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転生したら最強種だけどレベルが最弱でした。  作者: マッティー


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第百三話 許せない

 終焉竜。


 その言葉が、ユウトの怒りに火をつけます。


 研究所編もいよいよ佳境です。

 「終焉竜へ辿り着ける」


 黒幕の言葉が夜空へ響く。


 その瞬間だった。


 ユウトの表情が消えた。


 ユウトの中で沢山の思いや記憶が繰り返されていた。


 ワイルドオーガから始まり、多くの犠牲者を目の当たりにしてきた。


 時に苦渋の決断もしてきた。それも全部この実験のせいで。


 今のユウトの感情は怒りやそんな生易しいものではない。


 もっと冷たい感情。


「お前さ」


 静かな声。


 黒幕が視線を向ける。


「何でしょう?」


「終焉竜を何だと思ってるんだ?」



 一瞬。



 空気が変わった。


 黒幕は笑う。


「究極です!完成です!生命の到達点です!!」


 即答だった。


 その答えに。


 ユウトは拳を握る。


「違うだろ」


「違いません」


 黒幕は断言する。


「終焉竜こそ全ての頂点!だから私は――」


「違うって言ってんだろ」


 低い声。


 レオンが振り返る。


 シエルも


 シアも


 ユウトを見ていた。


 今までとは違う。


 ふざけていない。


 笑っていない。


 ただ怒っていた。


「勝手に決めるな」


「終焉竜はお前の研究じゃない」


「お前の夢でもない」


「お前の道具でもない」


 黒幕の笑みが僅かに消える。


 だがすぐに戻った。


「なるほど」


「君は終焉竜に特別な感情を抱いているのですね」


「違う」


 ユウトが首を振る。


「お前が気に入らないだけだ」


 それは本音だった。



 No.1


 被験体達


 黒い霧


 犠牲になった人達


 全てが脳裏を過る。



「だから」


 ユウトが前へ出る。


 一歩。


 また一歩。


 シエルが気付く。


『ユウト』


 止める声。


 だがユウトは止まらない。


「そろそろ黙らせる」


 黒幕が笑った。


「面白い!なら来なさい」


 その瞬間。


 シエルとシアの表情が変わる。


『待ちなさい!』


『主!?』


 だが遅い。


 ユウトは地面を蹴っていた。


 一直線に黒幕へ向かって怒りを乗せた拳を振り上げる。

 第百三話をお読みいただきありがとうございました!


 黒幕の目的がついに語られました。


 終焉竜へ辿り着くこと。


 その言葉はユウトにとって見過ごせるものではありませんでした。


 怒りを抱えたまま飛び出したユウト。


 次回、ついに主人公が戦場の中心へ飛び込みます。


 それではまた次回!

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