第二百一話 帝国図書館
いつもお読みいただきありがとうございます!
王城で束の間の休息を終えたユウトたち。
いよいよ帝国を訪れた本来の目的――古代文字の調査が始まります。
この図書館で、彼らはどんな発見をするのでしょうか。
それでは、第201話をお楽しみください!
翌朝――。
「ふわぁぁぁ……」
ユウトは大きく伸びをしながらベッドから起き上がった。
「昨日はよく眠れたなぁ」
「主ぃ……あと五分っす……」
シアは布団に顔を埋めたまま動こうとしない。
「お前は昨日あれだけ寝転がってたろ」
リトが呆れたように声を掛ける。
「ベッドが良すぎるのが悪いんす……」
「良くても悪くてもいつも起きねぇだろうが……」
そんなやり取りを見ながら、シエルが小さく笑う。
「朝食の時間よ。ルシアンを待たせるわけにはいかないでしょう?」
「うぅ……」
シアは名残惜しそうにベッドへ頬ずりしてから、ようやく立ち上がった。
◇
朝食を終えると、ルシアンが嬉しそうにやって来た。
「みんな、お待たせ!今日は図書館だよ!」
「待ってました!」
ユウトは勢いよく立ち上がる。
「俺たちが帝国まで来た目的だからな」
「きっと気になる本がたくさんあるっす!」
シアも目を輝かせていた。
「ふふっ、それじゃあ案内するね」
ルシアンに連れられ、一行は王城の奥へと歩いていく。
しばらく進むと、一際大きな建物が姿を現した。
「…………」
「…………」
ユウトとシアの口が同時に開く。
「でかっ!」
「でかいっす!」
目の前に広がるのは、まるで宮殿のような巨大な建築物。
白い石造りの外壁には繊細な装飾が施され、高くそびえる塔が青空へ伸びている。
「ここが帝国図書館だよ」
ルシアンが誇らしげに微笑む。
「帝国中の本が集まっているんだ」
「帝国中って……」
ユウトは思わず苦笑する。
「全部読むだけで一生終わるだろ」
「二生くらい必要っす!」
シアも真剣な顔で頷いた。
「その前に迷子になりそうだけどな」
リトがぽつりと呟く。
「それは否定できないっす」
そんな会話を交わしながら、中へ足を踏み入れた。
「わぁ……」
思わず息を呑む。
天井まで届く本棚。
無数に並ぶ書架。
紙とインクの香りが静かな空間を包み込み、多くの人々が思い思いに本を手に取っていた。
「これは……すごいな」
ユウトが思わず見惚れていると、一人の女性がゆっくりと歩み寄ってきた。
「ようこそ、帝国図書館へ。」
深緑色のローブを纏った女性は、優雅に一礼する。
「私は当館の司書、エレナと申します」
「陛下より事情は伺っております」
「古代文字についてお調べとのことですね」
「はい!」
ユウトは力強く頷く。
エレナは穏やかに微笑んだ。
「それでは、こちらへどうぞ」
一行は図書館の奥へ案内される。
やがて辿り着いた一角には、古びた書物や石版が数多く保管されていた。
「こちらが古代文字に関する資料です」
ユウトたちは思わず固まる。
「…………」
「…………」
棚一面。
いや、それどころではない。
部屋そのものが古代文字の資料で埋め尽くされていた。
「これ……全部ですか?」
ユウトが恐る恐る尋ねる。
「はい」
エレナはにこやかに頷く。
「現在判明している資料は、すべてこちらにございます」
「…………」
シアは静かに資料の山を見つめ――
「あっ!用事思い出したっす」
「来たばかりの街でそんなもんねぇだろ!」
ユウトが即座にツッコむ。
図書館の一角に、小さな笑い声が広がった。
エレナも口元へ手を当て、くすりと微笑む。
「ご安心ください」
「古代文字は現在も解読が進められておりますが、その多くは未だ意味が判明しておりません」
「私たちも研究を続けておりますので、お力になれることがあれば何でもお申し付けください」
「ありがとうございます」
ユウトは一礼すると、改めて古びた本棚へ目を向けた。
(……ここなら、何かわかるかもしれない。)
そう思いながら、一冊の古い本へ静かに手を伸ばえた。
最後までお読みいただきありがとうございました!
ついに帝国図書館へやってきました!
広大な蔵書を前に、ユウトたちの古代文字調査がいよいよ本格的に始まります。
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それでは、また次回お会いしましょう!




