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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー
第三章 魔族大陸

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第二百九十三話 故郷の異変

ベルグラードから逃げてきた人々を連れ、アルヴェインへ戻るユウトたち。


そしてギルドには――


同じベルグラードを故郷に持つミレアが待っていた。

「……見えた!」


「アルヴェインっす!」


 街道の先に、見慣れ始めたアルヴェインの街並みが見えてきた。


 高い城壁に囲まれた大きな街。


 門の周辺には多くの人や馬車が行き交い、遠くからでもその賑わいが伝わってくる。


「ようやく帰ってきたな!」


 ユウトが嬉しそうに声を上げる。


「商隊も無事だったし、これで依頼達成ね」


 シエルも安堵したように微笑んだ。


「今回はちゃんと捜索した!」


「ちゃんと護衛もしたっす!」


 二人が得意げに胸を張る。


 しかし、その様子を見たリトは呆れたように肩をすくめた。


「……当たり前のことを誇らしげに言うなよ」


「リト! 最近あーしたちに厳しくないっすか!?」


「成長してほしいからな」


「……お母さん!?」


「誰がお母さんだ!!」


 ユウトの言葉に、リトが思わず声を荒らげた。


「ガッハッハ! アニキ、俺はお前の母親になった覚えはねぇぞ!」


「いや、今の完全にお母さんだったじゃん!」


「だったら、もう少し言うこと聞くんだな!」


「やっぱりお母さんじゃん!」


 そんな二人のやり取りを見て、シエルが小さく笑う。


 いつもと変わらない光景だった。


 しかし、ユウトはふと笑みを収め、後方を振り返った。


 数台の馬車が、一定の間隔を保ちながら街道を進んでいる。


 そのうちの一台には、ベルグラードから逃げてきた人間族の者たちが乗っていた。


「…………」


「……主?」


 シアがユウトの顔を覗き込む。


「また難しい顔してるっす」


「……そう?」


「してるっす!」


「別に、そんな難しいこと考えてたわけじゃないよ」


 ユウトは苦笑した。


 ただ、気になっていることがあった。


 ベルグラードでは、以前から人間族への差別が根強く残っている。


 同じ仕事をしても報酬が低く、住む場所も制限され、店によっては入口さえ分けられているという。


 それだけでも十分に理不尽な話だ。


 しかし、彼らはこうも言っていた。


 以前は、それでもどうにか暮らしていけた、と。


(……だったら、何が変わったんだ?)


