。それのひと束は完全に業務用だろう。それを二束、あと、ジャガイモもデカいのがある。これ、買いでしょう。大袋で購入。キャベツもあったので、大きいのを三個買う。他にもにんじんや葉野菜。生で食べられるものも大量に買うことにした。他にもいろいろ買ったから、荷馬車半分以上がなくなった。ごめんなさい。
あとは、ミルク。
小瓶を二百本と大瓶を百本。
チーズはやはりカマンベールだったけど、大箱に十二個入っていたので、それを十箱買うことにする。そしてバター。それも十箱だね。
あとは、ベーコンの薄切り、厚切りをそれぞれ十キロずつ。
肉はいらないから、と見てたけど。やっぱり鶏肉だけは買うことにした。作れば大量消費だからね。
それなら、とニンニクとショウガの業務用も買う。すりおろしてあるから、大変便利なのだ。
うーん、他には何があるだろう。
ニジに欲しいものがあるかと問えば、ないらしい。美味しいものが食べられればいいって。ただ、もう少し難しい本があればいいのに、と呟いてた。勉強家だからな、この子は。
じゃあ、本屋に行ってみるかと言えば、嬉しいと言う。俺も興味があるので、ここを済ませて探しに行くことにした。
この世界は、印刷技術がないので、貴重な本は手描きだ。だからお高いのだが、本ならいくらでも欲しい。魔法の本は特にね。ニジがいろいろ学びたいなら買ってやろうと思ってる。たぶん、いろんな魔法を使えるようになりたいんだろうけど、今のままでも充分だけどな。
支払い済ませて明細をもらい、カードを返してもらう。ポイントがついてるからね。値段も割り引きになるので大した金額じゃなかった。
全てをストレージに入れれば、驚かれたけど。
本屋さんを聞いてみたら、丁寧に教えてくれた。専門書の店は二つしかなかったけど、稀に古道具屋さんに置いてあることもあるらしい。その場所も教えてくれた。丁寧で助かるよね。
商人ギルドを出て、地図の通りにあるく。
最初の専門書の店は、わりと近くにあった。
ここは魔導書専門店らしい。
中に入れば、全て魔導書だと聞いて驚いた。
何が欲しいのかと聞かれたのでニジに聞いてみれば、雷の魔法らしい。火魔法はうちの場合は問題ない。ハクもアレックスもいるからね。だけど、雷魔法を使えるのは俺だけ。
それなら、と初級からいろいろ出してくれた。
本当に手描きだ、と驚いた。
魔導書は、読むだけで魔法が習得できる。それも一度だけ。その後は、タダの手引き書になるそうだ。それも、売れるらしいので、終わったら売ってくれといわれてしまった。
鑑定でも、未使用になってたね。一度で魔法を覚えられると書いてあった。それならいいかな。
初級から上級までを全て買った。未使用では珍しいことらしい。それほど、雷魔法は使う人がいないということだね。この本も綺麗だし。
他には、と聞かれたので無属性魔法の本はないかと聞いたけど、無属性だけにひとそれぞれなので、ないらしい。まあ、そうだろうね。
かなり高額になるぞ、と言われたが問題ないと買うことにした。
初級が白金貨一枚、中級が白金貨五枚、上級が白金貨二十枚だって。じゃあ、と金を払おうとしたら、面白いものがあると見せてもらった。
それは雷魔法の『奥伝』というもの。聞いたことがないな、と思えば、この作者がこれ以上の雷魔法を利用するために、最強の方法を書いたらしい。当然、これも未使用だった。
鑑定でも、未使用に間違いない。
内容は、自分の数十倍の魔物であっても、仕留める事ができるほどの魔法になるらしい。当然、魔力がかなり必要になる。
「あるじぃ~、ニジには、むりしゅ~まろく、ちゃりなくなりゅ~」
「そうだな。じゃあ、どうするかな」
「あるじぃ~、ちゅかえばいいよ~」
「なるほどね。まあどっちでもいいけど、とりあえず買っておくか。ニジも大きくなったら魔力も増えるしね」
「う~ん~」
「なんと、そのスライムは話せるのか? 従魔か?」
「眷属だよ。この子は特別。レインボースライムだし、特殊個体だからね」
「ふむ。すばらしい。で、どうするかね、この本は」
「当然、買うよ。いくら?」
「白金貨四十五枚じゃが、一冊しかないので仕方がない」
わかった、と合計白金貨七十一枚取り出して本をもらった。すぐにストレージに入れて、礼を言って店を出た。
「あるじぃ~、ありがと~。ちゃくしゃ、かいもの、ちちゃ~」
ニジは買ってあげた魔導書をフルフルと震わせながら受け取ると、その表面を愛おしそうに撫でていた。
『あるじのために、ニジ、しゅごい、ちゃみなりぃがんばりゅ~!』……そんなに見つめられたら、いくらでも買ってやりたくなっちゃうよな。
「全然問題ないよ。大事なニジのことだもの。それにいつも活躍してくれるからね。料理も手伝ってくれるし、大助かりだから」
「ふふふ~」とても嬉しそうだね、フルフルしてるよ。
じゃあつぎは道具屋さんかな。それ以外の魔導書を売る店もあったので、ついでに行ってみることにした。実を言うと、錬金術に興味があったから。
中に入って少しみたけど、残念ながら錬金術の本はなかった。
ため息と共に店を後にする。
最後の望みをかけて、古道具屋さんに入った。
とてもごちゃごちゃしてて、おもちゃ箱の中にいるみたいだ。
鑑定を発動したまま、商品を見る。
ふむ、なかなか興味深いな。
最初に手に取ったのは、短剣。これはミスリルと書いてあるけど、中身はオリハルコンだ。金貨六枚はお買い得だろう。ケースもついてるしね。それを持ったまま、腰につける小さな鞄を手に取る。これはアイテムボックスだ。でも、ディメンションバッグと書いてある。この店主、鑑定能力がないのだろう。これで金貨一枚。当然、これもキープするでしょ。
他にはなにかあるかな、と見回して面白そうなものをみつけた。小さな箱というか革の鞄だけど、空間拡張してあるらしい。蓋はパカッと開くんだが、中を覗いてみれば、そこそこの広さがある。これ、何に使う? もう少し工夫が欲しいよなぁ。
小さな魔道テントとかさ。
あれ? これって……
鑑定で確認すれば、革の鞄は全て開くらしい。そう、平らになる。そうなると、中が魔道テントになっているって。これは面白そうだ。床のマットもあるし、小さいベッドもついてるって。まあ、言ってしまえば、魔道テントの中がベッドになってるってこと。店主も知らないらしいな。空間拡張鞄としか書いてない。おそらく前に使っていた人も知らなかったんだろうね。
これで、金貨二枚はいいよ。当然、手に持ってキープだ。ニジとアレックスなら入れるかな。
あとは、それほどのものはないね。他にはないのかなと探索してみた。
槍もあるらしいね。これもミスリルだけどオリハルコンだな。短い槍みたいだけど、どこにある?
あ、あそこか。赤い点が浮かび上がったけど。
うん、作りはいいな。劣化もしてないし。
「あれ、見せてください」
「槍か? これはいいぞ、ミスリルだからな」
「いくらですか?」
「そうだな、手に持ってるのは全部買うつもりなのか?」
「はい。気に入ったので全て買います」
「ヨッシャ、それなら金貨六枚でいいぞ」
「じゃあ、全部でいくらになりますか?」
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【あとがき】
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