第54話 魔物の解体のためにボルック国にもどってきた
さて、次だね。
ええと、文官さんは領主の舘でいいらしいので、門の前に空間を開くことにした。
領主の舘入り口門の側に空間を開く。
オープン!
おっと、さっそく繋がった。
気配を探っても問題なさそうだ。じゃあ、と文官さんたちは、外に出て門の騎士に伝えていた。どうやら連絡はいってたようで、すぐに走ってきたよ、文官たちが。
「では、ヤマト様。大変ありがとうございました。これからは、当地を素晴らしいものにと考えております。どうぞお気をつけて」
「ありがと。じゃあ、頑張ってね~」
手を振りながら、引き戸が閉まってゆく。
さて。これで終わったね。
「じゃあ、ボルック国へ行こうかな。とりあえず、どうする? このまま空間を繋いじゃおうか」
「うん、それがいいよ。肉を確保しなくちゃね」
にくぅ~とアレックスとニジが騒いでる。面白すぎるよ、お前たち。
じゃあ、ボルック国へ行くことにした。もちろん、空間を繋いでね。
きちんとイメージしてボルック国の冒険者ギルド裏の馬場に空間の入り口を繋ぐ。
オープン!
二秒くらいだろうか、繋がったと確信できた。
ゆっくりと開いてゆく引き戸から、最初に出たのはパトリオットだ。どうやら来たことを話すらしい。
一度、引き戸を閉めて、椅子に座った。
そうだ、今のうちにステータスを見ておこうか。
ステータス!
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
タケル・ヤマト
種族:人間? 十六歳
職業:魔法剣士
従魔:ハク:バリアルト・スピリチュアルビースト・パンサー(特殊個体)
ニジ:レインボウスライム(特殊個体)
アレックス:古代竜(幼体)
レベル:313
生命力:――(測定不能)
攻撃力:――(測定不能)
防御力:――(測定不能)
魔力:無限
特殊装備:蒼竜刀:古代竜の作った刀
蒼伴刀:神器蒼竜刀の双刀となった(蒼竜刀の配下)
スキル:居合道術level.MAX/剣術level.MAX/算術level.10/交渉術level.13/気配察知level.66
エクストラスキル:言語理解/世界眼level.MAX/治療・回復level.MAX/結界level.MAX/鑑定レベルMAX/上級五属性魔法level.MAX/無属性魔法レベルMAX/時空間魔法level.63/再生level.43/料理level.50
[隠蔽]ユニークスキル:ホームセンター・スーパーマーケット(近藤 透より譲渡)level.35
[隠蔽]特殊スキル:タケルの空間、ストレージ
[隠蔽]特殊スキル:竜魔法・古代竜魔法(NEW)
[隠蔽]特殊スキル:魔眼(NEW)
[隠蔽]スキル作成
ーーーーーーーーーー
竜神の加護
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
な、なに? これはどういうことだよ。
なんか、人じゃないくらいのステータスなんだけど。こわい……
俺って化け物認定?
新しい特殊スキルもあるし、スキル作成っていうのもある。
ホームセンターとスーパーのスキルランクが上がってる。これは最近お世話になるからかな。でも、かなりありがたいよね。
全ての魔法はカンストしてるし、いろいろカンストしてる。
あと理解できないのが、生命力、攻撃力、防御力が測定不能って、どういうこと? 何か説明はないのかな。このあたりタップしたら出たりして……っと、出た!
+++++詳細
測定不能とは:
すでに、かなりの数値があり、それ以上は測定不能になること。このあとの下降線はないであろうという予測が立つほどの数値になっているのでこのような表現になる。
+++++
ふ、ふふふ。あははは、なんだよこれ。思い切りチート能力満載じゃん、俺。
勇者たちの方が当然もっとすごいんだろうけど、もう笑うしかないよ。
まあ、みんなには内緒にしておこう。化け物だと家族に認定されるのは辛いから。
はぁ~
俺って、自分のために自由に生きたいと思ってたけど、こういうの見ると、やるべき事があるんじゃないかと思っちゃう。でも、勇者でもないし、そこまで気にしなくてもいいかな。そう、気にしないでおこうか。
しばらく見なくていいかな、ステータスは。
ただのステータス確認のはずだったけど、すっごく疲れた。
今日もドタバタしたし、もう風呂に入ってもいいかな。今、何時だろう。ええと、もう夜の七時過ぎてるじゃん。それなら、メシ食うかな。
三人を見れば、ハクのために用意してたデカいマットの上でゴロゴロしてる。あはは、かわいいね、本当に。
「ねえ、先に夕食食べる? それとも風呂に入る?」
「先にお風呂がいいな」
「そうだね」とちびっ子二人が言うので、風呂に向かう。後を追ってくるのがわかるけど、先にお湯の準備をしよう。
デカいプール風呂を浄化して、お湯を入れる。
そう、直接お湯が出せるようになったんだ。当然、ニジもね。でも、ここは余りに大量だから、俺が入れる。それ以外はいつものやり方にするように言っておいた。まあ、大丈夫だと思うけど。
