表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

51/103

第51話 作り置きでおでんを作ったんだけど、作り置きじゃなくなりそうな気がする

 それにしても、さすがダンジョン都市を持つ国の国王だね、よく知ってるよ。

 そういえば、うちには斥候はいないな。まあ、ダンジョン専門って訳じゃないけど、潜るならいた方がいいかもね。まあ、その時に考えようか。



 ワタワタとやってきた宰相が、そこそこの大きさの華美な箱を持ってる。


「では、タケル。これがエリクサー、その他の代金である。受け取ってくれ」


 鑑定してみれば、きちんと白金貨五万枚ありました。それとは別に、ポーションなどのお金はデカい革袋二つぶん。キラキラしたやつだね。これも鑑定すれば、間違いなかった。はい、確かに。


「じゃあ、明日、昼食が終わり次第、一度戻るかな。ウイル、ケビン、なにか用事がある?」


 それでいいんだって。文官たちも準備は整っているらしい。じゃあ、今日はゆっくり休もうと俺とアレックスも空間に入った。




 昨夜は皆で風呂で泳いであらいっこした。わいわい楽しく遊びまくって、爆睡した。

 おかげで、気持ち良く目覚めることができたので、のんびり起きて作り置き料理に時間を割くことにした。

 さて、何を作るかなぁ。


 とりあえず、メインの料理だな。

 肉と野菜が基本だけど……

 野菜炒めにするか? うん、それがいいね。その間にオークの角煮を仕込むとしようか。


 オークキングのバラ肉を取り出して、カット。ゴロゴロと肉がまな板の上に並ぶ。フライパンで肉の余分な油を焼き落とす。その後で寸胴に放り込んで、水を入れてネギみたいなぶっとい野菜をブツブツ切って放り込む。あとは、沸かせばスキル先生があく取りしてくれる。とても便利だ~


 野菜炒めの野菜は、キャベツみたいな――キャベッチというらしい――それをざくざくカットして、タマニーグ(タマネギ)も大きめにカット。あとはニンジー(にんじん)とピーム(ピーマン)などをカットして準備完了。かなり大量に作ってしまった。

 肉は、当然、牛でしょう。マナバイソンの肉にするかワイバーンにするか。今回はワイバーンにしようか。マナバイソンは肉煮込みにすることにした。


 それぞれ、準備を整えてフライパンにぶっ込む。

 ジャージャーと炒めまくり。味付けはどうするか、と考えたんだけど。オイスターソースでもいいかなと思ったが、やはりオーソドックスな焼き肉のタレの方が喜ぶだろう。


 肉煮込みは、タマニーグとジャガミ(じゃがいも)を入れることにした。マナバイソンを大量にスライスしたのはスキル先生だ。野菜を炒めて肉を放り込み、わき上がるまで待つ。まあ、牛丼にもできるしね。


 それ以外は、豚バラ大根をつくる。大根はスーパーで買いました。

 あと、おでんをつくる。卵はスーパーに大量にあるので、とりあえず、この世界の卵を残り全部ゆで卵にしてしまった。


 他には唐揚げ類の仕込みは終わってるので、照り焼きにしよう。

 魔道コンロが満席状態なので、カセットコンロを取り出して、大根の皮できんぴらを作ることにした。白米は、オーブンで炊飯鍋二個分。炊飯器はホームセンターでもう少し大きいサイズ、一升炊きを取り出して炊き込みご飯を作った。具は細かく揃わないので、炊き込みご飯の具をレトルトで使う事にした。これはちょー便利だぞ。


 ふと思いだしたんだけど、オーブントースターがあるから、タマネギのみじん切りとゆで卵、シーチキンの缶詰、マヨネーズで、俺流ホットサンドを作ろう。

 ゆで卵は十個あるからそれを使うか。


 テーブルの上にオーブントースターを取り出して、ボウルやなにやらいろいろ置いていたら、キッチンとテーブルがいっぱいになってきた。これはマズいな、とカットはキッチンでしようと移動する。

 パンを一本取り出して、五枚切りの厚さにスライスして、オーブントースターに入れて焼き目をつける。これで準備おっけ。

 みじん切りのタマネギにざく切りの卵を入れて軽く塩胡椒。焦げ目のついたパンにバターを塗ってマヨネーズで和えた具を挟んでいく。軽く押さえて、半分にカット。おしゃれにカットしたいけど、皆が食べにくいだろうし、普通に真ん中をざくっと半分。それは保存容器に入れてストレージに入れてゆく。

 どんどん、作って結局パン一本分作ってしまった。でも、すぐになくなると思うけどね。

 

 他には、と考えたけどコンロが塞がっているので無理だね。


 懐かしのきんぴらゴボウ、じゃなくてきんぴらダイコンを口に放り込みながら、こんにゃくを取り出してカットしてゆく。マナバイソンのスジ肉とすね肉のあく取りが終わったので、茹でた大量のこんにゃくを放り込んだ。そこにダイコンとジャガミを加えて、ダイコンにフォークが通ったら味付けだね。

 醤油も砂糖もあるし、みりんもある。なんなら、酒もあるし。

 おでんの味をつけてから、ゆで卵を大量に入れて、十五分たったあと、練り物を次々と入れてゆく。俺は棒天が大好きだから、棒天と平天を多めに入れた。

 煮立ってきたら蓋が持ち上がるほどになっちゃったけど、まあ、いいよね。可愛いミニちくわや、プリッとしたウインナーも入れる。これ以上は無理だ。

 かなり小さな火でことこと煮る。当然、オークの角煮も味をつけて煮込む。


 白米も炊けたので、ストレージに入れておく。

 炊き込みご飯を混ぜてみれば、中々のできあがりだね。

 アサリご飯と鶏五目メシ。二種類炊き上がってるので、味を見てみれば、なかなかの味。これなら旨いよ。あとはインスタント味噌汁とお吸い物を出してみた。これは、かなりお世話になったからね。コンビニ弁当にインスタントの汁物があるだけでほっとしたんだ。


