2495話 憂さ晴らし【包丁戦士】軍団
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日まではスキル【乱蛾毒毛】を悪用して包丁次元の治安を悪化させている連中の制裁をしていたな。
ここ数日間ずっと色々なエリアを回りながらやってきたお陰か、日が経つにつれてどんどん見かける数が減ってきた。
純公式アナウンスを【菜刀天子】から流しているのと、実際に俺がプレイヤーをキルして回っている相乗効果もあってか自重するプレイヤーが増えたみたいだ。
……というわけでやってきました新緑都市アネイブルにあるほのぼの市場!
ここでまた獲物を探していると、そこには昨日までは見られなかった光景が広がっていた。
「じゃあまずは俺が【包丁戦士】役な!
スキル発動!【乱蛾毒毛】!」
「うおっ、本当に【包丁戦士】に見える!
それなら、普段の恨みを晴らさせてもらうぜ!」
そう言ってスキル【乱蛾毒毛】を使ったプレイヤーの脳天をかち割るようにしてハンマーを振り下ろしていった。
当然ダメージを受けた側は死に戻りしたんだが、もしや今のは俺に不満のあるプレイヤーが双方合意の上で擬似的なサンドバッグにしたってわけか!?
おいおい、そんな非合法な使い方は許せないよなぁ!
やるなら正々堂々俺本人に向かってきてくれよな!
「うげっ、本物の【包丁戦士】がきちまったよ!?」
「最悪過ぎる……」
そうして残されたプレイヤーたちも俺が制裁を加えていった。
包丁で微塵切りだ!
「スキル発動!【乱蛾毒毛】!
うおー!
俺が【包丁戦士】だぞー!」
「【包丁戦士】しねええええ!」
えぇ、またさっきと同じことやってるやつがいるんだが……
とりあえずスキル【乱蛾毒毛】を使ったやつは槍で貫かれて死に戻りしたようだが、残されたやつをそのままキル……するのではなく、何で俺に擬態したやつをキルしてるのか聞いてみることにした。
「ひ、ひぃ!?
ほ、本物の【包丁戦士】っ!?
……」
おい、キルするのは勘弁してやるから事情を説明しろ!
「えっと、け、掲示板でスキル【乱蛾毒毛】の使い方オススメっていうスレが立ってて、そこでこれが流行ってるって噂が流れてたから……
あちこちで、やってるやつが、いる、らしいです……」
ほーん、そうなのか。
まさか掲示板で推奨してるやつがいるとはな……
そうして掲示板を覗いてみると……
50:名無しのモブ
最近【包丁戦士】うざすぎ!
急に正義のプレイヤーキラー面しやがって……
51:名無しのモブ
【菜刀天子】の後ろ楯もあるしな
52:名無しのモブ
どうにかして【包丁戦士】に復讐できないか……?
53:名無しのモブ
無理だろ……
【包丁戦士】に勝てるなら普通に挑みにいくし
54:名無しのモブ
そういや思いついたんだけど、【包丁戦士】本人には勝てなくても憂さ晴らしする方法がおれたちにはあるじゃんか!
55:名無しのモブ
どういうこと?
56:名無しのモブ
今まさに話題のスキル【乱蛾毒毛】だ
これで一人が【包丁戦士】の姿になって、そいつを攻撃すれば多少は気が晴れるぞ!
57:名無しのモブ
天才かw
58:名無しのモブ
おれもやるわ!
59:名無しのモブ
ワイも!
ワイも、!!!!!!
60:名無しのモブ
みんなやるならわたしもやろうかしら
61:名無しのモブ
でも、【包丁戦士】が見回りにきたら……
どうやらこんな感じらしい。
そりゃこれだけ掲示板で広められてたら便乗するやつもいるだろうな。
……とりあえずキルしておくか。
「えっ、キルしないって言ってたのに!?」
はっ、そんなの方便だっての!
あばよ!
そうして俺は包丁で横なぎに切り裂いていき死に戻りさせていったのだった……
ざまーみろ!
俺の姿を勝手に利用しようとした報いだ!
予定通りですね。
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




