アニマル?トラブル!?
シリアルです
↑のっとみすらいてぃんぐ!
(書き間違いじゃ無いよ!)
ドギヘルスの第二防衛線の深部への侵攻。
三つに分かれたルートの内、最も安全と予想されたこのルートだが、戦場に安全など無いのだとつくづく思い知らされる結果となっている。
『隊長、ミサイルが切れた。
どうする?』
先輩からの通信。
…正直ここで手数が減るのは厳しい。
しかし、無理をする訳にはいかない。
「今すぐ補給に戻って!
5分なら支えます!」
無茶苦茶を言っている自覚はある。
だが、それだけ逼迫している事は伝わっただろう。
先輩の機体が撤退して行く。
「小佐と大尉は!?」
残る二人に確認する。
『副長が戻り次第下がります。』
『雑魚には機銃で十分だ。』
小佐は下がる予定で大尉は下がる気配は無い、と。
「助かります!」
自分よりベテランの二人だ。
これ以上は本当に不味い事がわかっているのだろう。
『どけぇ、雑魚ども!』
『ここは「ハスキィズ」に任せなぁ!』
『新機体の御披露目だぁ!』
『ウオォーン!』
何だ!?
敵の名持ち部隊?
こんな状況の時に!
『隊長、奴らは俺たちで相手しないと不味い。』
大尉は知っている部隊らしい。
『大尉に同意する。
ここで仕留めた方が良い。』
小佐も賛成と来れば決まったようなものだ。
「ケートス独立小隊は敵名持ち部隊の撃破にあたりま
す。
…無茶はしないで下さい。」
ゴォッ
レーダーに新しく現れた光点をマークし、敵名持ち部隊の元へと急行する。
……………。
………。
…。
現場に到着し共通回線で挑発する。
「おいハスキーズ、お前たちの相手をしてやる。」
『何だぁ?』
『俺たちはハスキィズだ!』
『ぶっ殺してやる!』
『ワオン、ワオオォン!』
見事に釣れたようだ。
(四番目の奴は何なんだ…?)
敵は一個小隊、勝てない相手では無い。
敵名持ち部隊との死闘が始まった………。
…………………。
…………。
…。
状況が動いたのはそれから数分後の事。
大尉が敵機の後ろを取った時だ。
『捕まえたぞ!』
大尉はこれまで一発もミサイルを使わず、機銃だけで敵機と渡りあって来た。
『やるな!
だが機銃で墜とせると思うなよ!』
速度は敵機が上、距離も機銃の射程外だ。
そして、敵パイロットの余裕が気になる。
『この機体はな、ミサイルが効かねえのさ!』
『無駄な苦労だったな!』
『ウォッフ!』
ストライプ隊が苦戦した機体か!?
厄介な…………。
『なら試すか、FOX1』
バシュウッ!
大尉が今戦闘で初めてミサイルを使用する。
(あれ程頑なに使わなかったのに何故?)
ストライプ隊の話ではサーモミサイルはロック出来ない筈…。
無駄撃ちかと思った瞬間、
ドッ!
『は?』
『え?』
『ウォウ?』
ボンッ!
ミサイルは敵機に一直線に向かい直撃。
敵機を撃墜する。
ヴォッ!
『うわあぁ!?』
『やべっ!』
『あ…。』
ボッ…
味方が撃墜され唖然とする敵など撃墜チャンス以外の
何ものでも無いというように小佐が止まった敵機を撃墜する。
(四番目、お前普通に喋れたのかよ!)
内心で突っ込みを入れ、機を取り直し自分も敵機に襲いかかる。
グンッ
機体を左に少し旋回させると混乱した敵機が目の前を横切る。
ヴォッ!
ガガガッ
弾は敵機の主翼に命中し、機体バランスを奪う。
『主翼がやられた!
撤退、撤退する!』
『ワフッ!?
キャンキャンッ!』
タタタタタッ
…ボッ
撤退した敵の内1機は駆逐艦の艦載機銃に撃たれ撃墜。(破壊された主翼では避けられ無い。)
残った1機は脇目も振らず全速で撤退して行った。
自軍のエース部隊がコテンパンにされた事で敵艦隊に隙が生じる。
ドォン…ドドォン…
追い討ちのように敵艦隊に連続してミサイルが命中。
撃沈させる。
『隊長、待たせたな!
敵艦が邪魔だったんで対艦ミサイルをぶち込んで
やったぜ!』
先輩の機体は再びミサイルが切れてしまったが、ファインプレーだ。
『「白鯨」が楔を打ち込んだ!
全軍、抉じ開けるぞ!』
中将の指示に艦載機部隊どころか駆逐艦までもが殺到する。
…………………。
…………。
…。
それからも敵艦隊は攻撃を続けたものの、それ以上に苛烈なキャトラス軍本隊の攻撃により潰走。
被害は大きかったものの隊としての規模は維持したまま合流地点にたどり着く事が出来たのだった。
~第二防衛線攻略拠点基地~
合流地点に三隊揃ったところで敵の中規模基地を制圧して攻略拠点基地が構えられた。
どの隊も大小異なるも総じて損耗があり、再編と足場固めを行う事となった。
ここまで来れば、敵第二防衛線の突破は見えたものの為、敵軍もあまり身動きが取れないだろう。
「スノウ、大活躍だったにゃ。」
基地の食事スペースで寛いで居るとピコがやって来た。
「マルコシアス隊が後ろを抑えてたおかげにゃ。」
聞く話によると、敵ポッドどころか敵艦までブレードで真っ二つにしていたという。
(さすがに誇張だろうけどにゃ…。)
「まあ、どちらも大活躍で何よりってにゃ。
それより聞く事があるんじゃ無かったにゃ?」
ピコの後ろからスタイン小佐が顔を出す。
「そうだにゃ。
えっと…。
そうにゃ、小耳に挟んだんだけど、暫くこの辺の
足場固めってホントにゃ?」
そう言えば自分も隊長から言われたんだったか。
「この基地に残されたデータでこの先に「マズル」と
呼ばれる大要塞があるらしくてにゃ。」
このままでは突破出来ない為周辺を確保し万全の態勢を整える、だったか?
「詳しい話は本隊から出る筈にゃ。」
そう締めくくる。
「そっか、ありがとにゃ。」
「どういたしましてにゃ。」
礼を言ってピコは去って行く。
また、別々になるのか…。
「ピコは安心して任せるにゃ。」
そう言ってスタイン小佐も去って行く。
「はぁ…。」
溜め息が出てしまう。
「スノウ、ヘタレ雄は勝ち目無いぞ。」
先輩が哀れそうな表情で言う。
(いつの間に…。)
とりあえず先輩にはバックドロップをお見舞いしておいた。
ハスキィズは本来は強い部隊です
新型の機体にテンションが上がり過ぎただけなんです…。
先輩ぃ…。




