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ラピュタ体育祭 #02





 ラピュタ体育祭のルールは簡単だ。

 大きなステージの上で戦闘をして、戦闘不能or場外or降参で勝敗が決まる。


 アドラオテル様は『ユーリなら大丈夫』と常々言っていたけど、私は心配だった。ユーリは線が細くて、未だに女の子と間違われるくらいだ。そんなユーリが怪我をしたら………と、思ってたんだけど。



 「ふっ!」

 「ぎゃぁっ!」

 「場外、勝負あり!」


 「ユーリー!良くやったぁ!」

 「ユーリ兄、もう少し本気でやってよ!」

 「…………」


 ユーリが軽い感じで蹴ると、相手は吹き飛んだ。本当に一瞬で終わってしまう。しかも、ユーリは捕食器官すら出していない。ただの蹴りでこの威力だ。開いた口が塞がらない。



 それだけじゃなく、シオンくんは額に角を生やして召喚獣なるものを呼び出し、対戦相手を怯えさせ降参させたり、マレアスくんは大きな魔法を死なない程度にぶつけて気絶させたり、アメリアちゃんは拳一つで場外に吹き飛ばし、ハリソンくんはクナイの様なもので相手を場外に拘束し、ツムギちゃんという、3年生になってからできたユーリの友達は突進してくる対戦相手を瞬間移動で躱して翻弄した挙句、降参させるという手段を取っている。


 戦闘に詳しくない私でも凄いと分かるのだから、勿論周囲もわかっていて、熱狂の嵐だ。


 「す、凄いですね………」

 「まあ、俺達が普通じゃないからな。……って、ルーク。どこ行くつもりだ?」

 「俺もやりたい!」

 「ダーメ。ほら、もう昼休憩だぞー」


 アドラオテル様が言うのと同時に昼のアナウンスが入った。私たちはいつものパパ友連合と共に屋台回りをして、ご飯を食べた。でも、ツムギちゃんの家族を見つけられなくて、挨拶ができなかった。残念。



 * * *





 午後の部は、予選を勝ち上がってきた6人のトーナメントだった。勿論勝ち上がってきたのは仲良し6人組だ。


 最初の対戦はアメリアVSシオンだ。


 「アメリアちゃん!手加減、出来ないからね!」

 「上等よ!来なさい!シオンくん!」

 「ッ………いでよ!バハムート!」


 シオンがロッドを振ると大きなドラゴンが吼えた。口から光線を出そうとしているのか大きな光の玉を口元に浮かべている。そして、放った。


 大きな音を立てて走るブレス。しかし、砂煙を纏ったアメリアは無傷だ。キラキラとした結界が張られている。アダムの血を受け継いだ、強力な結界だ。呆然とするシオンに、アメリアは笑って、両手を前に出した。



 「次は、私の番。………古代魔法・アルテマ!」

 「ぎゃあァァァっ!!!!」


 緑の大きな光の玉がバハムートを取り込んで爆発させる。黒焦げのバハムートは淡い光を放って消えていった。シオンはその場にへたりこんで気絶している。


 「シオン・ティル・アレキサンドロス18世、戦闘不能!勝者!アメリア・リヴ・レドルド・サクリファイス!」


 「どーだっ!」



 そう言って胸を張るアメリアに盛大な拍手が降り注ぐ。それを見ていたレイチェルは呆然としていた。


 「す、凄い………魔法1発で……」

 「だってセラとアダムの子供だもんなぁ、でもシオンの召喚獣ってのも、鍛え上げれば相当なものになるぞ」



 * * *



 次の対戦はユーリVSハリソン………だったのだが。



 「参りました」

 「えっ!?まだ戦ってませんよ!?」

 「私はユーリ様の側近、戦えません。参りました」

 「え、ええっと……勝者!ユーリ・ストライク!」

 「????」


 静まり返る会場の中、ユーリだけが首を傾げている。アドラオテルが頭を抱えた。


 「………なぁんで不戦敗してるのかなぁ?ヨウちゃん」

 「当たり前だ。ハリソンは従者。判断は正確だな」

 「お前ら親子は狂ってるがな」


 * * *



 最後の戦いはマレアスVSツムギだ。

 明らかにキョドっているツムギを他所に、マレアスはパン、と手を叩いてバリバリバリィ!と青白い雷を纏った。



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