星牙号の新たな絆
~星を駆ける戦士と翼蛇のドラゴン~
第1章 大人への成長と、熱帯惑星の奇跡
あれから8年――ヒカリは23歳になっていた。
細身ながら引き締まった体躯、銀河の星雲を閉じ込めたような青い瞳。黒い髪は腰まで伸び、戦闘用の赤いスカーフで無造作にまとめている。ガル直伝のプラズマサーベルを腰に差し、船内では戦闘指揮から機械整備までこなす、星牙号随一の女海賊戦士へと成長を遂げていた。ガルはすでに彼女に副船長の座を譲り、「今やこの船の“星の心臓”はお前だ」と全幅の信頼を寄せていた。
旅の途上、一行は灼熱の太陽に照らされた熱帯惑星エルダナへ補給に降り立った。緑の密林が雲までそびえ、空気には生命のエネルギーが満ちている。遺跡探査中、ヒカリは古代寺院の奥で、岩のように硬く虹色に輝く奇妙な卵を見つけた。
「まるで星の欠片みたい…」
嵐で閉じ込められた一夜、ヒカリは自分の持つ原初種の微かな力をそっと注ぎ、卵を抱いて温め続けた。夜明けと共にパキッと音が響き、殻が割れる。
中から現れたのは、体長30センチほどの翼持つ蛇――小さなドラゴンだった。翡翠色の鱗に細い羽、首には星の模様が浮かんでいる。
生まれて最初に見たのがヒカリだったその子は、甲高く鳴くと迷いなく彼女の腕に巻きつき、頬を摺り寄せた。
「私を母さんだと思ってるのね…名前はセラにしましょう」
以来セラは、ヒカリの肩や腕、時には腰に巻き付いて離れない相棒となった。成長するにつれ空間の歪みを感知し、敵のエネルギーを察知する不思議な能力も発揮し始めた。




