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「起きてください!」
体を揺さぶられ、ゆっくりと目を開ける。
目の前にいたのは――中年のおっさんだった。
……ないわ~~。
いや、そこは可愛くなくてもいいから女の人だろ!
現実はそんなに甘くないらしい。
よく見ると、少し離れた場所にさらに二人いた。
一人は白髪の老人。
もう一人は……どう見てもヤ〇ザだ。
人を見た目で判断するなとはよく言う。
だが、あれは絶対そっち系だ。
間違いない。
目を合わせたら最後、消される気がする。
そう判断した俺は、おっさんをガン見して視界からヤ〇ザを消すことにした。
「目が覚めたみたいだね。なかなか起きてくれないし、寝言を言いながらうなされていたから心配したよ。」
……見た目はおっさんだが、人は良さそうだ。
それだけが救いだった。
「ちょっと昼寝してたら、いやな夢を見ちゃってさ。たぶんそのせいだ。心配してくれてありがとう。
……で、どちら様ですか?
あと、ここどこ?
俺を閉じ込めてどうする気?
言っとくけど、うち貧乏だから身代金なんて出ないよ?
母さんは頑張ってくれるかもしれないけど、親父は一円も出さないと思う。妹ならともかく、俺のためには絶対にな。」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!
君もここがどこか分からないのかい?」
話を聞くと、どうやらこの三人も気が付いたらこの部屋にいたらしい。
部屋の中を隅々まで調べたが何も見つからず、途方に暮れていたところで、部屋のど真ん中で大の字になって寝ている俺を発見。
「こいつが犯人グループの一人じゃないか?」
そう思って起こしたらしい。
……いや、犯人ならど真ん中で爆睡なんかしないだろ。
そうツッコミたかったが、俺も自分の状況がまったく分からなかったので、とりあえず黙って話の続きを聞くことにした。