 一か月以上もかけて故郷を離れ、行き先も決めずに旅を続ける。


 しかも、幼い子供まで連れて。


 そこまでの決断をするには、何か大きな理由があったはずだ。


「……まずはギルドね」


 シエルが声を掛ける。


「……うん!」


 ユウトは頷き、再び前を向いた。


 事情を聞くのは、彼らが安全な場所へ着いてからでいい。


 今はまず、商隊を無事に送り届けることが先だった。


 ◇


「……おかえりなさい」


「ただいま!」


「ただいまっす!」


 アルヴェインの冒険者ギルド。


 商隊の帰還を確認したユウトたちは、いつもの受付カウンターへ向かっていた。


 そこでは、ミレアが普段どおりの穏やかな笑顔で四人を迎えてくれた。


「皆さん、商隊は発見できましたか?」


「もちろん!」


「無事だったっす!」


「……少し魔物に襲われてたけどな」


 リトの言葉に、ミレアの表情が僅かに変わる。


「……魔物ですか?」


「ええ。でも、私たちが到着した時には、まだ大きな被害は出ていなかったわ」


 シエルが説明する。


「幸い、怪我人もいないし、商隊の荷物も無事よ」


「……そうですか」


 ミレアは安心したように息を吐いた。


「それは何よりです。皆さん、お疲れ様でした」


「おう!」


「今回も依頼達成っす!」


 ユウトとシアが嬉しそうに笑う。


 しかし、ミレアにはまだ確認しておきたいことがあるようだった。


「ところで、商隊が到着予定日を過ぎてしまった理由は分かりましたか?」


「……それなんだけどさ」


 ユウトは一度、ギルドの入口へ視線を向けた。


 ちょうどその時、扉が開き、商隊の代表者が姿を現した。


 そして、その後ろには――。


「…………?」


 ミレアが首を傾げた。


 商人の男に続いて、数人の人間族が入ってきたのだ。


 男女数人に、まだ幼い子供。


 全員が疲れ切った表情をしており、服もひどく汚れている。


「……こちらの方々は?」


 ミレアが不思議そうに尋ねた。


「商隊が途中で助けた人たちなんだ」


 ユウトが答える。


「保護した、と言った方が正しいかもしれません」


 シエルが補足した。


「……保護?」


「うん。街道から離れた場所で倒れそうになってたところを、商人さんたちが見つけたんだって」


 ユウトは人間族の者たちへ視線を向けた。


「一か月以上も旅してきたらしいんだ」


「……一か月以上?」


 ミレアが驚いたように目を見開く。


「それは……随分と長い旅ですね」


「それでさ、この人たち――」


 ユウトはそこで一度言葉を止めた。


 これから伝える名前に、ミレアがどのような反応をするのか。


 それが少し気になったのだ。


「……ベルグラードから来たんだ」


「…………え?」


 ミレアの表情が止まった。


「……ベルグラード?」


「うん」


「……私の……?」


「故郷だよ」


「…………」


 ミレアはゆっくりと人間族の者たちへ視線を向けた。


 汚れた服。


 僅かな荷物。


 疲れ切った顔。


 そして、女性の服を掴みながら、不安そうに周囲を見回している小さな子供。


 その姿を見たミレアの表情が、僅かに曇る。


「……ベルグラードから、ここまで?」


「そうなんだ」


 ユウトは小さく頷いた。


「……逃げてきたんだって」


「――っ!」


 ミレアの目が見開かれた。


「……逃げて……?」


「うん」


「…………」


 しばらく、ミレアは何も言わなかった。


 ただ、目の前にいる人間族の者たちを見つめていた。


 やがて何かを決意したように頷くと、受付カウンターから出てきた。


「……少し、お話を聞かせていただいてもよろしいでしょうか?」


「……え?」


 人間族の男が戸惑ったように顔を上げる。


 ミレアは少しだけ表情を和らげた。


「突然申し訳ありません。実は、私もベルグラードの出身なんです」


「……あなたが?」


「はい」


 男は改めてミレアを見つめた。


「……鬼人族の方、ですか」


「ええ。今はこのギルドで受付の仕事をしています」


「…………」


 男は少し考えるように視線を落とした。


 ミレアは急かすことなく、その返事を待っている。


「無理にとは言いません。ただ、もしお話しいただけるのでしたら、故郷で何が起きているのか教えていただけませんか?」


「…………」


「私があの土地を離れてから、随分と時間が経っています。今のベルグラードがどうなっているのか、私も知りたいんです」


 ミレアの声には、いつもとは違う真剣さがあった。


