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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー
第二章 広がる世界

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第百三十一話 境界の先

 迷いの山の先に広がる景色とは――。


 ユウト達は白い羽に導かれ、さらに奥へと歩みを進めます。

 迷いの山を進み始めてから、どれほど時間が経っただろうか。


 日はまだ高いはずなのに、森の中は時間の感覚が曖昧になっていた。



「主」


 シアが足を止める。


「どうした?」


「疲れてないっすか?」


 ユウトは少し考え、小さく笑った。


「疲れてる…正直、結構な」


「珍しいっすね」


「でも止まるわけにはいかない」


 白い羽を見つめる。


 光は少しずつ強くなっている。


「シエルが近い気がするんだ」



 二人は再び歩き始めた。


 すると森の様子が少しずつ変わり始める。


 木々は今までよりも太く、高く。


 葉は淡い銀色に輝いていた。


「葉っぱが……」


 シアが一枚手に取る。


 しかし次の瞬間、その葉は光の粒となって消えてしまった。


「消えたっす!」


「魔力でできてるのか……?」


 ユウトは空を見上げる。


 木漏れ日までもが、どこか白く輝いて見えた。


「主」


「今度は何だ?」


「静かじゃなくなったっす」


 耳を澄ます。


 どこからともなく、水の流れる音が聞こえてきた。さらに風が吹く。


 迷いの山へ入ってから初めて感じる風だった。


「変わったな」


「いつ変わったのか全然気づかなかったっす」


 さっきまでとは空気そのものが違う。


 どこか優しく。どこか懐かしい。


 その時白い羽が、今までで一番強く輝く。


「……!」


 光に導かれるように進む。


 最後の木々を抜けた、その先には――



「うわぁ……」


 思わずシアが声を漏らす。


 眼下には、雲海の向こうまで広がる幻想的な渓谷。


 巨大な滝が何本も流れ落ち、その周囲には白く輝く木々が立ち並んでいた。


 人の世界では決して見ることのできない景色。


 そして渓谷のさらに奥。濃い霧に包まれた先に、何か巨大な影が見える。


「主……」


「ああ」


 ユウトは静かに頷いた。


「あそこにいる」


 確信だった。


 白い羽は、その影を真っ直ぐ指し示していた。

 第百三十一話をお読みいただきありがとうございました!


 今回は迷いの山の空気が少しずつ変わり、人の世界とは異なる景色が姿を見せ始めました。


 ここから先は、さらに幻想的で神秘的な世界が広がっていきます。


 ユウト達が辿り着く場所、そして待ち受ける出会いを楽しみにしていただけたら嬉しいです!


 引き続き第二章をよろしくお願いいたします。


 それではまた次回!

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