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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー


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第六十三話 浄化の光

 シエルの力は確かに魔力汚染へ効果を示しました。


 ですが、それだけでは足りないようです。


 どうやら事件は思った以上に根深いようでした。

 暴走した調査員は苦しみ続けていた。


 黒い霧が身体から噴き出している。


「おそらく時間がないわ!やるなら今ね」


 シエルが言う。


 レオンも頷いた。


「必要なことがあれば言え」


「じゃあ暴れたら止めて」


「了解した」


 シエルは瞬く間に調査員へ近付く。


 黒い霧が反応する。


 まるで警戒しているようだった。


「グルルルル……」


 調査員の喉から唸り声が漏れる。


 だがシエルは止まらない。


 そのまま胸へ手を当てた。


 瞬間。



 白い光が溢れ出す。



「なっ……!」


 レオンが目を見開いた。


 黒い霧が音を立てて消えていく。



 ジジジジジッ――



 まるで焼かれているようだった。


「グアアアアアア!!」


 調査員が絶叫する。


 部屋全体が震えた。


「やっぱりか!効いてる!」


 ユウトが叫ぶ。


 だが次の瞬間だった。



 ドクン――



 胸の奥で何かが脈打つ。


 黒い霧が一気に噴き出した。


「っ!?」


 シエルが弾き飛ばされる。


「シエル!」


 ユウトが駆け寄る。


「大丈夫よ」


 立ち上がる。


 だが顔色は良くない。


「効いてるのは間違いない」


 一拍。


「でも核まで届かない」


 その言葉に空気が重くなる。


 やはり簡単ではない。


 その時補佐機構が反応した。



 《追加解析を開始》



「またか」


 最近働き者だった。


 そして新たな表示が現れる。



 《聖属性エネルギーを確認》


 《対象との適合率を計測》


 《適合率87%》



「高っ」


 思わず声が出た。


「何か分かったの?」


 シエルが尋ねる。


「いや……」


 説明できない。


 だが補佐機構の解析はまだ続いていた。


 そして最後の一文が表示される。



 《不足エネルギーを確認》


 《外部からの補助が必要》



「補助ってなんだよ?」


 ユウトが呟く。


 その瞬間。


 レオンが何かを思い出したように顔を上げた。


「待て」


 全員の視線が集まる。


「本部の保管庫に似た記録があったはずだ」


「記録?」


「あぁ」


 レオンは頷く。


「百年以上前の資料だ。魔力汚染と呼ばれていたかは分からん」


「だが」


 一拍。


「似た症状の記録が残っている」


 ユウト達は顔を見合わせた。


 この事件思ったよりずっと根が深いのかもしれない。

 第六十三話をお読みいただきありがとうございました!


 シエルの力は有効でした。


 でも決定打にはなりませんでした。


 そしてレオンが重要そうな資料を思い出しました。


 それではまた次回!

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