ボクと妖精さん
「火狂いの莫迦どもに、未来を担う儂らの愛兒が攫われた。
やつらは愚かにも日食を、陽神の弱体化とみなし、復活のため精を付けさせ、文字通り火種にする人柱を探し始めた。
気狂いどもが何を考え、何を争うと知ったことではないが……まさか、儂ら森の民を“燃料”に使おうとするとは思わなんだ。
儂ら森の民は、妖精と呼ばれ、精霊とも親和性が高い。
そのため、時には、森妖精と呼ばれることも有った。
じゃが、儂らも人間種であることは変わらん。
特別な価値なぞ、ありはせんわい……。
そも生け贄を求めるモノなど、神に非ず。
人食いの化物か、人々の不和と争いを望む邪悪なる悪魔くらいなものであろうに……誰に何を吹きこまれたか……愚かな……実に愚かな。
だが、真に愚かなのは儂らやもしれん……。
自然と共にあろうとするだけで、進捗を止めてしまったのは、間違いだった。
儂らはただ、変化を恐れ、若人の邪魔するだけの老害に過ぎないのだと、今更ながら悟ることが出来た……手遅れではある。
手遅れであるが……せめてもの償いとして、儂らが決死隊として動くとしよう。
せめて……そう、せめて、貴種であり王種となり得る愛兒だけでも助けたい。いや、助けねばなるまい。
―――孫娘の一人、守れずして死ねるものかっ!」
-マース大森林 呪僧兵“エル・ラドリック”-
今ボクは困惑してる。
ちょっと前のバレンタインデーの時に、はにかんだ笑顔の同級生にチョコを渡された時と同じくらい動揺していると思う。
焼け焦げた筈の人形……女の子は、新品のノートよりも真っ白な肌に戻っていた。
肌だけじゃない。
ドリフもかくやと言った髪の毛も、さらさらと銀に輝くストレートに戻り。
白く濁った目も、透き通るような蒼に輝いている。
藍より青し……って、こんな感じだろうかと? そう、ボクはズレたことを考えていた。
「mcづちゅlfs?」
羽虫? っぽいのが散って、何処かに消えた後。気がついたら……こうなってた。
何を言ってるかわからないだろうけど、ボクにも分からないからお互い様だと思う。
それでも一つはっきりしてることがある。
―――助けることが出来た。
わけのわからないことだらけだけど……とりあえず喜んでおこうとボクは思った。
ちなみに、ボクの通っていた学校は男子校で……。
渡されたチョコは、手作りだった……。
今流れてる涙は、きっとこの時のことを思い出したからだ。
寂しかったからじゃないと。
不安だからじゃないと。
ボクは強い子だと、胸を張って笑わないといけない。
だって、ほら?
このままだと、女の子も釣られて泣いちゃいそうだしね?
――――
―――
――
女の子の言葉は、姫様と同じくわからない。
でも、姫様とのコミュニケーションの経験は伊達じゃないよ?
なんとなくだけど、言ってることは理解できる。
会話は成立しないけど、犬猫レベルの意思疎通は出来てると思う。
「kvfds!」
それにしてもこの子、元気だなぁ……。
死にかけた事なんて無かったかのうように、ボクの頭の上ではしゃいでいるのが分かる。
小さくて良くわからないけど、姫様より子供っぽいからしょうがないのかな?
それとよく見ると、耳が長く尖ってるし……もしかして、エルフとかそんな感じだろうか?
だとしたら、あの半透明でキラキラしてた羽虫は……精霊か何か?
う~ん。考えても無駄かな? うん、後回しにしよう。
今、ボクが考えるべき事は、目の前にいる武装した人形たちをどうするか? ……だよね。
そう、今ボクは……篝火を持った、剣や弓を構える人々に囲まれていたのだった。
カクヨムで新連載を始めました。
現代の地球は狙われている!?
異星からの侵略者と、異世界からの侵略者。
地球人と宇宙人と異世界人の三つ巴の戦いを征するのは“誰”か?
魔王さま、銀河を征く!
ttps://kakuyomu.jp/works/1177354054880429523
地球たん:他所でやれよ(´・ω・`)
魔王さま:だが断る^^
銀河帝国:あ~聞こえんなぁ?
地球たん:(´;ω;`)