 男は隣にいる女性へ目を向ける。


 女性は子供を抱き寄せたまま、小さく頷いた。


 それを確認すると、男はゆっくりと顔を上げた。


「……いえ」


 一度、言葉を区切る。


「お話しします」


 ミレアは静かに頷いた。


「……ありがとうございます」


 ◇


 ギルドの一室。


 普段は打ち合わせなどに使われている部屋に、ユウトたち四人とミレア、そしてベルグラードから逃げてきた人間族の者たちが集まっていた。


 商隊の代表者からも事情を確認し、今回の捜索依頼については必要な報告を済ませている。


 今は、落ち着いた場所で話を聞くために、ミレアが部屋を用意してくれたのだった。


「……まず、確認させてください」


 ミレアが静かに口を開いた。


「ベルグラードを出たのは、一か月以上前なんですね?」


「はい」


 男が頷く。


「理由は……やはり、人間族への扱いでしょうか?」


「…………」


 男は僅かに視線を落とした。


「……はい」


 短い返事だった。


「以前から、俺たち人間族への扱いが良くなかったのは事実です」


「……それは私も知っています」


 ミレアの声が僅かに低くなった。


「私が暮らしていた頃から、そうでしたから」


「そうなんですか……」


 男は少し驚いたように顔を上げた。


「ええ。人間族の方々が不当な扱いを受けていることは、私も何度も見てきました」


 ミレアはそこで言葉を切った。


 故郷で過ごした日々を思い出しているのか、その表情はどこか複雑だった。


「ですが……」


 男が口を開く。


「最近は、以前よりもずっと酷くなったんです」


「……どのように?」


 ミレアが尋ねる。


「まず、人間族への監視が増えました」


「……監視?」


「はい。人間族同士が少し集まって話をしているだけで、何を話していたのか聞かれるようになったんです」


「…………」


「仕事帰りに知り合いと立ち話をしていても、妙な集まりをしていたんじゃないかと疑われることがあります」


 男は苦々しい表情で続けた。


「ただ話していただけだと言っても、なかなか信じてもらえませんでした」


「……そんな」


 ミレアが眉を寄せる。


「私がいた頃は、そこまで厳しくありませんでした」


「……やっぱり?」


 ユウトが尋ねた。


「ええ」


 ミレアが頷く。


「もちろん、当時から人間族への差別はありました。ですが、ただ集まって話をしているだけで監視されるようなことは……」


「……ありませんでした」


 男が静かに言葉を継いだ。


「少なくとも、少し前までは」


「…………」


「それに、仕事もさらに減りました」


 男の話は続いた。


「以前から賃金に差はありましたが、最近では人間族を雇わなくなった店や工房も増えています」


「……どうして?」


 シアが不思議そうに尋ねる。


「人間族を雇っていると、余計な疑いを掛けられることがあるらしいんです。面倒に巻き込まれたくないという理由で、雇うのをやめてしまうところもあって……」


「…………」


 ユウトは黙って話を聞いていた。


 元々低かった賃金に加え、働く場所まで失われつつある。


 それでは、生活が苦しくなる一方だ。


「……そのうえ、監視まで厳しくなったと」


 シエルが確認する。


「……はい」


「でも、どうして急にそんなことになったの?」


「…………」


 その質問に、男は口を閉じた。


 何かを言いにくそうに、膝の上で手を握り締めている。


 ユウトはその様子を見つめた。


 単に差別が酷くなったというだけではなさそうだった。


 何か、きっかけになる出来事があったのだろう。


「……何か理由があるんだね?」


 シエルが静かに問い掛ける。


「……はい」


 男は小さく頷いた。


「ただ、俺たちも詳しいことまでは分からないんです」


「……分かる範囲で構いません」


 ミレアが答えた。


「……噂があるんです」


「……噂?」


 ユウトが聞き返す。


「人間族の一部が、密かに集まっているらしいんです」


「……集まってる?」


「はい」


「……何のために?」


 男は少し考えてから答えた。


「最初は、今の扱いをどうにかしてほしいと訴えるためだったそうです」


「……待遇の改善を求めたってこと?」


「そうです」


 男は頷いた。


「同じ仕事をしているのだから、同じだけの報酬がほしい。人間族というだけで住む場所を制限しないでほしい。そうしたことを訴えていたと聞いています」


「……それなら、別におかしなことじゃないよな?」


