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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー


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第八十話 残された者達

 研究所の奥で発見した複数の生命反応。


 そこにいたのは、終焉因子によって歪められた被験体達でした。


 そして彼らが恐れる存在が、さらに奥から姿を現そうとしていて――。

 研究所の奥から大勢の足音が響き始めた。



《生命反応 二十三》



 補佐機構の表示は変わらない。


「二十三って……」


 シアが顔を引きつらせる。


「冗談ではなさそうじゃな」


 老人が静かに呟いた。


 やがて暗闇の向こうに人影が現れる。


 一つ。


 二つ。


 三つ。


 そして次々と。


 全員が同じだった。



 灰色の肌。


 歪な身体。


 虚ろな瞳。


 首には金属製の札。



【被験体No.21】


【被験体No.32】


【被験体No.41】



 番号だけが違う。



「おいおい……この数はさすがに…」


 ユウトは思わず呟く。


 まるで失敗作の群れだった。


「戦うのか?」


 レオンが剣を握る。


 だが老人は首を振った。


「やめておけ」


「何?」


「倒しても意味はない」


 老人の表情は険しい。


「奴らは被害者じゃ。終焉因子に壊された人間達じゃよ」


 その時一体の被験体がこちらを見た。


 虚ろな目。


 だが一瞬だけ悲しそうに見えた。


「……」


 ユウトは拳を握る。


 胸の奥が妙に重かった。


 すると被験体達が突然立ち止まる。


「止まった…どうして?」


 シアが首を傾げる。


 誰も動かない。


 ただ一点。


 研究所のさらに奥を見つめていた。


 まるで何かを恐れているように。


「おかしい」


 シエルが眉をひそめる。


「何かあるわ」


 その瞬間。


 被験体達が一斉に後退した。


 怯えるように。


 逃げるように。


「なっ!?」


 レオンが目を見開く。


 被験体達が恐れる存在。


 そんなものがいるのか。


 次の瞬間。


 研究所のさらに奥から重い足音が響いた。



 ドン……


 ドン……


 ドン……



 被験体達とは明らかに違う圧倒的な存在感。


 老人の顔色が変わる。


「まさか……」


 震える声。


「生き残っておったのか」


 その言葉と同時に暗闇の奥で二つの赤い光が灯った。


 まるで獣の瞳のように。

 第八十話をお読みいただきありがとうございました!


 被験体達は敵であると同時に、終焉因子の被害者でもありました。


 そして研究所の奥には、彼らすら恐れる存在が残されているようです。


 次回はいよいよ、その正体が明らかになるかもしれません。


 それではまた次回!

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