一瞬でお湯張りを済ませた俺は、三人の身体をざっと流してお湯に入らせる。その間に俺は服を脱いだ。
タオルを持ってお湯に入ると、身体がゆったりと弛緩してくる。ああ、幸せだな。
前世では、あ、前世だって。違うけど、まあいいか。
前の生活ではお風呂の時間も決められてたし、早く出ないと宿題もあったし、勉強もしなくちゃだった。
でも、今はそんなことはない。ここに戻ればいつでも、誰にも邪魔されずにお風呂に入れるし、メシも食える。ただ、俺が乏しい食生活を送っていたから、料理のスキルが無駄になってる気がするんだよね。もったいない。せっかくもらったスキルなのに、どうしたもんかと考えてる。
俺の記憶では、コンビニメシ、ハンバーガーや牛丼などのファストフード、あとはレトルトくらいだな。食事が用意されてた事がなかったから、有り余るほどの小遣いという名の食費を使って買い食い。それしかなかった。
だから、いつも旨いものを作って食べさせたいと思うんだろうか。まあ、それはいいことだな。そのままでいこう。皆の喜ぶ顔をみるのは幸せだ。
バシャバシャと泳ぎながら楽しんでる皆をのんびり見ている俺。もう、俺っておっさんだよな。でも、いいんだ、幸せだし。
風呂から出て、身体を乾かしてから食事の話になる。
何が食いたいかと問えば、肉! らしい。まあ、いつもそうだけど。他にはおでんだって。あはは、気に入ってくれたらしいね。
そろそろ補充した方がいいかな。
大鉢におでんを山盛り盛り付けてテーブルに置く。パンを二種類取り出して、あとは? と問えば、ニジは白米がいいらしい。それならご飯を用意してあげよう。ニジとアレックスはそれぞれがフォークでおでんを取ってる。ハクには大きなボウルに入れてやると嬉しそうにたべ始めた。当然、近くには水を出す魔道具を置いてある。ちびっ子二人組には、瓶の水を置いてあるから大丈夫。
他には、と鶏ももの照り焼きと豚バラダイコンを出してやる。これも、同じ用に分けて、俺は炊飯器の中から炊き込みご飯を盛って、皿を取り出した。
とりあえず、野菜を俺の前に置く。ニジが「ちょうだい」と言ったので、分けてあげた。
おでんをうまうま食べる。炊き込みご飯と白飯も取り出して、まず白飯だ。おでんには白飯だろうよ。豚バラダイコンもいい味にできあがってる。鶏ももの照り焼きは一瞬で消えてる。
仕方がない、と追加を取りだし、一枚分確保した。カットしてあるので楽だ。
久しぶりのおでんを堪能した俺は、炊き込みご飯にお湯をかける。なぜだか好きなんだよ、炊き込みご飯をズルズルとかき込むのが。かるく入っちゃうんだよね、これが。
お湯にしてあるのは、ご飯に味がついてるから。
これ、かなり最高のできあがりだよね。うん、旨い~
気がつけば、そろそろ九時になる。
あれから、パトリオットからの連絡はない。まあ、いいけどね。
お茶を飲みながら、皆が食べる姿を見てる。楽しそうに話しながら食べてるんだけど、嬉しそうだね。
最初に終わったのはニジ。
デザートがほしいと言うので、今日、王宮でもらった保存容器を取り出して分けてあげた。
次はアレックス。本当に嬉しそうにたべるよね、二人とも。
少し遅れてハクが食べ終わった。
ミルクをちびっ子たちにつぎ分けて、ハクに問えば、果実水がいいらしい。
久しぶりに冷蔵庫を開いて、ガチャガチャと果実水の瓶を持ってきた。当然、器に入れたよ。
やっと皆が終わったので、三人の浄化をする。最後に口も開けて中まで綺麗にした。
すると、テントに行くというので、手を振って送り出し、俺は皿や大鉢を浄化する為に動き出す。
その間に、おでんの具を足した鍋を確認して、順番に浄化する。
皿をストレージにしまって、熱々の寸胴もストレージに入れた。他のものは既に入ってるからね。
最後にテーブルを浄化して、ハクたちのマットを浄化し、デカいお風呂も湯を抜いて浄化する。
やっと終わった後片付け。
自分自身も浄化して、テントに入れば、それぞれが並んで寝ている。ハク、アレックス、ニジ。そして俺のベッドだ。
ふふふ、三兄弟だね。
お休み、とそれぞれをひと撫でして、俺もベッドに入った。
名前を呼ばれてる気がして目を覚ます。
あ、そうだ。夕べ、ボルック国に戻って来たんだ。
『タケルさん、おはようございます。といっても、そろそろお昼ですけど。今日のご予定は?』
「何も決めてないけど、とりあえず、魔物の解体を頼みたい」
『了解です。既に話をしてありますので。私はギルマスの部屋にいますが、よければ顔を見せてもらえるとありがたいです』
「ん~わかった。みんなはまだ寝てるけど、俺だけでいいか?」
『問題ないでしょう。アレックスのことは話しましたので。では、お待ちしております』
ん、了解だ~
さて。
そろそろ起きないとな。
そうだ、ついでにマジックアイテムの冒険者服セット。あれをコピーしてみるかな。できるかどうかわからないけど、やってみる価値はある。失敗したら大変だけどね。
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【あとがき】
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