 ユウトが呟いた。


「ええ。少なくとも、話し合いを求めること自体に問題はないはずよ」


 シエルも頷く。


 しかし、男の表情は晴れなかった。


「……でも、聞いてもらえなかったんです」


「…………」


「何度訴えても、何も変わらない。それどころか、集まって話をしていること自体を疑われるようになって……」


 男は膝の上で拳を握り締めた。


「それで、一部の人たちが言い始めたそうなんです」


「……何を?」


 リトが尋ねる。


 男はゆっくりと顔を上げた。


「……もう、話し合いでは何も変わらない、と」


「…………」


 部屋の空気が重くなった。


 先ほどまで静かに話を聞いていたリトも、表情を険しくする。


「……まさか」


 一度、言葉を止める。


「……戦うつもりなのか?」


「……分かりません」


 男は首を横に振った。


「俺たちは、その人たちと直接関わっていたわけではありませんから」


「……じゃあ、詳しくは知らないんだな?」


「はい。ただ……」


「……ただ?」


「……武器を集めているという噂がありました」


「…………!」


 ユウトの表情から笑みが消えた。


「……武器?」


「はい。ですが、あくまで噂です。本当に集めているのか、何のために集めているのかまでは分かりません」


 男は念を押すように続けた。


「俺自身、実際に武器を集めているところを見たわけではないんです」


「……なるほどな」


 ユウトは腕を組んだ。


 待遇の改善を求めていた人間族の一部が、話し合いを諦め始めた。


 そして、武器を集めているという噂が広がっている。


 その噂が本当なのかどうかは、まだ分からない。


 しかし、それを警戒する者が出てきても不思議ではなかった。


「……だから監視が厳しくなったのかもしれないわね」


 シエルが呟いた。


「人間族が何かを企んでいるのではないかと疑われて……」


「……おそらく」


 男が頷く。


「ですが、そのせいで俺たちのように何もしていない者まで疑われるようになりました」


「…………」


「人間族同士で集まることさえ怖くなったんです。仕事も減って、暮らしも苦しくなって……」


 男はそこで言葉を詰まらせた。


 隣に座っていた女性が、そっと子供の肩を抱き寄せる。


 ユウトはその様子を見ながら、小さく息を吐いた。


「……それってさ」


 男が顔を上げる。


「……なんか、悪循環じゃない?」


「……悪循環?」


「うん」


 ユウトは考えを整理するように、ゆっくりと話し始めた。


「最初は、ただ人間族の扱いを良くしてほしいって言ってただけなんだろ?」


「……はい」


「でも、それを聞いてもらえなかった」


「……そうです」


「それで、もう話し合いじゃ駄目だって考える人が出てきた」


 男が小さく頷く。


「……その通りです」


「もし本当に武器を集めてる人がいるなら、それを警戒するのは分かるよ。でも、だからって人間族全員を疑うのは違うだろ?」


「……ええ」


 シエルが静かに答えた。


「疑われる側も、不満が溜まる一方でしょうね」


「だよな」


 ユウトは腕を組んだまま、視線を落とす。


 待遇の改善を求める。


 聞き入れられない。


 一部の者が、力に訴えることを考え始める。


 それを警戒し、人間族全体への監視が強まる。


 そして、さらに不満が大きくなる。


 どこかで流れを変えなければ、状況は悪くなる一方だろう。


「……それで、逃げてきたの?」


 ユウトが尋ねた。


「……はい」


 男は静かに頷いた。


「このままでは、いつか何かが起きると思ったんです」


「…………」


「俺たちには、戦うつもりなんてありません。ただ、家族と静かに暮らしていたかっただけなんです」


 男は隣に座る女性と子供へ視線を向けた。


「ですが、最近ではそれすら難しくなってしまいました」


「…………」


「もし本当に争いが始まったら……この子まで巻き込まれてしまうかもしれない」


 女性が子供を強く抱き寄せた。


 子供は何も言わず、母親の服を握り締めている。


「……だから、ベルグラードを出ました」


 男の声は小さかった。


「住んでいた家も、仕事も、すべて置いてきました。でも……それでも、この子だけは守りたかったんです」


「…………」


 ユウトは何も言えなかった。


 故郷を捨て、行き先も決めずに旅を続ける。


 それがどれほど大きな決断だったのか。


 目の前の家族を見れば、想像するのは難しくなかった。


「……そっか」