 

 今日はこれくらいにしておこう。

 昼には食事会があるし、朝は軽めでいいかな。

 

 着替えをしにテントに戻ると、ハクもニジもアレックスも、それぞれがゴロゴロしてた。思わず吹き出しちゃった。


「おはよう。ご飯はどうする?」

「いい匂いがするんだけど、何か作ってるの?」

「そう、仕込みをしてた。新しい料理も作ってるよ。今日のお昼ご飯は王宮での食事会だしね。でも、何か食べるだろ?」

「おなかしゅいちゃ~」

「おなかちゅった~」

 

 あはは、そうだよね。

 じゃあ、と俺が着替えする前に、三人を浄化した。

 テントから出ていった三人は、既にセットしてあった、水の魔道具の所にいって水をのんでる。これは便利だな。

 

 着替えを終えて、英雄のバッチをどこにつけるかなと考えるが、答えが出ない。最近は旅をしてないから、アイテムボックス鞄を出してない。あれにならつけられるか。いや、余計なことを探られそうだから、とりあえず、ストレージに入れておこうか。


 

 何を食べるかと問えば、ぐつぐつ煮立っているのはなんだと問うので、オークの角煮とおでんだといった。「おでん?」とクビをかしげてるので、深鉢にいろいろ入れてみた。

 

「いいにおい~」

 

 嬉しそうな三人だけど、かなり熱いよ、と取り分けてやれば、フウフウしてるね。

 当然、スジ肉とすね肉は山盛りです。ちくわを食べたハクが、旨い! と叫んだ。ええ? とニジとアレックスも焦って食いついてるけど、熱くて食べられないって。じゃあ、と冷却の魔法を使ってやれば、ちょうどいいとフォークでブスリと棒天を突き刺した。

 美味しい、美味しい、と大喜びだ。ダイコンもジャガミも嬉しそうにたべてる。こんにゃくはどうかなと見てたけど、問題なく食べてたね。当然、肉も食べるしゆで卵もウインナーも……

 全種類を食べているんだけど、これ、朝ご飯じゃないから。


 その後には普通のサンドイッチを大皿にならべた。

 文句が出るかと思ったけれど、全く問題ない。あはは、よく食うよ、本当に。ホットドッグはチーズを溶かしてくれというので、バーナーを取り出してあぶってやる。

 飲み物は、ミルクと果実水だね。

 

 俺も、とホットドッグに食らいつき、ミルクをゴクゴク飲む。

 んー、旨い~


 ひとしきり食べたあと、ウイルから連絡があった。どうやら、王宮の庭にいるらしい。遊びにいってもいいかと問われたので、迎え入れた。

 入ってきたのは、ウイルとパトリオットだ。

 国王もといったのだが、無理だと宰相に引き留められていた。思わず爆笑したよ。


 空間に入った瞬間、二人の鼻がヒクヒク動く。


「タケル様……これは一体何の香りですか? 王宮の厨房でも嗅いだことのない、脳を直接刺激する匂いでございます」


 パトリオットに至っては、ゴクリと喉を鳴らしていた。


 「おでん」を作ったんだといい、食事は? と問えば一応食べたらしい。それなら香りの良い紅茶を振る舞うかな。


 盗賊のアジトから持ち帰った超高級なカップやスプーンを取り出して、用意する。お湯をカップに入れて温めておいた。この紅茶は、レモンの薄切りを入れてあっさり飲むか、蜂蜜などで甘めで飲むか。どちらにも対応できるように、レモンを一個スーパーから出して薄くスライスした。

 レモンと蜂蜜を用意して、紅茶を注ぐ。

 いい香りだ。

 

 二人の前にそれを置けば、いい匂いだと嬉しそうなんだけど。これは? とレモンを見てる。

 これを入れてあっさり飲んでもいいし、蜂蜜でほんのり甘くしてもいいと言えば、二人はレモンをチョイスした。そして数回かき回して、ひと口のむ。

 ウイルは気に入ったようで大感激だ。パトリオットはそこに蜂蜜を入れた。どうやら蜂蜜入りが気に入ったらしい。


「素晴らしいお茶ですね。これは?」

「それはレモンっていう。魚のソテーとかの上に絞ってもいいし、あっさりした仕上がりになるよ。フライとかに搾って食べてもいいからな」


 レモンの残りを見せれば、譲ってくれというので、持って帰れと渡した。どうやら料理長に渡すらしい。まあ、上品に仕上がるからね。


 

 何事かと思っていたら、パトリオットから話があるらしい。


「タケル様たちの偉業は重々承知しておりますが、何分、様々な国で魔物が多くて困っております。Bランク冒険者くらいで相手ができるなら良いのですが、なかなか難しくて。ダンジョンがあるなしにかかわらず、外壁の外では大変なのです。特に農民や樵などは生きて行くことすら難しい。それで、世界冒険者ギルド協会では、高ランク冒険者たちに特別依頼を出しております」


 俺は魔眼をうっすらと発動させながら、パトリオットを見据えた。


「パトリオット。あんたの言うことはわかる。でも、俺は誰かの兵隊になるつもりはない。俺の旅を邪魔しない範囲で、家族が納得するなら、話を聞いてもいい」


 その言葉に、パトリオットは居住まいを正したぞ。





********************

【あとがき】

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

面白いと思ったら、★評価やフォローで応援お願いします。 皆さんの評価とフォローが、タケルの魔力になります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