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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー


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第六十八話 救出作戦

 ついに見つかった魔力汚染の核。


 助ける方法も見えてきました。


 ユウトたちは暴走した調査員を救うため動き出します。

 王都魔導協会を後にしたユウト達は、急ぎギルド本部へ戻っていた。


「方法はあるんだな?」


 ユウトが尋ねる。


「あくまで仮説だ」


 エルドが答える。


「だが記録通りなら可能性はある」


 それだけで十分だった。


 助けられる可能性があるならやるしかない。



 隔離区画へ戻ると。


 暴走調査員は依然として拘束されていた。


 黒い霧も消えていない。


「急ごう」


 レオンが短く告げる。


 エルドは調査員を見る。


 そして。


「やはり核があるな」


 静かに呟いた。


「見えるのか?」


「僅かにな」


 協会長は伊達ではないらしい。


「作戦は単純だ」


 エルドが全員を見回す。


「シエル殿の力で汚染を弱める」


「核を露出させる」


「そして破壊する」


 シエルが小さく頷いた。


「やるわ」



 その瞬間。


 暴走調査員が反応した。


「グアアアアアア!!」


 黒い霧が荒れ狂う。


「来るぞ!」


 レオンが叫んだ。


 拘束具が軋む。


 今にも弾け飛びそうだった。


「シア!」


「任せるっす!」


 シアが飛び出す。


 拳を叩き込む。



 轟音。



 調査員の動きが止まる。


 その隙に。


 シエルが前へ出た。


「はぁっ!」


 白い光が溢れ出す。


 部屋全体を包み込むほどの光。


 黒い霧が悲鳴を上げる。



 ジジジジジッ――



 霧が削られる。


 浄化されていく。


「グアアアアアア!!」


 絶叫。


 だが今までとは違った。


 胸元に黒い結晶が浮かび上がる。


「あれだ!」


 ユウトが叫ぶ。


 だが。


 その瞬間。


 レオンとエルドの表情が変わった。


「まさか……」


「やはりか……!」


 エルドが目を見開く。


「知ってるのか?」


 ユウトが叫ぶ。


「オーガ討伐後に回収された結晶だ!」


 レオンが答えた。


 ユウトの目が見開かれる。


 見間違えるはずがない。


 あの時。


 黒い霧の発生源として回収された結晶。


 ギルド本部へ送ったあの石だった。


「核だったのかよ!」


「今は説明している時間はない!」


 レオンが叫ぶ。


「ユウト!」


「分かってる!」


 ユウトは迷わなかった。


 一気に踏み込む。


 右腕を振りかぶる。


 そして。


「終われ!」


 拳が黒い結晶を貫いた。



 パリン――



 乾いた音が響く。


 次の瞬間。


 黒い霧が一斉に崩壊した。


「なっ!?」


 レオンが目を見開く。


 霧が消えていく。


 まるで最初から存在しなかったかのように。


 同時に。


 黒い結晶も砂のように崩れ去っていった。


「やはり……」


 エルドが険しい顔で呟く。


「知っているのか?」


「完全な確証はない」


 エルドは首を振る。


「だが、その結晶こそ今回の事件の始まりだ」


 やがて。


 静寂が訪れた。


 調査員の身体から力が抜ける。


 ゆっくりと崩れ落ちた。


「おい!」


 レオンが駆け寄る。


 調査員は苦しそうに目を開いた。


 だが。


 その瞳は黒くない。


 元の色へ戻っていた。


「副……長……」


 かすれた声だった。


 レオンの表情が崩れる。


「馬鹿野郎」


「無事で……よかった」


 調査員は弱々しく笑った。


 そして。


「結晶……」


 小さく呟く。


「結晶?」


 レオンが身を乗り出した。


「調査していたら……」


「突然……声が……」


 調査員の身体が震える。


「声?」


 ユウトが尋ねる。


 調査員は震える唇を動かした。


「黒い……ローブの男が……」


 部屋の空気が凍り付いた。

 第六十八話をお読みいただきありがとうございました!


 暴走した調査員の救出に成功しました!


 そしてオーガ事件で回収された結晶が、今回の事件にも深く関わっていたようです。


 黒いローブの男とは一体何者なのか。


 それではまた次回!

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