2494話 錯乱する包丁次元
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日は【菜刀天子】からスキル【乱蛾毒毛】が包丁次元内で悪用されはじめているという報告を受けていたな。
それで俺が次元天子として見回りをして取り締まれってことだった。
面倒だがやるしかないよな!
というわけでやってきました草原エリア!
まずは人の多いエリアであるここから手をつけていくぞ!
そうして歩いているとさっそく被害にあってそうなプレイヤーを見つけたな。
こんなに簡単に見つかるものなのか……
「あっ、【検証班長】!
聞いてくださいよ実は剣が上手く使えなくて、コツとか探しているんですけど教えてもらえませんか?」
「それはバク転するといいでしょう」
どう考えても俺から見てアドバイスしている側は【検証班長】ではなく小太りな男プレイヤーなんだが、話しかけた方は【検証班長】として振る舞っている。
スキル【乱蛾毒毛】によって【検証班長】の姿へとなったことで、カスの嘘をつく【検証班長】が生まれた……そんな感だろうか?
だが、それは俺が制裁してやるぞ!
ほらくらえ、袈裟斬りだ!
「ぐわっ、ほ、【包丁戦士】ぃぁぃぃ!?
スキル【乱蛾毒毛】を濫用していると【包丁戦士】が制裁に来るっていうキャンペーン告知は本当だったのかよ……」
「えっ、【検証班長】じゃなかったのか」
光の粒子に変わりながら正体を表したモブプレイヤーがそう言い残して死に戻りしていった。
……よしっ、次だ!
そうして、草原エリアで10人くらい制裁していったので次のエリアに向かおうと思う。
……そんなに時間をかけてないのにすぐ10人見つかったってどういうことだよ。
やっぱり人が一番多い新緑都市アネイブルだ!
人が多すぎて逆に見つけにくいが、だからこそ被害は大きいだろう。
まぁ、俺の気配察知があれば俺の知ってるやつに擬態しているパターンなら見なくとも違和感を感じられるから問題ない。
……例えばあそことかな!
【ワタシ商人】が【風船飛行士】とモブプレイヤーに詰め寄られている最中だった。
「【風船飛行士】様がお二人!?」
「「ちょっwww
オレが本物ンゴねぇwww 」」
……どうやら【風船飛行士】に擬態したやつがいるみたいだな。
見た目が俺からすると明らかに違うのに擬態しているからか気持ち気配に揺らぎを感じるのでスキル【乱蛾毒毛】を使っていることが分かった。
本来なら周りの反応があってはじめて他のやつがスキル【乱蛾毒毛】の餌食になっているのが判明するんだろうが、俺はそれを看破できるからな!
とりあえず俺は本物を見破ってそのまま袈裟斬りでキルしていき、残すと鬱陶しいと思われる本物もついでに横なぎで切り裂いて光の粒子に変えていった……
「確かにどちらもキルしてしまえば偽物を見分ける必要もございませんが、手法が荒すぎでございますよ」
だが、今回は事前にキルすることは告知しているからな。
それに伴うコラテラルダメージも容認するように【菜刀天子】から通達されているぞ!
「そうでございますが……」
【ワタシ商人】がドン引きしている中、俺は次の被害者を探すべく歩みを進めていく……
「ひょーひょっひょっひょっ!
【ペグ忍者】ペグよ~」
……どう考えてもおかしいやつが闘技場の前で騒いでいた。
見た目が巨体の男なのに【ペグ忍者】を名乗る変なやつが他の女プレイヤーに絡んでいた。
だが、流石にそのロールプレイはエアプ過ぎるだろ!?
「いや、アンタ流石にそれはスキル【乱蛾毒毛】使ってるだろ!
認知を錯乱させられるからって誤魔化せる範囲には限界があるって!」
「ひょーひょっひょっひょっ!
バレたらしょうがないペグね~」
その耳障りな喋り方はやめろって!
俺は怒りのまま包丁でエアプ【ペグ忍者】男の胸を包丁で貫き死に戻りさせていった。
あれは流石に見苦し過ぎるぞ……
包丁次元の現状、自分の目で確かめなさい。
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




