2524話 【風船飛行士】の強み
「乱射は……無難か。
でもこのまま勝てるのかよwww
無難な策を立ち上げで使うのは反対しないが、このまま続けていい方向に向かうとは思えないンゴねぇwww 」
それは俺もそうだな。
流石にレイドボス相手にこれで勝てるなんてさらさら思ってない。
だが、前回はこの透明な【生命の樹獣≠???】の動きはほとんど見れていなかった。
他のやつらは多少分かっているから情報共有しているが、俺たちは動向を見守って行動パターンの割り出しからやらないといけないわけだ!
「完全に貧乏くじ引かされてて草www
この作戦を考えてきたお前はともかく、オレは完全にとばっちりンゴねぇwww
悲しスグルwww 」
銀の矢を飛ばしながら泣き真似をする【風船飛行士】。
そんなことする余裕あるならまだまだ全然いけるだろ!
というか、お前にはまだまだ働いてもらわないと困るんだからな!
この程度でへばっていたら怒るぞ!
ちなみに【風船飛行士】はきつそうにしているが、正直飛行手段を持っている関係であいつに行くヘイトはかなり少なめだ!
むしろ翼を生やしたのにあえて地上周辺を移動している俺には爪や体当たりなどの攻撃がガンガンが来るようになっているぞ!
これは意図的に俺がヘイトを集めるようにしてるからだな!
ほぼ正確に透明な【生命の樹獣≠???】の位置を把握できるのが俺しかいないからだ。
俺が攻撃を引き受けて、そこから回避していけば結果的に【風船飛行士】がその分安全になる。
ここに来るレベルの相手が空中への攻撃手段を持っていないわけがない。
遠距離攻撃に対しては俺は気配察知出来ないからな……
だからこそ近距離攻撃を誘発して、気配を読める攻撃だけにさせたいわけだ!
幸いにも、透明な【生命の樹獣≠???】は俺の思惑通り動いてくれている。
じゃなかったら既に俺や【風船飛行士】はお陀仏だ!
俺はまるで闘牛士のごとく、駆け回り【風船飛行士】が攻撃する隙を作り続けていく。
【風船飛行士】の放つ銀の矢はオート照準だから外れることはかなり少ないんだが、その一方で防御は出来る。
銀の矢自体の威力が少なめかつ、狙えないからこそ相手の防御を突破できない致命的な欠点もある。
だからこそ、【風船飛行士】には追撃してもらいたいところなんだが……
「ちょっwww
そんな目で睨むななよwww
わかったwww わかったってwww
スキル発動!【波状風流】www」
【風船飛行士】が新たに発動させたスキルは【波状風流】。
包丁次元で普及していスキルの中でもトップに数えられる五つのうちの一つである、もはや汎用スキルとも言えるものだ。
そんな汎用スキルに分類されつつある【波状風流】だが、【風船飛行士】が使うとその辺のモブプレイヤーが使うものとは天と地ほどの違いがある。
【風船飛行士】は背後に風のスプリンクラーを生成して、そこから風の刃を次々に放ち始めた!
俺や【フランベルジェナイト】の場合は得物に追従する形で飛ばすんだが、【風船飛行士】の場合は手の動きで操作している。
ただ、その精度が段違いなんだよなぁ……
【風船飛行士】は風の流れを読む感覚が優れているらしい。
それは風の刃にも適用されているみたいで、風の刃がより鋭く、速く、的確に操作できるらしい。
これはオート照準銀の矢とは比べ物にならず、見えていないはずの透明な【生命の樹獣≠???】へと着実にヒットしているわけだ!
「銀の矢が居場所の特定に役立ってるンゴねぇwww
防御されてるのかも銀の矢の様子を見ればわかるから、そこを避けて【波状風流】を当ててやればイチコロスグルwww
これは勝ち確ですわぁwww
【風船飛行士】の【波状風流】は強い、初手【波状風流】が安定ンゴねぇwww 」
いや、確かに強いが自分でそれを言うのか!?
言う存在なのでしょうね……
全く、これだから底辺種族上がりは……
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




