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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー


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第八十二話 最初の成功体

 研究所の奥で現れた被験体No.1。


 最初の成功体と呼ばれた存在は、他の被験体達とは比べ物にならない力を持っていました。

 「グォォォォォォォ!!」


 No.1の咆哮が研究所を揺らした。


 次の瞬間。



 ドォン!!



 床が砕ける。


 巨体とは思えない速度だった。


「来るっ!」


 レオンが叫ぶ。


 No.1の拳が振り下ろされる。


 だが。



 ガキィン!!



 シエルの剣がそれを受け止めた。


「シエル!」


「問題ないわ」


 言葉とは裏腹に床には亀裂が走っていた。



 重い。



 今まで戦ったどの魔物よりも純粋な力が異常だった。


「なら私も行くっす!」


 シアが飛び出す。


 拳がNo.1の脇腹へ突き刺さった。



 ドゴォッ!!



 巨体が吹き飛ぶ。


 壁へ激突。


 轟音が響いた。


「やったか?」


 ユウトが呟く。


「その台詞は駄目よ」


 シエルが即座に否定した。


 案の定。


 瓦礫の中からNo.1が立ち上がる。


「しまったぁ!豪快なフラグ立てちまったー」


 ユウトが頭を抱えた。


 傷はある。


 だが致命傷には程遠い。


「再生してるっすね」


 シアの表情が険しくなる。


 確かに砕けた肉が蠢いていた。



 終焉因子。



 その影響なのだろう。


「面倒だな」


 レオンも顔をしかめる。


 するとNo.1が再びユウトを見る。



 赤い瞳。



 その中に一瞬だけ迷いのようなものが見えた。


「……オ……」


 かすれた声。


 だが。


 直後。


 No.1が頭を抱える。


「グアァァァァァ!!」


 絶叫。


 苦しんでいる。


「なんだ?」


 ユウトが眉をひそめる。


 その時だった。



《対象の終焉因子が不安定化》


 補佐機構の表示。


《共鳴反応を確認》



 ユウトは目を見開く。


 共鳴?


 誰と?


 そんなの決まっている。



 目の前のNo.1だった。



 No.1は苦しそうにユウトを見つめる。


 そして震える手をゆっくりと伸ばした。


 まるで何かを求めるように。


 その姿にユウトは妙な違和感を覚えた。


 こいつは本当に敵なのか?


 そんな考えが頭をよぎる。


 だが。


 次の瞬間。


 No.1の身体がさらに膨れ上がった。


「おいおい……またかよ…」


 ユウトの頬が引きつる。


 嫌な予感しかしない。


 そしてその予感は大抵当たるのだった。

 第八十二話をお読みいただきありがとうございました!


 被験体No.1との戦いが始まりました。


 圧倒的な力を持つ最初の成功体。


 ですが、その様子はどこか普通の魔物とは違うようです。


 終焉因子の共鳴が意味するものとは――。


 それではまた次回!

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