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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー


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第六十一話 救う方法

 暴走した調査員との対面。


 状況は思っていた以上に深刻でした。


 それでも、まだ希望は残っているようです。

 黒い霧が揺らめく。



 暴走した調査員は苦しそうに唸っていた。


「グルルルル……」


 もはや人の声ではない。


 だがシエルが触れた瞬間だけ確かに反応が変わった。


「シエル」


「えぇ」


 ユウトが言う前に理解していた。


「効いているわね」


 黒い霧は薄くなっていた。


 ほんの僅かだが確実に。


「なら何度もやれば」


「そう簡単じゃないっす」


 シアが首を振る。


「見てほしいっす」


 視線の先、薄くなった黒い霧が再び集まり始めていた。


「戻ってる……」


 ユウトが眉をひそめる。


「根本をどうにかしないと駄目ね」


 シエルも同意した。


 その時。


「頼む」


 レオンが頭を下げた。


「え?」


 ユウトが固まる。


 本部副長だ。


 そんな人物が頭を下げた。


「助けてやってくれ」


 静かな声だった。


「アイツは優秀な調査員だった」


 一拍。


「新人の面倒見も良かった」


 レオンは拳を握る。


「こんな終わり方をさせたくない」


 その表情を見てユウトは理解した。


 レオンは部下としてだけじゃない。


 一人の人間として助けたいのだ。


「分かった」


 ユウトは頷く。


「やれるだけやる」


「恩に着る」


 その時だった。


 暴走した調査員の身体が震える。


 黒い霧が激しく揺らぐ。



「グアアアアアア!!」



 苦しそうな叫び。


 そして。


 一瞬だけ男の瞳に光が戻った。


「た……すけ……」


 部屋が静まり返る。


 レオンの目が見開かれる。


「今……」


「あぁ確かに聞こえたな」


 ユウトが答える。


 間違いない。


 まだ残っている。


 この人はまだ完全には飲み込まれていない。


「まだ助けられる」


 ユウトは男を見る。


「絶対に…」


 その瞬間だった。


 補佐機構が反応する。



 《対象を再解析》



 見慣れた文字が並ぶ。


 そして新たな表示が現れた。



 《魔力汚染核を確認》



「核?」


 ユウトが呟く。


 さらに表示が続く。



 《汚染源の除去を推奨》


 《位置を特定中》



 ユウトの目が見開かれた。


 初めてだった。


 補佐機構が明確な解決策を示したのは。

 第六十一話をお読みいただきありがとうございました!


 調査員はまだ完全には飲み込まれていませんでした。


 そして補佐機構が珍しく仕事をしています。


 それではまた次回!

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