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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー


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第二十四話 残された痕跡

第二十四話です!


森の奥へと進むユウトたち。


少しずつ見つかる痕跡。

そして深まる違和感。


行方不明事件の真相は、思っていたより単純ではないのかもしれません。

 足跡を追い始めてからしばらく。


 ユウトたちは森の奥へ進んでいた。


 足跡は一つではない。


 あちらにも。


 こちらにも。


 同じような足跡が残されている。


「思ったより多いな」


「群れでしょうね」


 シエルが周囲を見渡す。


「ゴブリンって群れるのか?」


「群れるわ」


「へぇ」


 また一つ賢くなった。



 足跡を追い続ける。


 すると。


 ユウトの足が止まった。


「なんだこれ」


 草むらの奥。


 壊れた木箱が転がっていた。


 近付いてみる。


「荷物?」


「みたいね」


 木箱には大きな爪痕が残っていた。


 周囲には散乱した袋や道具。


 かなり慌てて逃げたように見える。



「解析」


《木製運搬箱》


《破損から約七日》


「珍しく仕事したな」


《肯定》


「褒めてない」


 補佐機構は相変わらずだった。



 さらに周辺を調べる。


 すると。


 シエルが地面から何かを拾い上げた。


「これ」


「ん?」


 小さな金属製の札だった。


 傷だらけになっている。


「なんだ?」


「冒険者証ね」


 ユウトは受け取る。


 確かにギルドで見たものと似ていた。


 名前までは読めない。


 だが。


「本当にいたんだな」


 行方不明者。


 その存在が急に現実味を帯びた。



 森の奥から風が吹く。


 どこか嫌な匂いがした。


「血か?」


「少しだけ」


 シエルが頷く。


 ユウトの表情も真剣になる。



 だが。


 そこでふと違和感を覚えた。


「なぁ」


「何?」


「おかしくないか?」


 シエルが首を傾げる。


「何が?」


「もしゴブリンが襲ったならさ」


 ユウトは周囲を見る。


「もっと血とかあってもよくないか?」


 荷物は壊れている。


 争った形跡もある。


 だが。


 死体がない。


 血痕もほとんどない。



 シエルも周囲を見渡した。


「言われてみれば」


「だろ?」


「普通ならもっと痕跡が残る」


 ユウトは腕を組む。


 考える。


 そして。


「もしかして」


「ええ」


 シエルも同じ結論に辿り着いたらしい。



「生きてる?」


「かもしれない」


 その言葉に。


 森の空気が少しだけ変わった気がした。


 行方不明者は既に死んでいる。


 そう思っていた。


 だが。


 もし生きているのなら。



《前方に複数の反応を確認》


 補佐機構の声が響く。


 ユウトとシエルが同時に顔を上げる。


《距離約三百メートル》


「人か?」


《判別不能》


 ユウトはシエルを見る。


 シエルも頷いた。


 そして二人は。


 反応のある方向へ静かに走り出した。

第二十四話を読んでいただきありがとうございました!


今回は調査回でした。


壊れた荷物。

残された冒険者証。

そして不自然なほど少ない痕跡。


ゴブリンの存在が見え始めましたが、どうやら単純な討伐依頼ではなさそうです。


そして補佐機構が珍しく少しだけ仕事をしました。


本当に少しだけですが。


次回はいよいよ反応の正体へ迫ります!


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