2492話 ルル様の激励
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日は【検証班長】や【ペグ忍者】と新スキルの【乱蛾毒毛】の効果について集めてきてくれた情報を聞いていたな。
ここで集合知としての前情報を聞いておくとの聞かないのとでは後々の俺の行動にかなり影響してくるからな……
というわけでやってきました……深淵奈落のその先にある反転都市アネイブル!
上下左右が真逆になった地形のこの場所だが、ここにある反転した天子王宮に入ると玉座に緑色のスーツを着たマフィアのような男……否人間態のルル様がどーんと座っていた。
「カッカッカッ!
無事【ゥイフト=クレイガー】を倒したようで何よりだのぅ……!
僥倖僥倖!」
ルル様は喜んでくれているようだが、そもそもルル様が戦闘開始直後に【ゥイフト=クレイガー】の特殊防御権限を解除してくれたからな……
なんで助けてくれたんだろうか……
「カッカッカッ!
今のお前であれば我の補助無くとも倒せたであろう。
故に試練としてのレイドバトルは不要と考えた。
代わりに餞別として情報を渡してやったまでよ。
名前が割れた状態で倒した方が質の良い報酬も得られるのもあるのぅ……」
なるほど、そういう考えだったのか。
俺としては今回のレイドバトルはかなり余力を持って戦闘を終えられたし、ありがたいこと尽くしだ。
ルル様の見込みだと別に今回は名称が割れてなくてもクリアは出来たっぽいんだが、その安定性が増したのならどちらにしてもありがたい。
わざわざ危ない橋を渡って倒す必要なんて一切無いわけだしな!
「カッカッカッ!
そうだのぅ……
お前には【ゥイフト=クレイガー】からスキル【乱蛾毒毛】を手に入れてもらいたかったが故に、我にもメリットはあった。
【ゥイフト=クレイガー】にはちと気の毒なことをしたが、誤差であろう。
深淵種族の今後の発展のことを考えれば些細な犠牲だ。
大いなる力のための糧となれたのは光栄と思う他あるまいよ」
まぁ、倒したというよりは調伏した形なので別に【ゥイフト=クレイガー】が死んだわけではない。
負けたことでリソースのある程度の剥奪は当然あって然るべきだが、完全に敗北するよりは幾分かはマシだろうよ。
「スキルは実際に使ってみたのか?
それに深淵細胞も同様に使用したのか報告せよ」
いや、どちらともまだだな。
スキル【乱蛾毒毛】の概要は何となく分かっているから大丈夫だろう。
そのうち試すか。
「今すぐ必要というわけでもあるまい、そのくらいの余裕を持って行動するのも許されよう。
だが、慢心していると足を掬われるということをゆめゆめ忘れること無かれ」
それは重々承知しているぞ!
深淵スキルと深淵細胞にかけてはルル様ほどでないにしても、ボトムダウンオンラインのプレイヤーの中で俺以上に使っているやつがいないくらいには使い倒しているつもりだし、ネックになる部分や強みも自分で見つけて見せるぞ!
「カッカッカッ!
その意気だのぅ……!
お前がどのように【乱蛾毒毛】を使用していくのか楽しみにしておる!」
少なくともルル様の期待は裏切らないようにしないとな……
精進せよ!
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




