15 分かれて
残酷描写注意
「ミケコ分隊は左側を叩くにゃ。
わたし達は右側を相手するにゃ。」
『了解。
無理するんじゃないよ。』
「了解にゃ。
ガイウス、後ろは任せたにゃ。
行くにゃ!」
今回の敵は戦闘機4、武装ポッド8の混成中隊と駆逐艦クラスの母艦だ。
ガーディアン隊は敵戦闘機隊と同数。
それぞれ後ろを取り合う、いわゆるドッグファイト中だ。
マルコシアス隊の相手は最も目にする機体(基本仕様か?)が5機。
その後方に続く、機体背部が突き出した初めてみるタイプの機体が3機になる。
敵母艦はビルフィッシュの右前方から接近してきた。
つまり、先行する基本仕様機がこちらから見て左側となる。
(マルコシアス隊の皆なら大丈夫にゃ!)
初の分隊行動に不安になりそうな自分を叱咤して担当する敵機に襲いかかる。
『敵機が来るぞ!
初擊ロケット!
撃ったらマシンガンの射程まで突っ込め!』
『『『『『ラジャー』』』』』
戦法はいつもと同じ。
しかし応答の人数が多い?
シュバッシュババッ…
敵ロケットの群。
グインッ…ヴォォォッ
回避機動を行いつつ、バルカンを掃射。
撃ち墜とす。
ドォン…ドドドドッ…ォン…
一発の爆発を皮切りに、爆発が連鎖。
うまく誘爆した。
ゴォッ…ゴォッ…ゴォッ…
敵機3、健在。
ダダダダダッ
回避を…
キュンッ!
!
掠った!?
『隊長!
その3機複座だ!
役割を分けている!』
なるほど。
そうすれば機動と照準を両立できる。
技量不足を人数でカバーか。
『命中確認!』
『よし!
このまま集中砲火!
墜とすぞ!』
…………………………。
…………………。
…………。
『くそっ!
奴め!
素早しっこい!』
集中砲火を受ける事、数分。
反撃の機会は無く、回避に専念。
被弾は有れど、直撃は無し。
「ガイウス、ポイント◇◇-▽▽。
一機動きを留める。」
『…了解。』
グインッ…
機体を急機動させ、敵を僅かに引き離す。
グリンッ
その隙に180度旋回、機体が後方を向く。
『おわっ!』
『何時の間に!?』
タタタッ
『もらっ…
「ガガッ!」
たばっ!…』
パルスガン、敵機直撃。
コントロールを失った機体が横を通過して行く。
ゴォッ…
スラスターを噴かす。
ガゴォンッ!
『ぐぁっ!』
「っ…。」
動きは留めた。
「今っ!」
ズドッ
敵機コックピットに直撃弾。
『隊長、俺の腕に感謝するんだな。』
「いつもしてるにゃ。」
あと、リニアライフルに。
敵は残り一機。
~ミケコ視点~
出撃前、隊長の発案には面食らった。
あたしを指揮役にして隊を分けるってんだから、他のメンバーも驚いてたさ。
いつも隊に過保護なくらい気を配る隊長にどんな心境の変化があったのやら。
大方、ミーコにでもケツを叩かれたんだろうけどさ…。
まあ、せっかく任せられたんだ。
完璧にこなして見せるよ!
「ディック、トーマス。
初弾はあたしに任せな。
あいつらの真似をしようじゃないか。」
『『了解!』』
シュシュ…シュバババッ…
敵の十八番の初手ロケット弾がきた。
両手のレバーのトリガーを目一杯引く。
ガガガガガガッ
機体両側面のガトリングが唸る。
ドドドドッ…ドンッ…
目の前が眩しいくらい明るくなる。
『ディック、突貫するっす!』
『トーマス、前に出ます!』
ゴゴォッ…
2機のキマイラが光に呑まれ視界から消える。
『うわっ!』
『こいつっ!』
『こちらの攻撃を利用したっ!?』
…ボッ…ボンッ…
光が消え視界が戻り、その視界の遠方で爆発の華が2つ。
2人、共に一機墜とせたようだね。
これで数は同じ。
なら、負けはないね。
「ディック、前に出過ぎだ。
トーマス、ディックを引っ張って来な。
一機ずつ受け持つよ。」
さて、あちらはどうなっているかねぇ。
~ピコ視点~
残った敵機は遥か後方。
狙撃も警戒し動き回っている。
撤退の気配は無い。
『おい!
あれを使え!』
『RCT起動。
機体射撃をメインシートに委譲。』
バシュッバシュッ
敵機の背部から何かが射出される。
RCT?
敵の奥の手か?
ヒュンッ… ヒュンッ…
敵機から伸びるケーブルに繋がれた何かが機体の周りを飛び回る。
チュンッ
『ピピーッ』
被弾警告!?
『隊長!
それはレーザータレットだ!』
ということは遠隔射撃武器か!
「大丈夫にゃ!
機体ダメージはほとんど無いにゃ。」
ポッドの出力でレーザー兵器はほとんど威力を発揮できない。
リソースのほとんどを消費してようやくという代物だ。
検証を行わず実戦に出したのが仇となった!
「無線を聞く限り、あの機体は動きが悪くなっている
にゃ。
突っ込んで仕留めるにゃ。」
『了解。
援護する。』
ゴオォッ
スラスター全開。
『奴が突っ込んで来るぞ!
ちゃんと当たってるか!?』
『当たってる!
のに、効いてない!?
出力が低すぎる!?』
撃ちつつ後退する敵機だが、もはや機は逃している。
追いついた。
『ま、待て!
降伏する!』
『バカ野郎!
聞こえて無いって!』
トリガーを引く。
『ピッ』
ヴォッ
『待っt…
「ビシュッ!」
…………………。』
共通回線が入るが、既にトリガーを引いた後。
大量の液体がぶちまけられる音を最後に無線は沈黙した。
『こちらガーディアン隊。
敵戦闘機部隊を殲滅。』
『こちらビルフィッシュⅡ。
敵母艦、撤退して行きます。』
『こちらマルコシアス隊、ミケコ分隊。
敵ポッド5機撃墜。』
「こちらマルコシアス隊、ピコ分隊。
敵ポッド3機撃墜。
マルコシアス隊、敵ポッド殲滅。」
『了解しました。
ガーディアン隊、マルコシアス隊は帰還して下さ
い。』
「了解にゃ。
マルコシアス隊、全機RTBにゃ。」
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