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Driven Coding ――文系素人がAIと組んでこだわりアプリを作る話  作者: adofuku
第04章 会議は踊る

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第17話 極太結界に敗れる

黒騎士は快進撃を続けていた。

開発はこわいくらいに順調である。


六色の付箋。

並び替えの秘術をさずけカラフルな付箋がソートされる。


伸縮自在の付箋領域。

上下の幅を自由に変えられるようになる。


保存先変更の転移魔法。

データの保存先を選べるようになる。


コピー

切り取り

貼り付け

編集画面では当たり前の機能を付ける。

次々と機能が解放されていく。


まるで勝利しか知らぬ英雄譚。

そう

その時までは。


ややっ

王城の名が消えた。

タイトルバー消失。


やややっ

極太結界再臨。

そういえば前回極太枠線、復活してたんだった。


闇が光に打ち勝つ季節

黒き枠線が帰ってきていた。


なぜだ

前に倒したはずである。

確かに倒した。

間違いなく倒した。


だが奴は帰ってきた。

真のボスとはそういうものだ。


修正する。

効かぬ。

別案を試す。

効かぬ。


黒衣の知性クロウに相談する。

効かぬ。

世界は絶望に包まれた。


しかも

バックアップ無し。

完全なる油断。

勝利の美酒に酔った黒騎士を

極太結界は見逃さなかった。

千鳥足のよっぱらい黒騎士、ウコンを飲み忘れ。

千のコードより残酷な現実である。


黒騎士は悟った。

今日は勝てない。

撤退である。


現実逃避。


近隣の交易都市の個人店舗へ向かう。

目的はバインミー。

異国のサンドイッチ。


うまい。

実にうまいのである。

テイクアウトを試みる。


受け取りの瞬間

勇気を振り絞り

黒騎士は異国語魔法を唱えた。


「Cảm ơn」


ありがとう。


店員が笑顔で反応する、「Cảm ơn」。


通じた。

魔法成功。

世界は少しだけ優しかった。


極太結界には敗れた。

だが人との会話には勝った。

そういう日もある。


願わくば永遠にバインミーを食う黒き開発騎士であれ。



寝る。


ブックマークしないと

極太枠線が30年後まで追いかけてくるぞ。


評価ポイントを入れていただけると

黒騎士のバックアップ頻度が3%ほど上昇します。


いつもありがとうございます。

次回、極太結界討伐編。

たぶん。

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