第二百八話 闇の出所
皇帝を蝕む黒い霧。
その発生源は……
謎の核心へと近づくユウトたち。
それでは、第208話をお楽しみください!
皇帝が運ばれた後、執務室には重苦しい静寂だけが残っていた。
近衛騎士たちは誰一人として口を開かない。
目の前で起きた出来事が、まだ受け入れられずにいた。
「……説明していただけますか」
一人の壮年の騎士が前へ出る。
他の近衛騎士よりも豪華な鎧を纏ったその男は、真っ直ぐユウトたちを見据えた。
「私は近衛騎士団長、ガレスです」
「陛下の身に、一体何が起きているのです?」
ユウトは小さく息を吐く。
「……正直、俺たちにも全部は分からないんだ」
「ただ一つだけ言えるのは、陛下は何者かに精神を侵されているってことくらいだ」
ガレスは拳を強く握った。
「やはり……」
「心当たりがあるのか?」
「ここ数日ほど前から、陛下は毎夜のように王城の地下へ向かわれていました」
「地下?」
「はい」
「初代皇帝の時代より封鎖されている区画です。我々近衛騎士ですら立ち入ることは許されておりません」
ユウトたちは顔を見合わせる。
胸騒ぎがした。
◇
《解析を継続します》
《未知魔力反応を追跡中》
《発生源を検索しています》
◇
補佐機構の文字が浮かび上がる。
数秒後――。
◇
《発生源を特定》
《王城地下深部》
《一致率 91.3%》
◇
「ビンゴ!とにかく怪しいのは地下だ」
ユウトは静かに呟いた。
「黒い霧の発生源はそこにある」
シエルが小さく頷く。
「……行くしかないわね」
リトは肩を鳴らした。
「やっと敵の尻尾が見えてきたな!」
シアは拳を握る。
「今度こそ捕まえるっす!」
「油断はするなよ」
ユウトは補佐機構の表示を見つめたまま言う。
「嫌な予感しかしない……」
その場にいた全員が静かに頷いた。
黒い霧の正体。
皇帝を操る存在。
その全てが王城の地下に眠っている。
ユウトたちは準備を整えると、地下へと続く古びた階段へ足を踏み入れた。
そこには、まだ誰も知らない闇が待ち受けていた――。
第208話を読んでいただきありがとうございます!
ついに舞台は王城地下へ。
古代文明の遺跡、未知の魔力、そして隠された真実――ここから物語が一気に動き始めます!
「面白い!」「続きが気になる!」と思っていただけましたら、ブックマークや高評価で応援していただけると、とても励みになります!
それでは、また次回お会いしましょう!




