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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー
第二章 広がる世界

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第百二十九話 迷いの山の試練

 ラウス村を後にしたユウト達。


 白い羽に導かれ、ついに誰も知らない神秘の山へと足を踏み入れます。

 ユウト達は静かな山道を進んでいた。


 鳥の声は聞こえない。


 風も吹かない。


 聞こえるのは、自分達の足音だけだった。


「なんか落ち着かないっすね……」


 シアが辺りを見回す。


「ああ。ずっと誰かに見られてるような……」


 ユウトも頷く。


 山全体が、自分達を見ているような感覚があった。



 十分ほど歩いただろうか。


「……あれ?」


 ユウトが立ち止まる。


「主?」


「あの木」


 指差した先には、大きくねじれた一本の木。


「さっきも見た気がする」


 シアの表情が曇る。


「偶然じゃ……」


 そう言いかけた時。


「あっ!」


 地面に落ちていた小石。


 ユウトが何気なく蹴った小石だった。


「戻ってるっす……」


 二人は顔を見合わせる。


「同じ場所だな」


 老人の言葉が頭をよぎる。


『山は人を拒む』


「これか」


 ユウトは白い羽を見つめた。


 すると羽が一際強く輝く。


「っ!」


 光は一本の細い獣道を照らした。


「さっきこんな道あったか?」


「無かったっす」


 ユウトは迷わず歩き出す。


 数歩進む。


 するとさっきまで歩いていた道がまるで霧に溶けるように消えていった。


「……」


 シアは思わず息を呑む。


「やっぱり」


「シエルが導いてくれてるっす」


 ユウトは羽を握り締める。


「ありがとう」


 誰に聞かせるでもなく呟いた。


 二人は再び歩き始める。


 迷いの山はまだ、その入口に過ぎなかった。

 第百二十九話をお読みいただきありがとうございました!


 今回は迷いの山へと足を踏み入れ、これまでとは少し違った雰囲気のお話となりました。


 戦いではなく、山そのものが持つ不思議さや静かな緊張感を感じていただけていたら嬉しいです。


 ここから先は、人の常識が通じない領域。


 ユウト達を待ち受ける景色にも、ぜひご期待ください!


 それではまた次回!

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