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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー


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第五十三話 装備の話

 ワイルドオーガの依頼もひと段落。


 久しぶりの食事と雑談です。


 ……たぶん平和な回です。

 ギルドから出たユウトたちは。


 そのまま街を歩いていた。



「腹減ったっす」


「さっきも聞いたよ」


 シアはずっと言っている。


「主は減ってないんすか?」


「減ってるっちゃ減ってるが」


「ならご飯っす!」


 欲求に正直だった。


 だが。


 反論はできない。



「そうね」


 シエルも頷いた。


 珍しく意見が一致している。


「じゃあ飯にするか」


 反対する意味はない。


 こうして三人は食堂へ向かう。


 昼時ということもあり。


 店内は賑わっていた。


 料理を注文し。


 しばらく待つ。


 その時だった。



「そういえば」


 シエルがユウトを見る。


「何だ?」


「あなた武器は?」


「・・・武器?」


 考える。


 そして。


「持ってないな」



 沈黙。



 シエル。シア。二人とも固まっていた。


「え?」


「え?」


 なぜ驚く。


「今気付いたっす」


「私も今気付いたわ」


 何故だ。


「いや、でも今まで普通に戦ってたし」


「全部素手だったわよね」


「言われてみればそうっすね」


 確かに言われてみればそうだった。


 言われるまで気付かなかった。


「主」


「何だ」


「野生動物っすか?」


「失礼だな」


 否定できないのが辛い。


 その時。


 料理が運ばれてきた。


 シアの目が輝く。


「肉っす!」


 話が終わった。完全に終わった。


 シアは肉へ突撃している。


 平和だった。


 しばらくして。


「でも」


 シエルが口を開く。


「武器はあった方がいいと思うわ」


「そうか?」


「そうっす!あーしでも短剣は持ってるんすよ!」


 珍しく二人が一致する。


「例えば?」


「まぁ王道で行けば剣よね」


「却下」


 即答だった。


「ずいぶん早いわね」


「なんか違うんだよなぁ」


 自分でも理由は分からない。


 だが違う。


「槍は?」


「違う」


「斧は?」


「違う」


「主はわがままっす」


 理不尽だった。


 その時。


 補佐機構が反応する。



 《推奨装備を検索》



「ん?」


 嫌な予感がした。


 そして。


 表示される。



 《推奨:籠手系》



「籠手?」


「何か言った?」


「いや」


 ユウトは少し考える。


 拳を守る装備。


 殴れる。


 蹴れる。


 今まで通り戦える。


「……悪くないかも」


 初めて。


 少しだけ興味が湧いた。



 その瞬間。


 店の外を黒いローブ姿の人物が通り過ぎた。


 ほんの一瞬ユウトの魔力感知が反応する。


「っ?」


 視線を向ける。


 だが。


 もう姿はなかった。

 第五十三話をお読みいただきありがとうございました!


 ユウトに武器がないことが判明しました。


 本人も今気付きました。


 それではまた次回!

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