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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー


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第二十八話 帰る場所

第二十八話です!


ついに明らかになった行方不明事件の真相。


ゴブリンたちが街の近くへ現れた理由。

そして、その原因となった災厄の正体とは――。


今回で事件は一つの決着を迎えます。

「……はい?」


 ゴブリンの長は固まっていた。


 無理もない。



「いや、俺も詳しくは分からないんだけどさ」


 ユウトは頭を掻く。


「終焉竜王らしいんだよ」


「まだ幼体だけどね」


 すかさずシエルが補足した


「それは言わなくてよくない……」


「幼体よ」


 シエルは即答した。


 長が天を仰ぐ。


「終わった……」


「そこまで?」


 ユウトは少し傷付いた。


「終焉竜……災厄」


「世界の終わり」


「生きる者の敵」


 長は震えながら言う。


「いやいや待て待て!」


 ユウトは慌てて手を振った。


「そんな大層なことしないから!というか出来ないから!」


「本当?」


「本当!」


 長は疑っていた。


 だが。


 目の前の青年を見ていると。


 どうしても伝承の終焉竜と結び付かない。


「弱そう」


「殴っていい?」


 初対面で言われた。


 シエルが吹き出しそうになっている。


「今笑ったよな?」


「気のせいじゃない?」


「絶対笑った!」



 長は恐る恐る尋ねる。


「怒らない?」


「何が?」


「我ら、住処追われた原因」


 ユウトは少し考えた。


 そして。


「まぁ申し訳ないとは思う」


 長が固まる。


「でも俺も知らなかったし」


「……それもそう」


 妙に納得された。


 ユウトは椅子から立ち上がる。


「とりあえずさ」


「はい」


「人質は解放しよう」


 長は静かに頷いた。


「元々……そのつもり」


「なら話は早い」


 そして。


 ユウトは少し考えてから続ける。


「あと元の住処に戻れよ」


 長が驚く。


「戻れる?」


「たぶん」


 ユウトは苦笑した。


「だってその災厄、もうあそこにいないし」


 長は目を丸くする。


 確かにそうだった。


 災厄そのものが今この瞬間目の前にいる。



「終焉竜様」


「だから様はいらないって」


「我らを従えないか?」


「いらない」


 ユウトは即答した。


「え?」


 長が固まる。


「いや、だって面倒だし」


 再び沈黙。


 長は人生で初めて見るタイプの終焉竜だった。


「でしょうね」


 シエルも小さく頷く。


 なぜか納得されていた。



「とにかく」


 ユウトは扉へ向かう。


「人は返す」


「うん」


「住処へ戻る」


「うん」


「それで終わりだな」


 長はしばらく考え。


 そして深く頭を下げた。


「感謝する」


 ユウトは軽く手を振る。


「気にすんな。元々俺のせいみたいなんだし」


 こうして。


 行方不明事件は思いもよらない形で解決へ向かうのだった。

第二十八話を読んでいただきありがとうございました!


ゴブリンたちの事情も判明し、行方不明事件はようやく解決へ向かうことになりました。


それにしても、伝承では「世界の終わり」と恐れられている終焉竜王。


その幼体は、


「面倒だから従者はいらない」


と言い放つような性格だったようです。


きっと歴代でもかなり珍しい終焉竜王なのではないでしょうか。


次回は街への帰還。


受付嬢やギルドがどんな反応を見せるのか、お楽しみに!


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