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女神は申し訳なさそうに頭を下げる。
「……本当にごめんなさい。」
「謝る相手そこじゃないですよ!」
「本人もう異世界行っちゃったじゃないですか!」
頭を抱えてしゃがみ込む。
「うわぁ……。」
「何この事故……。」
女神は苦笑しながら俺を見る。
「さて……困ったわね。」
「え?」
「本来なら、生きている人間へ干渉することはできないの。」
「だからあなたを転生させることも、本当は禁止されている。」
「じゃあ帰してください。」
「……それができないの。」
「空間の亀裂はすでに閉じてしまったから。」
「えぇぇぇ!?」
「元の世界へ戻す手段は、今のところ存在しないわ。」
あまりにもあっさり言われ、力が抜ける。
「じゃあどうするんです?」
女神は少し考え込む。
「転生させることもできる。」
「でも、それより転移の方が都合がいいわ。」
「新しく肉体を作る必要がないし、あなたの魂をそのまま今の肉体へ定着させられる。」
「その際、魂へ少しだけ干渉して適応力を高めることもできる。」
「ただし、大きな力を最初から与えることはできない。」
「肉体も魂も耐えきれず崩壊してしまうから。」
「だから成長するたびに能力が伸びやすくなるよう調整する。」
「普通の人より成長効率を高める程度が最適ね。」
「なるほど……。」
何となくゲームみたいだ。
「それならお願いします。」
女神は微笑み、そっと水晶へ触れた。
その瞬間だった。
水晶が再び激しく輝き始める。
『警告。』
『管理者による対象者への干渉を検知。』
『干渉不能。』
「え?」
『対象者へ外部干渉は許可されていません。』
女神の表情が変わる。
「そんな……。」
『対象者は封印状態です。』
『封印維持を確認。』
『外部干渉を拒否します。』
女神は目を見開いた。
「封印……?」
「しかも、この封印……。」
「まさか……。」
何かに気付いたような表情を浮かべる。
だがすぐに微笑みを作った。
「ごめんなさい。」
「少し予定が変わったけれど、転移そのものは問題なくできそうよ。」
「そうなんですか?」
「ええ。」
「詳しいことは、今は気にしなくて大丈夫。」
俺にはよく分からなかったが、女神がそう言うならそうなのだろう。
『転移先への接続が完了しました。』
黒い扉がゆっくりと開く。
「それじゃ、行ってきます。」
俺は振り返る。
「色々ありがとうございました。」
女神は優しく微笑んだ。
「こちらこそ、ごめんなさいね。」
「向こうで元気に過ごせることを願っています。」
「あと、できれば今度はあのじいさんに巻き込まれない人生を送りたいです。」
「ふふっ。」
女神は思わず笑った。
「それは私も同感ね。」
俺は軽く手を振り、そのまま扉の中へ入っていった。
眩い光に包まれ、姿が消える。
ガチャリ。
黒い扉が静かに閉まる。
白い部屋には女神だけが残った。
しばらく扉を見つめていた女神は、小さく息を吐く。
「……まさか、本当に。」
先ほどまでの穏やかな笑顔は消えていた。
ゆっくりと水晶へ手を添える。
『管理者権限を確認。』
『閲覧制限情報を開示します。』
黄金色の文字が浮かび上がる。
『個体識別番号 000001』
『神域指定個体』
『閲覧権限 最高位』
『封印状態 維持』
『封印実行者 本人』
女神は静かに息を呑む。
「自分で……封印したの?」
さらに文字が浮かぶ。
『真名』
『■■■■』
『閲覧制限』
『称号』
『世界救済者』
『神殺し』
『大賢者』
『閲覧制限』
女神の手がわずかに震える。
「やっぱり……。」
「ずっと探していた存在。」
さらに最後の項目が表示される。
『過去転生履歴』
『■■■■』
『閲覧制限』
『閲覧権限不足』
女神は静かに微笑んだ。
「そこまで徹底して、自分自身を隠していたのですね。」
閉じた扉へ視線を向ける。
「どうか……。」
「この世界を救ってください。」
その呟きは、誰にも届くことなく白い空間へ溶けていった。
やっと旅立ちました、、
書き出したら説明いるよね?
キャラがこう喋るよね?とか
思った以上に話しが進まなかった(-。-;
とりあえずまた書き溜めて投げるので楽しんでくれたら嬉しいです。




