新潟はじめまして
新幹線に乗って新潟に来ると、意外と都会で少し驚いた。
お米が有名だから、もっとのどかな場所をイメージしていた。
俺がワクワクしながらキョロキョロしていると、目の前にミニバンが止まった。
「東雲様ですか?」
「あー。」
縛が答えると、運転していた人が降りてきた。
「お待ちしておりました。皆様を宿までお送りいたします。」
そう言って、俺らの荷物を車に乗せていく。
俺らが車に乗ると、びっくり。
革製の座席、一つ一つちゃんと個席になってる。なんなら、もしかしてこれ席ごとにドアがある??
ふぇーー!!
俺はまじまじと車の中を見ると、後ろで固まっている人を見つけた。
柊木さん、カチカチだぁ。
ありゃ、宿に着いたら肩痛くなるんじゃないかなぁ。
変わる景色に俺は興味津々で外を見る。
「そういえば、今回なんで新潟に来たの?」
結愛ちゃんが聞くと、俺はうんうんと頷く。
「今回調べている件に関係がある人物が住んでいるんですよ。これ、その資料です。」
俺は縛から資料を受け取ると、中を少し捲ったが、すぐに気持ち悪くなったので読むのをやめた。
そのまま柊木さんに渡すと、柊木さんは無言で押し返してくる。
俺ら二人は今やられている。
そう、車酔いというやつに!!!!
「縛、宿で読むから片付けて。」
俺が言うと、縛が受け取って読み始めた。
化け物だぁ!!
「だめだぁ。ちょっと寝ます。」
俺はそう言って目を閉じると、そのまま爆睡してしまった。
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「ねぇ、あなたは誰なの?」
俺が振り向くと、髪にリボンを付けた長い髪の女の子がいた。
「あー、おじさんは遊びに来た人だよ。」
そう言うと、女の子は「ふーん。」と言いながら、笑い声をあげて走り出した。
「お母さーん!変なおじちゃんが来てるよ〜。」
家の中に入ると、中から女性の手を引いて出てきた。
「あらあら、もう〜走ったらまた転ぶわよ。」
そう言って女性は笑顔で出て来た。
しかし、俺の顔を見ると表情を変え、女の子に声を掛ける。
「机にお菓子焼いて置いてあるから、食べて待っててね。」
そう言い、奥に促した。
「急に悪いなぁ。」
「いえ、とんでもございません。」
「警戒心が少し足りないが……それだけ安心して暮らしているということだろう。」
「はい。実験の為ですから。失敗はさせません。実の娘だと思って育てています。」
「そうか、これは今後が楽しみだ。」
「必ず成功させます。ところで、あの子の姉は今どう過ごしていますか?」
「知ってどうする?」
「いえ……ただ、元気ですか?」
「……生きてはいる。けど、関係ない。ここでのルールを忘れるな。絶対に干渉するな。」
「でも……」
「いいか?同情するな。あれらは実験体だ。」
重たい空気が流れた。
「お母さん〜!まだぁー?」
奥から女の子が顔を覗かせる。
その手には、さっき女性が焼いたと言っていたお菓子が握られていた。
その顔には、幸せの笑顔が溢れていた。
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ん?
なんかいい匂いがする。
ズルルル。
ん?待って……俺はこの匂いを知ってるぞ……。
これは!!!!!!
ラーメンの匂い!!!!
パッと目を覚ますと、柊木さんが目の前でラーメンを食べていた。
「おっ、やっと戻って来たか?」
ん?どういう意味だろ?
「ラーメンずるいです!!俺も食べます!!」
そう言って俺が手を挙げると、その手を結愛ちゃんに下げられる。
なぜダァ!
「もう、頼んでありますよ。」
縛がそう言うと、俺はワクワクしながら待つ。
ん?そういえば、いつの間に店に入った?
俺が不思議そうに頭を傾けたからか、真美ちゃんが説明してくれた。
「さっき車を降りる時に、正樹くん目覚めてたけど、完全に寝ぼけていたみたいで、縛に手を繋がれてここまで来たのよ。」
「え?そんなに寝てました?」
「そりゃ、もう爆睡だったわよ。」
そう言いながら真美ちゃんが俺の顔を指差す。
なんだ?と自分の顔に触ると、よだれの跡が………。
恥ずかしいーー!穴があったら入りたい!!!!
そう思っていたが、ちょうどラーメンが来た。
「念願のラーメン。」
俺はラーメンを受け取ると、その匂いを胸いっぱいに吸い込んだ。
あー、黄金色に輝くラーメン。
チャーシューに煮卵、そしてネギ。
シンプルだけど、魚介の香りに胸が弾む。
俺は早速一口食べた。
……………。
目から汗が一粒。
うまいーー!!!
美味しいーーーーー!!!
俺は生きててよかったーーー!!!!
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