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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー


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第九十二話 異形

 研究所の黒幕がついに動き出しました。


 終焉因子によって変貌したその姿は、人でも竜でもない異形の存在でした。

 黒い霧が爆発する。



 ゴォォォォォォッ!!



 研究所を揺らす轟音。


 全員が距離を取った。


 黒い霧の中心で男の身体が変貌していく。



 筋肉が膨張する


 骨が軋む


 皮膚を突き破るように黒い鱗が現れた


 腕は異様に肥大化し


 指先は鋭い爪へと変わる


 背中からは不完全な翼が生え始めていた


 人間だが人間ではない


 竜だが竜でもない


 あまりにも歪な姿だった



「うわぁ……」


 ユウトが顔を引きつらせる。


「やっぱり気持ち悪い」


「主、本人の前っす」


「だから聞こえるように言ってるんだって」


「ブレないっすね……」


 シアが呆れていた。



 その時男が目を開く。


 赤黒い瞳。


 そこには狂気しかなかった。


「素晴らしい」


 男が自分の腕を見る。


「これが進化!これが可能性!これが人類の未来です!!」


「いや絶対違うだろ」


 ユウトが即答した。


 レオンも頷く。


「同意見だ」


 珍しく意見が一致した。


 男の眉が僅かに動く。


 だがすぐに笑みへ変わる。


「理解できないのも無理はありません」


「先を行く者は常に孤独ですから」


「一人で勝手に孤独になってろ」


 ユウトが吐き捨てる。


 その瞬間、男の姿が消えた。


「なっ!?」


 レオンが目を見開く。


 速い。


 次の瞬間。



 ドゴォォォォォン!!



 レオンの身体が吹き飛んだ。


「ぐっ……!」


 壁へ叩きつけられる。


 誰も反応できなかった。


 男は元の位置へ戻っている。


「遅いですね」


 まるで感想を述べるような口調。


 シエルの表情が変わる。


「シア!」


「分かってるっす!」


 二人が同時に飛び出した。


 白銀の剣。


 黒い拳。


 左右から男を挟み込む。


 だが男は笑った。


「そうでした。まずは君達からでしたね」


 黒い霧がさらに膨れ上がる。


 研究所全体が軋む。


 激突の瞬間凄まじい衝撃が周囲を吹き飛ばした。


 そして研究所最深部で本当の戦いが始まった。

 第九十二話をお読みいただきありがとうございました!


 ついに始まった黒幕との戦い。


 終焉因子によって力を得た研究者は、自らを人類の進化形だと信じているようです。


 しかし、その思想をユウト達が受け入れることはありません。


 次回、本格的な戦闘が始まります。


 それではまた次回!

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