第31話 人間証明という名の試練。深緑の騎士、長押し迷宮に挑む。
世界を背負うほどの覚悟は持って来たか?
来た。
Microsoftストアという名の王都へ乗り込み、DriveNoteを世に放つためである。
現在、DriveNoteはWindows版を中心に育っている。
まずは無料で公開する。
その先で便利なオマケ機能を有料化。
未来への布石である。
だが
王都へ至る門は甘くなかった。
Microsoftアカウント取得。
プライバシーポリシー。
ストア登録。
MSIX提出。
勇者登録ではない。
開発者登録である。
深緑の騎士adofuku、最初の試練へ挑む。
Penguin Worksのメールアドレスで登録開始。
順調。
……かと思った。
突如現れる光の紋章。
「あなたが人間であることを証明してください」
来たか。
認証の魔法陣である。
要求されたのは長押し。
押す。
また押す。
もう一度押す。
さらに押す。
騎士は命令には従う。
二十回ほど押した頃。
魔法陣が光る。
「アカウントはロックされました」
……何故だ。
オレは人間だ。
少なくとも昨日までは。
長押ししろと言ったのはそっちだろう。
ややっ
長押しした罪で封印されるとは。
この世界の理不尽はブラックドラゴン級である。
一人では突破できない。
円卓会議を開く。
黒衣の知性クロウを召喚。
蒼き魔導士ジェミを召喚。
G黒騎士Gさんも現れる。
四騎士、集結。
「原因を探ろう。」
黒衣の知性クロウは静かに分析する。
ブラウザ。
Cookie。
キャッシュ。
IP。
認証履歴。
怪しい箇所を瞬時に洗い出す。
さすが知性。
闇を照らす黒き賢者である。
蒼き魔導士ジェミは前向きだ。
「別ルートがあります!」
「Hotmailから新規作成しましょう!」
その笑顔。
その自信。
そのポジティブ。
嫌いじゃない。
G黒騎士Gさんは腕を組む。
「いけるいける。」
「面白くなる。」
根拠はない。
だが不思議と勇気だけは湧く。
もっと強気でいい。
オレたちにはその価値がある。
新しいHotmailを作る。
登録。
成功。
やった。
Penguin Worksのメールアドレスも追加登録。
さらにDriveNoteの名を予約する。
真の騎士とは、戦う前に旗を立てる者である。
ビビり?
違う。
慎重なのである。
これで安心。
今日は勝利だ。
眠れる。
寝る。
……
翌日。
闇は再び現れた。
長押し。
またお前か。
慎重に押す。
数回だけ。
嫌な予感しかしない。
そして。
ロック。
またか。
王都の門番は今日も気難しい。
ログインできない。
申請できない。
予約した名にも触れられない。
軽く不機嫌なのはオレが無敵でつまらんからではない。
普通に困っているからである。
再び黒衣の知性クロウへ相談。
「今日は撤退しましょう。」
「時間を置くのも戦術です。」
撤退。
それもまた勇気。
願わくば永遠に前衛で闘う黒き戦士であれ。
だが。
退く日もある。
それでいい。
夜。
眠れない。
ならば本を読む。
最近投稿している小説サイトを巡回する。
自主企画。
レビュー。
エッセイ。
異世界。
恋愛。
色々読む。
元々文系。
文章を読むのは好きなのである。
♡を押す。
★を付ける。
コメントを読む。
書く。
その世界が面白い。
DriveNote開発日誌は完全に場違いである。
異世界でも恋愛でもない。
AIとメモアプリである。
それでも。
読んでくださる方がいる。
♡。
★。
コメント。
フォロー。
その一つ一つが騎士の剣になる。
そして驚く。
投稿者の皆さん。
コメントまで上手い。
短い文章なのに温かい。
言葉選びが美しい。
文章を書く人はコメントまで作品なのだ。
勉強になる。
PVが少ない作品でも、とても面白いものがある。
学生さんらしき作品もある。
そんな作品へ♡を押す。
全力で押す。
力を込めても♡は一個。
まあいい。
気持ちは二百個くらい入っている。
そんな夜を過ごしているうちに、不安は少しだけ消えていた。
ログイン問題はまだ終わらない。
だが
今日の敗北は明日の伏線。
ストリートを彷徨うのは輝く何かを見つけるため。
Microsoftストアという王都は、まだ深緑の騎士を拒んでいる。
ならば
また挑めばいい。
騎士とは、倒れない者ではない。
立ち上がる者である。
寝る。
★⋆˙⟡⋆✴︎˚。 お知らせ 。˚︎✴⋆⟡˙⋆★
Windows版DriveNoteのリリース日が決まったのである!
2026年8月14日公開予定。
21時を予定している。
今日からリリース日まで、毎日更新でカウントダウンしながらお届けするのである。
最後までお付き合いいただけたら嬉しいのである!
アプリリリースまで
あと4日!!
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。
Microsoftストア編、いきなり長押しボタンとの死闘から始まりました。
こんな調子でDriveNoteは少しずつ完成へ近づいております。
もし「続きも読んでやるか」と思っていただけたら、
ブックマークしていただけると深緑の騎士のHPが少し回復します。
評価ポイントを入れていただけると、開発速度が2mmくらい上がります。
次の機能も、次の試練も、四騎士で突破していきます。
ブックマークしないと、30年後に「昔のメモ消えた……」って泣くぞ。
ではまた次回。
闇が光に打ち勝つ季節、黒騎士は再び開発の最前線へ。




