Episode14 - 新たに、改めて
『では、フータ。汝に汝の遺跡の支配権は戻す』
「は?」
『変に遠い土地にある遺跡など、取り込んでも面倒じゃしな。それに、そこに住む者達は汝を慕った者達。ならば、妾は汝を従える事でその者らを取り込んだ事としよう』
「……なぁ、フレデリカ姉ちゃん。俺あんまり意味分かってないんだけど、この人実は結構優しかったりするか?」
「あはは……」
リスポーンすると共に、ダキニの遺跡内部の客間へと訪れると。
そこには支配権争奪戦前に見た構図で座る3人の姿があった。だが、あの時の様な雰囲気はなく、漂う空気も和やかなモノだ。
そして、ダキニが言っている事も取り決め通り。
私達は元からフータの遺跡の支配権を求めてはいない。システム上、支配権争奪戦を行えば勝者に支配権が移ってしまう為に、一度受け取ったものの……それ自体はフータが持っていた方が色々と都合が良いのだ。
……問題としては……この後の話かな?
私とフレデリカ、そしてダキニが協力関係にあるのはここまでの流れでフータにも理解出来ているだろう。
その上で、彼が仲間になる……と言う事は。
『して、フータよ。妾達はどれ程先になるかは分からないが……国を堕とし、国を興す事を目標として今は動いておる。フレデリカは広い土地を、イヴは食という人間の文化を求めてじゃ』
「イヴ姉ちゃん……」
「良いじゃん、明確だろう?」
『……で。妾達の仲間になるという事はそれらの目標を共に目指す事となる。その上で、じゃ』
一息。
『問おう。フータ、汝は何を求める?国堕としという目的に、どんな自分の願いを乗せる?』
「……」
私とフレデリカ、ダキニが仲間となった時とは違う状況。
あの時は、私達はそれぞれの目的があり。それが交わるのが国堕としだった。
しかしながら、フータは違う。今回の件で半ば無理矢理に仲間にされるだけの事。だからこそ、彼に大それた目的が無くても仕方がない……そう考えて、
「俺……俺は、フレデリカ姉ちゃんと同じ様に、でけぇ場所が欲しい」
彼はそう答えた。
『理由を問おう』
「俺はあんたに従う事自体は別に良いと思ってる。だけど、その上で……自分が支配出来る場所が欲しい。今やってるダンジョンマスターをもっともっと大きくした……1つの領土みたいなのが欲しいんだ」
『何故?』
「そこに大それた理由なんてないよ。ただただ、自分よりも下の存在を支配したい。その手の管理に興味がある。兵を集めて軍を作りたい……色々な小さな理由が集まった結果が、それなだけだ」
『成程成程のぅ……』
ちらと、ダキニが私を見た。
彼女の瞳は何かを言いたげではあるが……それが何であるかには私には読み取れない。
と言うよりも、読み取るつもりもなかった。
……フータくん、中々凄い事言ってるねぇ。大丈夫かな?
彼が言っている事は、単純でありながらも通常であればこんな場では言わない事だ。
なんせ、只々『今後自分の兵を集めます!貴女には従わない可能性のある兵を!』と言ってる様なものなのだから。
人間社会ならば、確実に排除されるであろう発言。
しかしながら、この場に居るのは良くも悪くもモンスターのみ。弱肉強食が根付いた化け物達だけ。
『良いじゃろ。その叛意ごと呑み込んでやらんで何が王か。……本当、面倒なのを連れてきたのぅイヴ』
「今回はどっちかっていうとフレデリカちゃんでしょ」
「えぇ!?わ、私が悪いんです!?」
私達が談笑を始めた事に、フータは付いていけていないのか混乱した様に周囲へと視線を回しては首を傾げている。
その様子に少しだけ頬が緩むのを感じつつも、
「歓迎するぜ、フータくん。君はこれから私達の仲間だ」
「あ、え?マジ?あんな答えで良かったのか?!」
「良いです良いです。私も私で似た様な事言ったんですし。ダキニさんが良いって言えば問題もないですしね」
『今のイヴ1人にあれだけしてやられる者に妾が負ける筈もなかろうて。それを汲んだ上での結論じゃ』
歓迎の言葉と共に、彼にダキニの遺跡について様々な事を教える事にしたのだった。
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プレイヤー:イヴ
合計スキルレベル:67
戦闘カテゴリレベル:27
保有スキル:【噛みつき】Lv5、【捕食】Lv5、【カニバリズム】Lv2、【部位破壊】Lv2、【ヒットボックス拡張】Lv5、【魂喰い】Lv5、【背水の陣】Lv1、【座標攻撃】LV1、【暴食】Lv1
探索カテゴリレベル:2
保有スキル:【地獄耳】Lv1、【影法師】Lv1
その他カテゴリレベル:38
保有スキル:【恐怖耐性】Lv2、【口腔生成】Lv5、【多産】Lv5、【配下指示】Lv5、【主従共有】Lv5、【バフチェイン】Lv5、【旧共通語】Lv1、【狂気耐性】Lv2、【骨鎧生成】Lv3、【光合成】Lv1、【霊体化】Lv1、【魂視】Lv1、【尊き身体】Lv1、【防御増加】Lv1
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