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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー


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第九十七話 圧倒的な力

 研究所の外へ移った戦場。


 しかし黒幕の力はなお増大を続け、戦いはさらに激しさを増していきます。

 黒幕の視線がユウトを捉える。


 次の瞬間地面が爆発した。



 ドォォォォォン!!



「っ!?」


 ユウトが後方へ飛ぶ。


 だが黒幕の速度はさらに上だった。


 振り下ろされる爪


 死角から迫る一撃


 しかし



 ガキィィィィン!!



 白銀の剣が割り込んだ。


「シエル!」


「よそ見しないで」


 シエルが黒幕を押し返す。


 同時に


「そっちばかり見てると危ないっすよ!」


 シアの拳が横から突き刺さる。



 ドゴォォッ!!



 黒幕の身体が吹き飛んだ。


 だが地面を削りながら停止した男は笑っていた。


「素晴らしい!本当に素晴らしい!」


 その笑みが気持ち悪い。


「まだ言うかよ」


 ユウトが顔をしかめる。


「変態だからな」


「研究者です」


 即答だった。


「戦闘中に訂正するなっす」


 シアが呆れる。


 だが次の瞬間黒幕の翼が大きく広がった。


 黒い霧が周囲へ溢れる。



 空気が重い


 息苦しい


 まるで空間そのものが汚染されていくようだった。



「シエル!」


「分かってる!」


 二人が同時に飛び出す。


 剣と拳。


 完璧な連携。


 だが黒幕の腕が一本増えた。


「は?またこれかよ」


 ユウトが固まる。


 背中から生えた黒い腕。


 さらにもう一本。


 さらにもう一本。


 異形。


 その言葉が似合いすぎる。


「どこまで変形するんだ……」


 レオンが呟く。


 増えた腕がシエルの剣を弾く。


 シアの拳を受け止める。


 そして。



 ドォォォォォン!!



 二人が同時に吹き飛ばされた。


「シエル!シア!」


 ユウトが叫ぶ。


 だが二人はすぐに立ち上がった。


 傷だらけだった。


 それでも戦意は消えていない。


「面倒な相手ね」


 シエルが息を吐く。


「認めたくないっすけど強いっす」


 シアも笑みを消していた。


 そして黒幕はゆっくりと空へ浮かび上がる。


 夜空を背に異形の影が月を覆った。


「まだ足りません」


 その声に全員の背筋が凍る。


「まだ……だと?」


 レオンが呟く。


 黒幕は笑う。


「ええ」


「私はまだ完成していない」


 その言葉が嫌な未来を予感させた。

 第九十七話をお読みいただきありがとうございました!


 シエルとシアの連携をもってしても、黒幕を止めることはできませんでした。


 むしろ彼は戦いの最中ですら変異を続けています。


 そして本人はまだ完成していないと言い切りました。


 次回、戦況はさらに悪化していきます。


 それではまた次回!

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