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俺、いとこをあずかる


ユイ視点


日曜日。


昨日に引き続き、ハルトと勉強しようと思い、

ハルトにチャットを入れる。


ハルトと会うたびに寿命が縮んでいるが、そんなことはどうでもいいと言わんばかりにハルトの部屋に上がろうと試みる。


『今日は無理だ。ごめん』


......!?


まさか断られるとは思わなかった。

嘘!?こんなこと今までなかったのに。


友達に続いて、彼女ができたとでも言うの!?


グラっと視界が歪んでいく......

地面に足がついていないような感覚になり、思わずベッドに倒れこむ。


ハルトに彼女ができたと言っても、邪魔をするつもりは毛頭ないし、嬉しく思う。

ハルトが誰を選んでも、恨むつもりは無いし、

ハルトの幸福を誰よりも望んでいる。


が...後悔はある。


ハルトの方から告白してくれることを夢見ていて、自分から告白はしなかった。


でも、やっぱりさっさと告白するべきだった。


幼い頃、結婚の約束とかしてれば、こうはならなかったかもしれない。


などと考えているうちに


『なんで? 』

と、送ってしまっていた。


『いとこを預かってるんだよ』


あいつか!!


一瞬で覚醒したわたしは、『私も、一緒に面倒見る。2人の方が楽でしょ』と送り、ハルトの家に向かった。



ハルト視点


今日は朝8時から、夜20時までいとこを預かることになっている。

だいたい1年くらい会ってないと思う。


名前は星野 莉緒。


今、小4になったって言ってたっけ。


ピンポーンとインターホンが鳴ったので、扉を開ける。


「ハルト!久しぶり〜」


腹にドスッと衝撃が来る。


「グゥ」

細い俺は情けない声を出してしまった。


「あらら〜、はしゃいじゃって〜。

ごめんなさい。 りおったらハルトくんにすごく会いたがってたから。」


リオの母親が謝ってきた。


「いえ、大丈夫です。」


本当はあんまり大丈夫じゃない。

リオが飛びついてきた時、実は腹じゃなく、みぞおちにヒットして、若干気持ち悪い。

が、とりあえず強がってみる。


「ごめんなさい。リオがどうしてもハルトくんに会いたいって聞かなかったから。」


「大丈夫ですよ、テストまでまだ時間あるんで」


「あら〜。頼りになるわぁ〜。

今日一日お願いね。」


「ハルト! 早く!ゲームしよ!」

待ちきれなくなったのか、リオが急かしてくる。


「はい。 頑張ります。」


そうして、リオの面倒を見ていること2時間。

流石に小4になると、そこそこ落ち着きがある。

暴れまわって、物を壊したりしないから楽ではある。

しかし、今はテレビゲームをしているが、リオは俺の膝に座っている状況。


俺が座った後に、フフッ当然、と言わんばかりに座ってきた。


骨がモモに刺さってて痛くなってきている。


一旦降りてもらって、一息ついていると、ユイから勉強をしようと、チャットが来た。


数回やりとりをした後、ユイが来ることになった。


5分もしないうちに、インターホンが鳴る。

早いな。


「え? もうお母さん迎えにきたの?」


「いや、多分ユイだよ。覚えてるでしょ。」


「ん!ユイちゃん来るの?」

なんか若干不機嫌になった...ような。


ユイが来てくれて、お昼ご飯を作ってもらえることになった。

そのとき、リオも、私が作る!とユイと口論していた。

昔からこんな感じだった。

いつもはクールな感じのユイはリオと張り合っている。

小4を相手にそんなにムキにならなくても。


昼食を済ませ、午後になっても、リオは俺の膝の上に、当然!と言わんばかりに座ってきた。



「ハルトの膝の上に座るのはやめなさい。もう、そんな年齢じゃないでしょ?」


「年齢は関係ないもん。

私たち結婚するから! ね? ハルト!」


いきなり話を振られた。


「えっ? っとしないけど」


「するよ! 恥ずかしがらなくてもいいのに」


最近の子供はマセてるな。


その後も夜8時まで、


「前髪長〜い」

と、キャッキャしながら前髪を弄ばれたり、


ユイと口論したり、大変だったが、なんとか乗り切った。


めっちゃ疲れた。


リオが帰っていった後、ユイは少し申し訳なさそうな顔して帰っていった。
























名前を変えました。


原 太陽 → 原 大介

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