勉強の目的 決定! 秘密握って取り巻きにしたけどガチの契約になっていたので勉強頑張ります!
俺の中の身分に対しての知識は、貴族と平民しか無い。
だって、平民は貴族みんな敬うものだし、平民にとって貴族はみんな同じだから、そんな身分の勉強なんて必要ない。
ということで平民落ち確定していた俺はそこまで勉強させられなかった。
平民としての最低限の常識やマナーを教え構えれた。
いずれにせよ。
下手な権力も知識もを持たないように農民になってもらうことになっていた。
だけど今俺はアシィメという幼児のお家に居候させられて勉強漬けの日々を送らされている。
「デイデイ様!この言葉はこうやって書くんです」
俺の左隣にピッタリ張り付くように座るアシィメ。
まるで年下の子供に教えるようにいそいそと文字をたくさん書いて俺の指導を始めた。
俺を指導するようになってから、流暢に話すようになって、アシィメの指導をするパピルス先生は大喜びしていた。
「デイデイ様がきてからアシィメ様が本気で勉強するようになりましてね。」
泥の王子の俺をパピルス先生は嬉しそうに頭を撫でる。暖かいしわしわの硬い大きな手が頭を撫でる。
思わず緊張して強張っていた頬が緩む。
優しくゆっくり撫でる。
「む、わたくしめがデイデイ様の頭撫でるの!。今日もたくさん文字覚えて。デイデイ様賢い!」
パピルス先生の手を退け、アシィメの小さなやわらかな両手が俺の頭を少し強く叩くようで何かを払うようにわしゃわしゃと撫でてくる。
勉強を始めたばかりの俺にはまだ絵にしか見えないけど。
なれない柔らかな長椅子に座らされて、さらになれない暖かい体温がすぐそばにある。
集中できない。
じっと座っているよりも畑の様子が気になる。
「アシィメ様、お願い。あれは冗談だったんです。
お願いします。取り巻きなんてやめましょう」
俺がいうと頭を撫でていたアシィメの手が止まる。
そして潤んだ瞳で俺を見つめてくる。
「デイデイ様!わたくちめを様付けするの禁止。わたくしめはデイデイ様の取り巻き、従者になってるの!やめない!」
わんわん泣き出して、俺の体にしがみついてきた。
「アシィメは主従契約結んでいます。アシィメがあなたの従者になるときに、契約の紙も作ったし、王様公認なの!破ったらお家とわたしめが罰せられるの!」
まじかよ。知らなかった。口約束がいつのまにかガチの契約にさせられてた。
「パピルス先生、助けて」
思わず近くの大人に助けを求める。
「デイデイ様、契約の書を読めるようになったら、あなたとアシィメ様の契約を解除できるかもしれません。」
パピルス先生は、愛しむような目で見てきた。
「パピルス先生やアシィメは、俺とアシィメの契約解除の方法知ってるの?」
俺はしがみつくアシィメを宥めながら、縋るような目でパピルス先生を見る。
「契約解約の条件の『一つ』に、デイデイ様が契約書の意味を正しくわかるようになるということがあります。
先生がアシィメ様から教えられた解約条件はそれだけ。」
ということは俺は文字をちゃんと覚えないといけない。
「デイデイ様、一緒に勉強頑張りましょう」
アシィメがさっきまで泣いていたのが嘘のように笑顔を向けて見てきた。
「わかりました。アシィメ。このデイデイは契約解除のために頑張ります」
俺は、声を張り宣誓する。
ごめんよ!俺の冗談を鵜呑みにしたせいで巻き込んでしまって、頑張って文字勉強して早く解除してあげるから。
文字を覚えて契約解除するという目標に燃える俺は忘れていた。条件が一つではないこと。
そして予想もしない。契約書本体が見せられることもないまま十三年も過ぎてしまうことを。




