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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー


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20/66

第二十話 気になる依頼

第二十話です!


冒険者としての生活が少しずつ始まったユウト。


依頼を探すため、今日もギルドへ向かいます。


ですが、どうやら気になる依頼を見つけてしまったようで……?

 翌朝。


 ユウトは見慣れない天井を見上げていた。


「……あ」


 宿だった。


 柔らかいベッドだった。


 最高だった。


「洞窟よりいいな……」


 そう呟いた瞬間。


《進化条件を更新しました》


「そうだった」


 昨夜のことを思い出す。


「なぁ」


《回答可能》


「進化条件ってなんだ?」


《権限不足》


「お前さぁ……」


 思わず頭を抱えた。


「説明する気ある?」


《条件不足》


「会話にならねぇ」


 補佐機構は今日も補佐する気がなかった。



 部屋を出ると。


 既にシエルが待っていた。


「遅い」


「今起きた」


「そんな寝癖つけてれば言われなくても分かるわよ」


 身だしなみくらいはちゃんとしようと、ユウトは心に誓った。



 朝食を済ませた二人はギルドへ向かう。


 依頼を探すためだ。


「今日はどうする?」


「依頼探し以外に何か?」


「だよな」


 生活費が必要である。


 現実は厳しい。



 ギルドへ入ると。


 受付嬢がこちらに気付いた。


「あ、おはようございます」


「おはようございます」


 ユウトも挨拶を返す。


 少しだけ顔見知りになった気がする。


「今日は依頼ですか?」


「その予定です」


「無理はしないでくださいね?」


「大丈夫ですって」


 受付嬢は少し困ったように笑った。


「新人さんほどそう言うんですよ」


「信用ないな俺」


「昨日の成果を見たら余計にです」


 それは確かにそうかもしれない。



 依頼掲示板を眺める。


 薬草採取。


 荷物運搬。


 ホーンウルフ討伐。


「またホーンウルフあるぞ」


「人気だから」


「人気なのかあれ」


 ユウトは少し引いた。


 あまり思い出したくない。


 すると。


 一枚だけ。


 端に外された依頼書が目に入った。


「ん?」


 何気なく手を伸ばそうとする。


 しかし。


「それはダメです」


 受付嬢の声が飛んだ。


 思わず手を引っ込める。


「え?」


「受注停止中なんです」


 珍しく真面目な表情だった。


 ユウトは依頼書を見る。


調査依頼


南西の森にて行方不明者多数


現在受注停止


「行方不明?」


「はい」


 受付嬢は小さく頷いた。


「調査に向かった冒険者も戻っていません」


「へぇ……えっ?」


 ユウトは依頼書を見つめた。


「危険なんですか?」


「分かりません」


「分からない?」


「だから危険なんです」


 その言葉に。


 ユウトは少しだけ興味を持った。



 ギルドを出た帰り道。


「気になるんでしょ?」


 シエルが尋ねる。


「ちょっとな」


「ちょっと?……まぁいいわ」


 どことなくうずうずした顔のユウトに、シエルは呆れたような視線を向ける。


「さぁ」


 シエルは空を見上げた。


「でも」


「ん?」


「あなた、どうせ行くんでしょう?」


 ユウトは少し考える。


 そして。


「……わかっちゃう?」


 正直だった。


 シエルは小さくため息をつく。


「知ってた」


 その声は。


 どこか少しだけ楽しそうだった。

第二十話を読んでいただきありがとうございました!


今回は少しだけ日常回でした。


初めての宿での朝。

顔見知りになりつつある受付嬢。

そして、受注停止となった謎の依頼。


危険だから近付くなと言われるほど、気になってしまうのがユウトという男です。


次回からは少しずつ行方不明事件の話が動き出す予定です!


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