表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
18/70

第十八話 初めての報酬

第十八話です!


初めての依頼を終えたユウト。

討伐の成果を持ってギルドへ戻ります。


本人は普通だと思っていますが、どうやら周囲の評価は違うようで……?

 街へ戻る頃には、空は少し赤く染まり始めていた。


 ユウトはホーンウルフの耳が入った袋を肩に担ぎながら歩いている。


「重い……」


「自分で倒したんでしょう」


「そうだけどさ」


 想像していた冒険者生活はもっと格好良いものだった。


 少なくとも魔物の耳を袋いっぱいに詰めて運ぶ姿ではない。



 ギルドへ戻ると、受付嬢が笑顔で迎えてくれた。


「お帰りなさい。討伐証明はお持ちですか?」


「はい」


 ユウトは袋をカウンターへ置く。


 ドサッ。


 受付嬢が中を見る。


 そして固まった。


「……え?」


 ユウトも固まる。


「え?」


 しばらく沈黙が続いた。


 やがて受付嬢が恐る恐る口を開く。


「これ……全部ホーンウルフの右耳ですか?」


「そうですけど」


 さらに沈黙。


 周囲の冒険者たちもざわつき始めた。


「おい」


「新人じゃなかったか?」


「一人でやったのか?」


 そんな声が聞こえてくる。


 ユウトは訳が分からなかった。


「多かったですか?」


 受付嬢は数えながら答える。


「十二匹ですね」


「へぇ」


「へぇ、ではありません」


 少し呆れた顔だった。


「通常は一匹から三匹程度です」


「え?」


「新人の初依頼ですよね?」


「はい」


 ユウトは隣を見る。


 シエルは知らん顔をしていた。


「いやでも、群れだったし……」


 受付嬢は何とも言えない表情になった。



 しばらくして。


 討伐報酬が支払われた。


 銀貨が机の上に並ぶ。


「おぉ……」


 ユウトの目が輝く。


「これ全部俺の?」


「依頼報酬ですから」


「すげぇ……」


 異世界で初めて自分で稼いだお金だった。


 思わず何度も眺めてしまう。


 そんなユウトを見て、受付嬢は少し笑っていた。



 ギルドを出た帰り道。


「なぁシエル」


「なに」


「結構すごかったみたいだぞ」


「そうね」


 反応は薄い。


「もうちょっと褒めろよ」


「褒めてほしいの?」


「少しくらい」


 すると。


 シエルは少しだけ考えた。


「よく頑張ったんじゃない?」


「おっ」


「初心者にしては」


「おっ」


「あなたが人間だったらね」


「おい」


 台無しだった。



 しばらく歩いた後。


 シエルがふと思い出したように言った。


「そういえば」


「ん?」


「レベルの話」


 ユウトの足が止まる。


「どうした?」


「たぶん、その話は他人にしない方がいいと思う」


「え?」


「頭の中の機械? の話も」


 ユウトは首を傾げた。


「なんで?」


「普通じゃないから」


 シエルは真面目な顔で答える。


「もし知られたら、面倒なことになると思う」


「面倒?」


「研究されたり」


「怖っ!?」


「利用されたり」


「もっと怖っ!?」


 ユウトは思わず身震いした。


「だから気を付けなさい。」


「お、おう……」


 確かに。


 言われてみれば普通ではない。


 終焉竜。


 レベル。


 頭の中の謎の機械(機械ではないと思うけど…)。


 どれも人には話さない方が良さそうだった。


 そんなことを考えながら歩いていると。


 ふと視界の端に依頼掲示板が見えた。


 まだ受けていない依頼がたくさん並んでいる。


 ユウトは少しだけ笑った。


 冒険者生活は、まだ始まったばかりなのだから。

第十八話を読んでいただきありがとうございました!


初めての報酬獲得回でした。


ホーンウルフ十二匹討伐。

ユウト本人は「群れだったし」と思っていますが、どうやら新人冒険者としては普通ではなかったようです。


そしてシエルからの忠告。

レベルや頭の中の声の話は、この世界では決して当たり前ではありません。


少しずつ冒険者らしくなってきたユウトですが、まだまだ知らないことだらけです。


次回もお楽しみいただけると嬉しいです!

ブックマーク・評価・感想も励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