 ユウトは小さく頷いた。


 それ以上、無理に言葉を掛けることはしなかった。


 ◇


「……ミレアさん?」


 しばらくして、ユウトが声を掛けた。


「…………」


 ミレアは先ほどから黙り込んでいた。


 普段なら、相手の話を聞きながら適切な言葉を返してくれる彼女が、今は何かを考え込んでいるようだった。


「……どうしたの?」


「……考えていました」


 ミレアはゆっくりと顔を上げた。


「……何を?」


「ベルグラードのことです」


 その声は、いつもよりも静かだった。


「私が故郷を離れてから、随分と時間が経ちました」


「……うん」


「差別が残っていることは知っていました。ですが、まさかそこまで状況が悪くなっているとは……」


 ミレアは視線を落とした。


 人間族への差別。


 仕事の制限。


 監視の強化。


 そして、武器を集めているという噂。


 いずれも、彼女が故郷で暮らしていた頃にはなかった変化を含んでいる。


「……ミレアさん」


 シエルが静かに声を掛けた。


「……はい」


「もし、その噂が本当だったら……どうなると思う?」


「…………」


 ミレアはすぐには答えなかった。


 しばらく考えた後、ゆっくりと口を開く。


「……このままでは、本当に争いが起きるかもしれません」


「……やっぱり、そうなるよな」


 ユウトも表情を引き締めた。


「ええ」


 ミレアは小さく頷いた。


「人間族の一部が本当に武器を集めているのだとしたら、話し合いでは解決できないと考えている可能性があります」


「…………」


「ですが、ベルグラードには様々な種族が暮らしています。もし武力による衝突が起きれば、人間族だけでなく、他の種族の人々も巻き込まれることになるでしょう」


 ミレアの表情が険しくなる。


「……しかも、長年の不満が積み重なっているのだとしたら、簡単には収まらないかもしれません」


「……それって」


 ユウトが呟いた。


「……かなりまずくない?」


「……ええ」


 ミレアは静かに答えた。


 そして、ゆっくりと顔を上げる。


「もし、このまま何も変わらなければ――」


 僅かな沈黙が流れた。


 部屋にいる全員が、ミレアの次の言葉を待っていた。


「……ベルグラードで、大勢の人が死ぬことになるかもしれません」


「…………」


 その言葉に、誰もすぐには答えられなかった。


 武器を集めているという噂が、事実なのかは分からない。


 そもそも、どれほどの人間族が待遇の改善を求めているのかさえ、まだ明らかになっていない。


 しかし、長年続いてきた差別と、それに対する不満が積み重なっていることだけは確かだった。


 そして、その歪みが今、何かをきっかけに大きくなろうとしている。


「…………」


 ユウトは静かに腕を組んだ。


 これまで、目の前に現れた敵を倒すことで解決できた問題は多かった。


 しかし、今回の話は違う。


 誰か一人を倒せば、すべてが解決するようなものではない。


 そこには、長い時間をかけて積み重なってきた人々の考え方や、それぞれの立場がある。


(……厄介な話だな)


 ユウトは小さく息を吐いた。


 そして、もう一度ミレアへ視線を向ける。


 普段は穏やかな笑顔を浮かべている彼女が、今は自分の故郷を案じている。


 その姿を見て、ユウトは改めて思った。


 ベルグラード。


 数日前までは、名前しか知らなかった場所。


 しかし、そこでは今、確かに何かが起きようとしている。


 そして、その影響はすでに、目の前にいる家族のような人々を故郷から追い出すところまで広がっていた。


 果たして、この先どうなってしまうのか。今はまだ、その答えを知る者はいなかった。

第293話をお読みいただき、ありがとうございます!


ベルグラードから逃げてきた人々と対面したミレア。


彼らの話から明らかになったのは、ミレアが暮らしていた頃よりも人間族への扱いが悪化しているという現状でした。


そして、その裏で囁かれている――人間族が武器を集めているという噂。


人間族への締め付けと、それに反発する人々。


このままでは、本当に争いが起きてしまうのか。


故郷の異変を知ったミレア。


そしてユウトたちは――。


次回もよろしくお願いします!


「面白い!」「続きが気になる!」と思っていただけましたら、ブックマークや評価で応援していただけると、とても励みになります!


それでは、また次回お会いしましょう!

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