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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー


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第二十二話 行くなと言われるほど

第二十二話です!


気になったら止まれない。


そんなユウトは、周囲の心配をよそに行方不明事件の調査へ向かいます。


今回はいよいよ問題の森へ――。

 翌朝。


 ユウトは迷うことなくギルドへ向かっていた。


「行くのね」


 隣を歩くシエルが言う。


「そりゃぁもちろん!」


「知ってた」


 即答だった。


 もはや隠す気もない。



 ギルドへ入る。


 受付嬢はこちらを見るなり頭を抱えた。


「やっぱり来ましたね……」


「失礼だな」


「行く気ですよね?」


「ちょっと気になるだけだって」


「その顔は絶対行く人の顔です」


 どんな顔だ。


 ユウトは少し傷付いた。



「受注停止中なんですよ?」


「知ってる」


「危険なんですよ?」


「知ってる」


「戻ってきてない人がいるんですよ?」


「知ってる」


 受付嬢は大きくため息をついた。


「どうして行こうとするんですか……」


 その問いに。


 ユウトは少し考えた。


「気になるから?」


 受付嬢は天を仰いだ。



 結局。


 正式な依頼ではなく、個人の判断で向かうことになった。


「本当に無理はしないでください」


「分かってる」


「絶対分かってないですよね?」


「信頼ないな俺」


「ありません」


 即答だった。


 ちょっと傷付いた。



 街を出る。


 森へ続く道を歩きながら、ユウトは伸びをした。


「冒険って感じだな」


「そうね」


「反応薄くない?」


「いつも通りでしょ?」


 それもそうだった。



 しばらく歩いた頃。


 シエルがふと思い出したように言った。


「そういえば」


「ん?」


「あなた、角と尻尾をずいぶん上手く隠せるようになったわね」


 ユウトが止まる。


「え?」


「最初はもっと目立ってたけど」


「マジで?」


「マジ」


 初耳だった。


「なんで教えてくれなかったんだよ」


「聞かれなかったもの」


 どこかで聞いたような返答だった。


「お前もかよ!」


 思わず叫ぶ。


 補佐機構と同じ回答だった。



「でも今はほとんど分からないわ」


「そうなのか」


「ええ」


 シエルは少しだけユウトを見る。


「人化が安定してきてるんでしょうね」


「へぇ」


 よく分からないが、悪いことではなさそうだった。


「嬉しい?」


「まぁな」


 その瞬間。


 マントの中で何かが揺れた。


「尻尾」


「え?」


「揺れてる」


 ユウトが固まる。


 慌てて後ろを見る。


「うそだろ……これじゃまるで犬みたいじゃん」


「まだ完全じゃないみたいね」


 シエルは少しだけ笑った。


 本当に少しだけだった。



 昼過ぎ。


 二人は問題の森へ辿り着いていた。


 見た目は普通の森だ。


 木々が並び。


 鳥の鳴き声も聞こえる。


「平和そうだけどな」


「そうね」


 だが。


 シエルの表情は少し真剣だった。


「でも静かすぎる」


「静か?」


 言われてみれば。


 鳥の声は聞こえる。


 風の音もする。


 だが何かが足りない。


 そんな違和感があった。



《周辺環境を解析中》


 久しぶりに補佐機構が仕事をしていた。


《通常生態系との誤差を確認》


「誤差?」


《原因不明》


「お前も分からないのかよ」


《肯定》


 役に立つのか立たないのか分からない。


 だが。


 どうやら本当に何かがおかしいらしい。


 ユウトは森の奥を見つめた。


 好奇心が刺激される。


 そして。


 そのまま一歩を踏み出した。

第二十二話を読んでいただきありがとうございました!


受付嬢の心配もむなしく、ユウトは問題の森へ向かうことになりました。


そして判明した新事実。


どうやらユウトの人化は少しずつ安定してきているようです。


……尻尾はまだ正直みたいですが。


次回からはいよいよ森の調査開始!

少しずつ行方不明事件の真相へ近付いていきます。


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