表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蛇に転生しました。勇者か魔王になろうと思います。  作者: 松明ノ音
【魔物編】魔性の蛇は邪眼の大蛇になった。
65/126

第六層




 戻ると、残りは相棒が倒していた。


 鳥や小型恐竜のすべてに蜘蛛の巣がかかり、地に倒れている。


 ピクピク痙攣している者がいるので、相棒の基本戦術である《蜘蛛巣》で動きを封じての《毒牙》だろう。


 俺の姿に気が付くと、あいぼー、と声をかける。


「驚いたわ。こいつら《蜘蛛巣》破りおった」


「へぇ?」


 相棒の《蜘蛛巣》は俺でも破るのに時間がかかる。聞けば、鳥は飛行の勢いで破り、小型恐竜は力づくで破ったそうだ。


 それでも傷一つ追っていないということは、何とか動ける程度だったのだろうけれど。


 さてさて、お食事タイムである。


 それぞれ自分が倒したものを食ったが、鳥も一匹食った。どうやら《薙ぎ払うLV4》で首の骨を折っていたらしい。


 尾での攻撃も強くなったのだと、感慨深くなりつつ味わった。


「「うっま!」」


 濃厚な味である。鳥はそのまま上質な鶏肉だし、木は美味い野菜のようだった。


 何より熊だ。元々の肉も美味いのだろうが、邪眼の蛇が焼いてくれたおかげで初めて焼いた肉を食えた。人型でないから、咀嚼して味わえないのが残念だ。


 絶対に欲しいと思っていたが、あの燃やす邪眼は何としても手に入れなければならないと、決意を新たにした。


 何よりカッケェし。


 それが、とりあえず今この森で得る、最後の目的になるだろう。



 予感があった。次の《存在進化》で、俺は相棒と同様の人型に進化する。


 そして、夕方に見た上空からの景色。


 南へ向かえって森を出れば、そう遠くない距離に町がある。


 北は果てしなく遠い。


 ここで一度、森を出て人と交わるべきだ。


 おそらくこの第六層(と《南の森の知恵LV2》が言っていた)にも敵はいなだろう。


 相棒といるなら、尚更だ。俺達はただでさえ強いし、最低限注意深く進む。


 そして二人ともが《消化吸収能力》を持っている。これから進むにつれ、より良いスキルを獲得し強化していくだろう。


 強くなっていき、あの遠目に見える建造物に到着し、より高位の魔物になる。


 悪くないとも思う。


 ただ、人間の生も面白そうなのだ。《勇者》として生きる可能性があるなら、尚更。


「あいぼー、これ食ってみぃ?」


 そう言って、相棒が恐竜肉を差し出す。


「何これめっちゃ美味い」


 何これ、めっちゃ美味い。


 せやろーと、相棒が俺に微笑む。


 美味いと思うと共に、調理したらもっと美味いんだろうな、という思いが離れない。


 最早迷ってさえいない。次の《存在進化》の後、俺は森を出る。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