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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー


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第十七話 俺だけ?

第十七話です!


初めての依頼を終えたユウト。

しかし気になるのは、戦闘後に表示された「レベル」。


どうやら、それは当たり前のものではないようで……?

「……あれ?」


 もしかして。もしかすると。


 レベルが見えるのは――


 自分だけなのか?


 ユウトは固まったままシエルを見る。


「本当に知らないのか?」


「だから何を?」


「レベル」


「知らない」


 即答だった。


 迷いも何もない。


 シエルは本気で意味が分かっていないらしい。


「強さの指標みたいなものだぞ?」


「そんなもの聞いたことない」


「えぇ……」


 ユウトは頭を抱えた。


 すると。


 頭の中で再び声が響く。


《回答可能》


「うおっ!?」


 突然の声に肩が跳ねる。


 シエルが怪訝そうな顔をした。


「また?」


「まただ」


《レベルは継承者専用管理機能です》


「継承者?」


《終焉竜継承個体を確認》


《対象限定機能です》


「つまり?」


《他個体は利用できません》


「俺だけじゃん……」


 思わず呟いた。


 シエルには見えない。


 聞こえない。


 本当に自分だけらしい。



「ところで」


 シエルが転がるホーンウルフを指差した。


「耳は回収しないの?」


「あ」


 完全に忘れていた。



 しばらくして。


 ユウトは人生初の解体作業に挑戦していた。


「うわぁ……」


 思っていたより生々しい。


 冒険者とは意外と大変な仕事らしい。


 シエルは慣れた様子で耳を切り取っていく。


 なぜそんなに慣れているのか。


 聞かない方が良さそうだった。


 そして。


 ふとユウトは思い出す。


「そういえば」


「なに」


「捕食できるんだった」


 シエルが手を止めた。


「食べるの?」


「いや……試しに?」


 ユウトは少し迷った後。


 倒したホーンウルフへ手を伸ばした。


《捕食を確認》


 黒い光がホーンウルフを包む。


 身体がゆっくりと崩れ。


 光となって消えていった。


《解析開始》


「おっ?」


 ユウトは少し期待する。


 スライムの時みたいに何かあるかもしれない。


 だが。


《適性なし》


《能力継承なし》


「え?」


《魔力を微量回収しました》


「終わり?」


《終了しました》


「終わりだった」


 思わず呟く。


 シエルは不思議そうに首を傾げた。


「何を期待してたの?」


「いや、前にスライム食った時は色々あったから……」


 その瞬間。


 補佐機構が反応した。


《過去記録を参照します》


「ん?」


【変異スライム】


《終焉竜の魔力を長期間浴びた個体》


《通常種ではありません》


「え?」


 ユウトは固まった。


《比較対象として不適切です》


「最初に言えよ!!」


《質問されていません》


「うわ腹立つ!!」


 思わず叫ぶ。


 シエルは呆れた顔をしていた。


「さっきから誰と話してるの?」


「頭の中の機械」


「……は?」


 今度はシエルが固まる番だった。



 耳の回収を終えた二人は街への帰路につく。


 袋の中には大量のホーンウルフの耳。


 初依頼としては十分な成果だ。


 だが。


 ユウトはまだ知らない。


 自分が持ち帰ろうとしている成果が。


 新人冒険者としては異常だということを。

第十七話を読んでいただきありがとうございました!


レベルの正体や捕食能力について、少しずつ情報が出てきました。


そして、どうやら最初に出会ったスライムも普通ではなかったようです。


まだまだ謎は多いですが、ユウト本人はそれ以上に「頭の中の機械」に振り回されています。


次回はギルド帰還回!

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