第十四話 初めての依頼
第十四話です!
ユウト、冒険者として初めての依頼を受けます!
冒険者証を受け取りながら、ユウトは思わず笑みを浮かべた。
「冒険者かぁ……」
少し前まで洞窟で暮らしていたとは思えない。
気が付けば人になり。
街へ来て。
冒険者にまでなっていた。
手の中の金属製プレートを眺めながら、ユウトはしみじみと呟く。
「なんか実感ねぇな」
「そう」
シエルの反応は薄い。
「もうちょっと感動しろよ」
「なぜ?」
「いや、冒険者だぞ?」
「ただの仕事じゃない」
「夢がねぇな!?」
◇
ユウトは掲示板の前へ向かった。
大量の依頼書が並んでいる。
薬草採取。
荷物運び。
魔物討伐。
どれも異世界らしくて面白そうだ。
「おぉ……」
思わず見入ってしまう。
すると。
「何を受けるの?」
シエルが隣で尋ねた。
「そうだなぁ」
ユウトは依頼書を眺める。
危険度B。
「無理」
即却下。
危険度C。
「無理」
これも却下。
そして。
ユウトの視線が一枚の依頼書で止まった。
【ホーンウルフ討伐】
「これだ」
シエルが依頼書を見る。
「一番簡単な依頼ね」
「初心者だからな」
「終焉――」
「言うな」
食い気味だった。
シエルが小さく肩を竦める。
「なぜそれを選んだの?」
「ん?」
「もっと難しい依頼もあるのに」
ユウトは依頼書を見ながら答える。
「死にたくないから」
「……」
「俺、自分がどれくらい強いのかまだ分かってないんだぞ?」
人化したばかり。
戦闘経験もほとんどない。
終焉竜と言われても実感がない。
「まずはできそうなことからやる」
それがユウトの結論だった。
すると。
シエルが少しだけ目を細める。
「……なるほど」
「なんだよ」
「意外と考えてるのね」
「いま絶対ディスったよね!?」
◇
依頼を受注すると、受付嬢が説明してくれた。
「討伐証明としてホーンウルフの右耳をお持ちください」
「右耳ね」
「群れで行動することもありますので、お気を付けください」
ユウトは真面目に頷いた。
初依頼だ。
さすがに少し緊張する。
「じゃあ行くか」
「ええ」
シエルも頷く。
二人はギルドを後にした。
街の門を抜け。
ホーンウルフが出没する森へ向かう。
その時のユウトは、まだ知らない。
この依頼が、思っていた以上に自分の常識を壊すことになるなんて。
初依頼受注回でした!
次回はいよいよホーンウルフ討伐へ向かいます。
面白かったらブックマーク・評価いただけると嬉しいです!
そして、明日から1日2話投稿していきます!




