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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー


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第九十五話 制御不能

 終焉因子を追加投与した黒幕。


 その力は研究所そのものを巻き込みながら暴走を始めます。

 「まだです!まだ足りない!」


 黒幕の叫びが研究所に響く。


 その瞬間だった。



 ゴゴゴゴゴゴゴ……



 大地が震える。


 いや、震えているのは研究所そのものだった。


「なっ!?」


 レオンが周囲を見回す。


 天井から砂埃が落ちてくる。


 壁に亀裂が走る。


 床が悲鳴を上げる。


「おいおい…これってまさか」


 ユウトが嫌な予感を覚える。


「研究所壊れそうなんだけど」


「壊れそうじゃないっす」


 シアが即答する。


「壊れてるっす」


 その直後



 ドガァァァァン!!



 天井の一部が崩落した。


「ほら!」


「ほら!じゃない!」


 全員が思った。


 今そんな会話をしている場合ではないと。


 だが黒幕だけは違った。


「素晴らしい……」


 崩落する瓦礫の中男は恍惚とした表情を浮かべていた。


「力が溢れてくる……最高だ……」


 完全に危ない人だった。


「薬打って完全にヤバい奴になったな」


 ユウトが即座に突っ込む。


 レオンも珍しく頷いていた。


「同意する」


 その時黒幕の背中の翼がさらに巨大化する。


 黒い霧が周囲へ溢れ出す。


 研究所の壁が耐え切れない。


 次々と崩れていく。


「チッ」


 シエルが舌打ちする。


 珍しい。


 それだけ状況が悪いのだ。


「このままでは埋まるわ」


「でも逃がす訳にもいかないっす」


 シアが拳を握る。


 その時だった。


 老人が叫ぶ。


「外へ誘導せい!」


 全員が振り返る。


「このまま戦えば全員生き埋めじゃ!」


 その言葉にユウトが頷いた。


「だな」


 そして黒幕へ視線を向ける。


「おい変態!」


 男がゆっくり顔を上げる。


「……?」


「そんな立派な羽も飛べなきゃただの飾りだな!」


 一瞬の沈黙。


 そして黒幕は笑った。


「飾り?いいでしょう。この人にはない飛翔能力をとくとご覧なさい」


 その瞬間巨大な翼が広がる。



 轟音。


 暴風。


 次の瞬間。



 ドォォォォォォン!!



 黒幕の身体が天井を突き破った。


 研究所全体が激しく揺れる。


 夜空が見えた。


「……」


 ユウトが上を見る。



「普通こんな単純な挑発に乗るか?」


「あーしでも乗らないっすね」


 シアが頷く。


「とにかく追うわよ!」


 シエルが駆け出した。


 ユウト達も後を追う。


 戦いの舞台は研究所の外へと移っていく。

 第九十五話をお読みいただきありがとうございました!


 終焉因子による変異は、ついに研究所そのものを崩壊へと導き始めました。


 そして戦いの舞台は研究所の外へ。


 黒幕の力はまだ底を見せておらず、ユウト達も本当の意味で追い詰められていきます。


 次回、新たな戦場で戦いはさらに激化します。


 それではまた次回!

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