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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー


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第百四話 届かない

 終焉竜。


 その言葉はユウトの怒りに火をつけました。


 そしてついに、彼自身が戦場へ飛び込みます。

 一直線。


 ユウトは黒幕へ向かって駆ける。


 怒りを込めた拳。


 迷いはない。


「うぉぉぉぉぉぉっ!!」


 全力の一撃。


 だが黒幕は避けなかった。


 受け止めた。


 片手で。


「なっ……!?」


 ユウトの目が見開かれる。


「悪くありません」


 黒幕が笑う。


「ですが」


 その瞬間。



 ドゴォォォォォン!!



 拳が腹へ突き刺さった。


「がっ……!」


 息が止まる。


 身体が浮く。


 次の瞬間。


 大地へ叩きつけられた。


 土煙。


 激痛。


 視界が揺れる。


『主!』『ユウト!』


 シアとシエルの声。


 だが。


 立つ。


 ユウトは立ち上がった。


「まだだ……!」


 地面を蹴る。


 もう一度。


 もう一度だけ。


 今度は蹴り。


 拳。


 連撃。


 だが全て受け止められる。


 届かない。


 全く。


「遅い」


 黒幕の声。


 その直後。



 ドゴォォォォォン!!



 再び吹き飛ばされる。


 木々を薙ぎ倒し。


 岩へ激突した。


 身体が動かない。


 痛い。


 苦しい。


 悔しい。


 それ以上に。


 情けなかった。


 視界の先。


 シエルが戦っている。


 シアが戦っている。


 傷付きながら。


 必死に。


 それなのに自分は何も出来ない。




 弱い



 まただ



 何も出来ない



 守られてばかりだ




 No.1



 被験体達



 犠牲になった人達




 何一つ救えなかった



 何一つ届かなかった




 悔しい



 悔しい



 悔しい



 その時だった。



 頭の中に。



 聞き慣れた声が響く。



《個体名ユウト》



 補佐機構。



 だがいつもと違う。


 どこか厳かだった。


《成長限界に到達しました》



「……は?」


 ユウトの思考が止まる。



《進化条件を達成》


《進化を推奨します》



「えっ?」

 第百四話をお読みいただきありがとうございました!


 怒りのまま飛び出したユウトでしたが、黒幕との力の差はあまりにも大きなものでした。


 それでも立ち上がろうとするのは、彼が諦めの悪い性格だからなのかもしれません。


 そして補佐機構が告げた言葉。


 その意味が何を示すのか――。


 次回、大きな転機が訪れます。


 それではまた次回!

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