2491話 【乱蛾毒毛】の性能
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日は深淵種族レイドボスの【ゥイフト=クレイガー】を倒したな!
今回レイドバトル自体はわりと呆気なく倒した感じになったが、そもそも【ゥイフト=クレイガー】が無限湖沼ルルラシアに登場してからかなりの時間が経過している。
それもあって序盤の行動パターンは知り尽くされていたし、対策も道具が潤沢に用意されていた。
それを踏まえると他のレイドボスたちと比べても強さとしては遜色は無かったと言ってもいい。
これは時間とこれまで失った命の数を比較しての話だけどな!
というわけでやってきました新緑都市アネイブルにある樹木をくり貫いて作られた建物……クラン【検証班】のたまり場のメッテルニヒ!
ここの一階にある受付を顔パスでスルーしていき、階段を上がっていくとそこには白衣の青年が【ペグ忍者】にキルされかけている光景が広がっていた。
おいおいおい、せっかく俺が来たって言うのに死ぬなよっ!?
俺は間に割り込んでいき、二人を地面に押さえつけ状態異常回復ポーションをぶつけていった!
どうせ錯乱してるんだろ!?
「はっ、【包丁戦士】さん……」
「【包丁戦士】しゃん、助かったのら……
急に【ジェーライト=ミューン】が現れたかと思って倒そうとしてたのらよ」
どうやら二人とも正気に戻ったようだな。
それで、試していたのは新スキル【乱蛾毒毛】だな?
「そうですね。
1日でそこそこの情報は集まってきていたのでとりあえず試してみようと思い実践していたら、この有り様です」
「これ、対象の相手に見た目だけ変えて見せられるスキルみたいなのらね。
目の前にいるのが【検証班長】しゃんだって分かっていてもつい反応して攻撃しちゃったのらね~」
まぁ、防衛反応みたいな感じで攻撃してただけってことか。
とはいえ、見た目を偽装して誤認させられるのはかなり厄介で便利なスキルだな。
「そんな単純なものではないですけどね。
どうやら鱗粉にはじめに触れた相手にしか見た目の偽装が効かないようなので、複数人の相手をするときにはすぐにバレてしまいます。
潜入工作みたいな使い方は無理でしょう」
「きっと【包丁戦士】しゃんなら別の使い方をするのら。
それに期待するのらよ~」
俺が試さずとも【ペグ忍者】が新スキルについての情報をこうやって教えてくれるからありがたいよな。
深淵細胞を持つ俺だと特殊な挙動になるから全面的に使えるという情報ではないが、相手として使ってくる可能性がある性能ってことで把握は出来るからな。
知っておいて損はないだろうよ。
「ちなみに、該当する深淵細胞を持たないボクや【ペグ忍者】がこのスキル【乱蛾毒毛】を使うと漏れなく自分自身にも錯乱状態が入ってしまいます。
これは致命的ですよね……」
「分かっていれば自分自身は対処できるのらけど、やっぱりそれでもビックリするのら!
その動揺で結局姿を偽装してもバレる可能性もあるのらね~」
肝が据わっていないと使えないスキルってわけだな。
全体配布されたが、使い勝手の関係であんまり使い手が増えなさそうだ。
「正直このスキルは全体配布されてほしくなかったですよ。
色々と情報が錯綜する要因になりますから」
「【ペグ忍者】も困るのら~」
そんな阿鼻叫喚な二人を横目に俺は用意されていた紅茶を啜って一服するのであった……
元凶の劣化天子がその態度とは……
全くこれだから劣化天子はいけませんね。
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




