2479話 必殺の一撃
【天纏ナゴナ】を相手に俺のカタカナスキル【フィレオ】と、【ランゼルート】のカタカナスキルの【フィーレ】が炸裂し尻尾や鱗を切り落として行くことに成功した。
これが魚の調理なら骨や頭を取り除きたいところだが、竜である【天纏ナゴナ】相手にそれは流石に無謀だよなぁ……
めちゃくちゃどうでもいいけど、この竜をそのまま素揚げにしたらかなり美味しそうだ。
「【包丁戦士】よ、朕を見て不敬なことを考えなかったか?
滅多に感じない悪寒がしたのだが……」
けっ、どうだろうな?
俺と【ランゼルート】の強さにビビっただけじゃないか?
「中々言いおる……
そのようなわけがあるまいに」
「本当にそうかな?」
まぁ、煽るだけタダだからな。
煽るだけの材料があるならやるだけ得だ。
特にこれだけ終盤に差し掛かっているから精神的に優位を取るために動いて、それで勝ちに少しでも傾けばいい。
それは【ランゼルート】も承知しているから、俺に便乗して【天纏ナゴナ】を煽っているのだろう。
そしてその成果として……
「痴れものが!
身の程を知るがいい!
【天界ー陽明の令】!」
【天纏ナゴナ】は怒りに震えながら【生樹技能】の【天界ー陽明の令】を使用してきた。
使用した途端、熱波が周囲に広がっていき俺と【ランゼルート】の肌を焼き焦がしていく。
怒りに任せた一撃ということもあって、即効性や威力は申し分ないってわけか……
「だけれども、その一撃に正確性はない!
ここで全てを無視して僕は僕のミチを進ませてもらうよ!
スキル発動!【選王底剣】!
剣現せよ、【選底剣エクス】!」
【天纏ナゴナ】が荒く【生樹技能】を使ったのを見た【ランゼルート】はこれを好機としてスキル【選王底剣】を発動させ、底辺種族に縁のあると思われる【選底剣エクス】を手元に呼び出していった。
「この剣は王を選ぶためのもの。
そして、手に取った者の王道を誰も阻めなくなるのさ!」
そうして、【ランゼルート】はゆっくりと歩みを進めていく。
熱波が継続して襲いかかっているのだが、【ランゼルート】にはダメージが入らず一直線で【ランゼルート】が進み続けている。
これが【選底剣エクス】の力だな!
ただ、口にすることはないがスキル【選王底剣】の効果時間中は一歩歩くだけで相当リソースを消耗するらしい。
一種の超越状態になっているんだから、それくらいのデメリットはなんら不思議ではないんだがその終盤でどれくらい許される消耗なんだろうか……
「くっ……
やっぱり消耗が激しいね。
でも、ここまで来ればこの一撃も与えられるはずさ。
文字通り全力全開の一撃……この一撃で全てを光へ還すよ。
僕の必殺技さ、スキル発動!【必殺名技】ー【聖突破魔剣】!
さらに【修練技上位解放】ー【神聖底突破邪剣撃】!」
【ランゼルート】は聖剣に無色、銀光、黄金色の粒子をそれぞれ宿しエネルギーを集約させていっている。
全てを無視して貫通する【選底剣エクス】によって放たれた【神聖底突破邪剣撃】はそのまま【天纏ナゴナ】を呑み込んでいった。
……これは、勝ったか!?
「君、それわざとやっているのかな?
フラグは立てない方がいいというのをサブカルチャーの中で学ばなかったのか疑問が残るところだよ」
へー、【ランゼルート】もそういうのを学習してるんだな。
てっきり知らないものかと思っていたからな。
……それはそうと、別に俺はフラグを立てたわけではない。
まぁ、わざとみたいなものだな。
どうせ気配で生存しているのは知っているわけだし。
もちろん、無傷とはいかずかなり致命傷を負ったようだが【天纏ナゴナ】はまだ健在だった。
一方で、【ランゼルート】も肩で息をするほど一気に消耗してしまった。
リソースをアホみたいに使うスキルを2つ連続で使ったんだから仕方ないが……
流石に僕でもリソースが枯渇しはじめたよ。
参ったね……
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




